単身赴任の父親がいる「ともお」は、今は母と姉の3人で団地に住んでいる。終業式の日、母に成績のことで叱られたともおは、夏休みの計画表を立てろといわれるが…。ナチュラルボーンな小学生・ともおが暮らす団地は、毎日がワンダーランドだ。懐かしい子供の日々がよみがえる、ほのぼのコメディー発進!
樫野年三・89歳。毎朝4時30分に起床、5時に散歩を始め、神社のお参り、コンビニで朝食を買うなど、毎日同じリズムで生活している。二度寝の後、野原で野球をしているともおたちをボーっと眺め、ときには審判らしきこともする。そんなある日、彼の姿が見えなくなった。散歩の時にすれ違う人たちは「もしや」と心配するが…。
2000円の金庫を買うため、頑張って貯金に励むともお。だが、もうじき買えるというところで姉ちゃんに「ちょっと借りるね」と貯金箱を持っていかれてしまった。その日、ケリ子から「寝言に返事すると、寝言を言った人は死ぬ」という話を聞いたともおは、かなり本気で姉ちゃんの寝言に答えるべきか思い悩むのだが…。
夏休み。父さんがまたも仕事で来られなくなり、朝から不機嫌顔のともおは、プールへ行っても、アイスを食べても、テレビを観ててもずぅーっと不機嫌。夕食時、ともおが一日じゅう海パン一丁で過ごしていることに気付いた姉ちゃんが爆笑し、つられて母ちゃんも吹きだすが、ともおはなおも不機嫌なままで…。
みんなの前で小話を披露する「小話週間」で、ともおは「うんこ」を27回も言ってクラスメートを笑わせた。低レベルな笑いと、ひとり冷ややかな目で見ていた吉本だが、ともおが発する“笑いを誘う才能”が自分にないことは認めていた。そこで吉本は、ともおの行動を観察し、笑いのメカニズムを解明しようとするのだが…。
もうすぐ新しい自転車(MTB)が届くという根津が、にやけ顔でともおに自慢してきた。面白くないともおが、サッカーボールを根津に向かって投げたところ、根津の足下に転がってしまい、まさかの転倒、捻挫させてしまう。MTBが届いたその日、友人に会いに行く予定だったという根津に、気まずさ一杯のともおは「自分が乗り物になる」と申し出て…。
プロ野球シーズン終盤。ともお達が応援するスクリューズの最下位が決定し、ともおは吉本と共に将来に目を向けるべく二軍の試合を見に行くことに。そこでは近所に住むベテラン投手・阿羅間が登板していたが、ホームランを打たれてもヘラヘラしていて全く覇気がない。これを見ていたファンのおじさんは「昔は熱すぎる男だったが、もう駄目だな」とつぶやいて…。
団地に住む6年生・佐山君には、双子の「姉ちゃん」がいる。だが、その姉ちゃんも佐山君のことを「兄貴」と呼んでいるので話は複雑。頭が良くて、絵も上手で、スポーツ万能の姉ちゃんと比べ、正反対に出来の悪い佐山君にとって、兄貴と呼ばれることは、とっても嫌味に感じられて…。
夏休み中の登校日に提出する読書感想文の宿題を、すっかり忘れていたともお。前日に気付いて書き上げるが、あまりに短すぎるので書き直しを命じられてしまう。図書館で偉人の伝記を借りたものの読む気が起きなかったともおだが、「自分で偉人を作って、その感想文を書けばいいんだ」と名案を思いつき…。
大晦日の木下家。単身赴任の父が帰ってきて、ともおが大喜びしたのも束の間、待ち受けていたのは面倒な大そうじ。母以外は渋々ながらも淡々と進んでいくが、改めて思い知らされるのは家族の息の合わなさ。年越しの準備を終え、一家団らんのはずのテレビでも、それぞれの観たい番組はバラバラで…。
盲腸で入院した吉本のために、図工の時間を使って折り鶴を折ることになった4年3組の児童たち。ところが、ほとんど全員が折り方を覚えておらず、結局宿題として出されることに。その宿題でさえも折り上げることが出来なかった、ともおやよしのぶたちは、吉本の前で別の鶴を披露することに…。
冬のある夜、ともおが雪が降るようお祈りして眠ったところ、翌朝には一面の銀世界となっていた。滅多に積もらない雪を前に、普段は勉強しろと言う先生や母ちゃんも思う存分雪遊びをさせてくれ、「話のわかる大人」になったと大喜び。だが、雪が消えると同時に「怖い大人」に戻ってしまい、ともおは再び雪を降らせようと“雪乞い”に挑むが…。
いつも胸を巨大に見せてジョギングへ出かけていく老婆の素行調査を依頼された探偵・佐賀。依頼主は老婆の実の息子だったのだが、老婆の走るスピードは半端でなく、ついていくだけでも一苦労。ようやく胸の中身が弁当と分かり、老婆が毎日弁当を団地の一室に届けていたことまで突き止めるのだが…。
ともお、吉本、よしのぶの3人は、休み時間に何気なく連れションへ。だが、そのことをケリ子に「男のくせに一人じゃ何もできないんだ」と冷やかされ、気まずくなった3人は、その日の帰宅後は一緒に遊ぶのを控えることに。だが、絶対に一人遊びをしなくちゃと思えば思うほど、みんなで野球をしたくなったりするもので…?
