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「いつも」を「特別に」――設計会社に勤める塩川史香は、ホテルで過ごす「おひとりさま」の時間をとても大切にしている。友人たちもそれぞれホテルに対するこだわりがあって……『いつかティファニーで朝食を』のマキヒロチが描く、ホテルを巡る様々な物語――!! 電子書籍版では、雑誌掲載時と同様に巻頭をカラーぺージで収録!
「いつも」を「特別に」――設計会社に勤める塩川史香は、ホテルで過ごす「おひとりさま」の時間をとても大切にしている。友人たちもそれぞれホテルに対するこだわりがあって……『いつかティファニーで朝食を』のマキヒロチが描く、ホテルを巡る様々な物語――!! 電子書籍版では、雑誌掲載時と同様に巻頭をカラーぺージで収録!
そう、高級ホテルも一人なら、がんばれば手が届きそうな値段のときがあるんだよね。 若い頃、泊まってみたい!と予約サイトをウキウキ眺めていた時期がある。 遠すぎて泊まれない、せっかく上京しても仕事が忙しくて深夜にたどり着いて寝て起きるだけになってしまうから、泊まるのがもったいない。 そんなことを考えて実行しなかったら、泊まる機会もなくなってしまった。 本作に登場するのは、ホテルを仕事にするほど好きで、一人でどんどん泊まっていく人たち。 そして、ホテルに泊まっては用意された空間を我が家のように満喫して過ごす。すごい。 私は旅先だと時間がもったいなくて、そんな贅沢な真似ができない。一泊二泊と言わず、もっとゆとりのある旅を選べたら、ゆっくりと過ごせるんだろうか。 登場人物たちが、満たされているようで、足りない感じがあるのは『おひとりさま』の演出だからかと思いきや、恋人がいる人の悩みも描かれていて、生きていたら悩みはあるよねと腑に落ちた。 悩みや不満は尽きないから、好きなことで薄めたい。