根津から「スポーツ大佐」1巻の初版本を見せてもらったともお。連載当初人気がなかったため、ほとんど売れていない初版は現在人気が高く、売れば8千円は下らないという。吉本もブレイクする前の芸能人のテレカを持ってると聞き、がぜん自分もプレミア物が欲しくなったともお。印刷のズレてる切手や、穴の開いてない5円玉とかでも価値があると言われ、さっそく身の回りの物を調べてみるのだが…?
枝島団地に暮らす小学4年生の主人公・木下ともお。おおむねのん気な同級生や、変わり者揃いの団地の住人達と浮かれたりへこんだりしながら暮らしています。本誌での人気も絶好調の本作品も、早いものでもう16集目。ゴルフをしたり、ランドセルが壊れたり、先生に怒られたりといったほのぼのとした日常風景が描かれる一方で、やるせない過去を抱えて暮らす団地の大人達とのやりとりの中に、作者・小田扉氏の独自の鋭い視点がますます冴える全18話を収録しています!
ともおは今日も元気です!西に「虫カード」が強い友達がいれば勝負を挑んで負け、東に無くて七癖をもつ友がいれば、行って一緒に自分の癖について語り、南にコントロールに苦しむプロのピッチャーがいれば徹底的にけなし、北に生き物係がいれば、共に金魚の世話をする。そんなともおに私はなりたい・・・かどうかは別として、8年続く永遠の小学生ともおに、人気集中です!!
今日も団地は子供でいっぱい!!ちょっと年上の女の子に、柄にもなくドキドキしちゃったり、正月早々駅伝に無理くりチャレンジさせられちゃったり、絵文字が全国共通用語になっちゃったり・・・回を重ねて300回余り・・・独特のタッチで織りなす団地ワールドと、ともおのパワーはいや増すばかりです。
学校でも家でも、いつでも友達と一緒!回覧板で母ちゃんたちにデマ情報を流したり、半年がかりで母ちゃんに預けたお年玉を引き出したり、夏休みの目標が「空を飛ぶこと」だったり…小4男子の毎日は忙しい!連載300回を超えて、さらにパワフルな第19巻です!
子どもも大人も入り乱れ、相変わらずの団地模様。今集のキーワードは「変身」。悪魔になったり原始人になったり、ロボットになったりと、バラエティに富んでおります!
連載10周年に突入&単行本第21集発売!アニバーサリーづくしな団地ともお!!今作は知られざる団地の特別室を初披露!さらに初登場のスポーツ大佐の作者にもご注目!どこから読んでも団地じるし。見どころ満載ほんわか笑い万歳。2013年は団地ともおYEARだ!!
4年3組・木下ともお。29号棟に住んでます。姉から鉄槌食らうこともある。父さんは手先が不器用で、母ちゃんは腕っぷしが強いのだ。友達のために誠意を尽くせば、時には下心を秘めたることも。とにかく今日も団地はにぎやかです。ほのぼの小学生団地まんが。
アニメ人気もすごいし、連載400回も突破して、人気最高潮を迎えている、ほのぼの団地まんが。夏休みから正月明けまでたっぷり入った今集。容赦なく思いっきり遊んでますよ、4年3組・木下ともお。がっつり笑えて、たまにはほろり。変幻自在の小田扉ワールドをご堪能あれ。
4年3組・木下ともお。団地29号棟と小学校をメイングラウンドにしながらもそこら中で、大遊戯中!遊ぶにも程がある!!基本はガハハ!だけど時にはしんみりと……!?変幻自在の小学生団地まんが、だぞ。
連載まさかの12年目、だけど今日も小学4年生! 雨の日も風の日も、世界が平和な日もそうでない日も、いつでも木下ともおは、半ズボンでそこにいるのだ。健全ってきっとこういうことだ。なーんて思い出させてくれる、小学生団地まんが!!
連載まさかの12年目、だけど今日も小学4年生! ともおがまさかの塾通い! その影響で世界にゆがみが……!? その他、委員長が暗黒委員長になったりお父さんが転職活動始めちゃったりする、小学生団地まんが!!
連載まさかの13年目、だけど今日も小学4年生! 球界再編で、なんと枝島商店会が球団スポンサーに名乗りを! 監督はまさかの阿羅間!? その他、子供にしか見えない団地の幻の正体を探ったり、ともおとケリ子の終わりなき闘いから友情が生まれたりする、小学生団地まんが!!
連載14年めに突入! でも木下ともおは永遠の小学4年生! キャラ弁をめぐる木下親子! ともおのミラクルプレゼン術! ともおが送る母の日サプライズ! このほか、時間を買う謎のおばさん、枝島市役所でデータを守るおじさんたち、と個性豊かな団地の住民たちも登場。懐かしくも不可思議なともおの日々が満載!!
オールウェイズ小学4年生の我らの木下ともお! 連載14年めにして500話突破!! 流しそうめん機を巡る、母とオペレーターの電話バトル!! 男勝りなケリ子にとって、女子力って? ともおに言われた恐ろしい言葉ベスト3とは!? 団地のある一部屋が謎の密林に!? でまさかの前後編!! “枝島団地のF”こと、ともおがシャーペンで突っ走る!! 奇妙でノスタルジック、そして楽しい団地の毎日が満載!!!!
我らが小学4年生の木下ともお、ついに30集に到達!! 誕生会に呼ばれないともおたちが 呼ばれていったらクワガタのお葬式で…!? ともおの脳内辺縁「係」と新皮「室」の便意を巡る攻防。ラジオで名前が呼ばれてスター気取りのともお。母さんに怒られたくないともおが取った行動とは…!? ともおのわくわくする日々が盛りだくさん!! コロコロアニキでの連載も同時発売!!!!
気がつくと『団地ともお』の連載が終了していた。およそ10年近く、ともおとの付き合い方はだいたいこんな感じで、気がつくと数冊の新刊がでていて、読んで笑ってホロリとして、忘れた頃にまた、読んで笑ってホロリとする。 まったくこんなにも滋養のようなマンガはほかにあまりない。日々はっきりいってしまえば"意味のない"ことばかりに熱中するともおたちをみていると、なんと心が和むことだろう。大人になって"意味のある"ことばかりを選択して行うようになったせいだろうか。 ところで気がつくと連載が終わっていた『団地ともお』の数いる登場人物のなかで、あのひとはいったいどうなったのかな、とすぐに気になるひとがいた。そう、ともおの父親である。どうしても顔のみられなかった父親である。最後には素顔を明かしてもらえたのか、それとも最後まで顔はみられず仕舞いなのか、それがまず第一に気になるところであった。 結論からいえば、顔が明かされようが明かされまいがそれはどっちでもよかったのだが、32巻の最後に父親が登場する回にちょっと泣いてしまった、笑いながら。 本社の"お祈り課"なる部署に配属された父。そこでは日々会社で社交辞令として行われる"祈り"をすべて本気で代行しているのである。就活生への不採用通知における「今後のご活躍をお祈りします」から接待ゴルフの晴れ乞いまで、すべての社交祈りをじっさいに本気で祈っているのである。あるいはこの題材を描くひとが諸星大二郎ならば不条理劇になっていたにちがいないが、これを小田扉が描くと、なぜだかホロリとなる恩寵のようなものがひっそりと佇んでいるように思えるのは自分だけだろうか。合理的に考えてみれば"意味のない"こととしか言いようない"祈り"を本気で、アクロバティックに、行うが故にまたしても顔のみえない父。しかし、この無意味と思える行為を本気でやることこそが『団地ともお』の主題ではなかったか。 ひとは自らの行為に意味を追い求めてやまない生き物だが、意味というのはあくまでも後追いであり、副次的であり、限定的で不自由なものにしかならない。ほんとうの自由や豊かさというのは、実は"祈り"のようないっけん"意味のない"ものに潜んでいるのかもしれない。『団地ともお』ははじめからさいごまで一貫して"祈り"をつらぬいたマンガといえるかもしれない。
以前友人とマンガの話をしていた時に、「無人島に持っていくならこの作品だ」と断言したことがあります。 全32巻というと長く感じるかもしれません。しかし、この作品は飽きることなく読むことが出来るのではないかと思っています。ナチュラルボーン小学生のともおの言葉は時に少年らしく、時には老成した大人のような時もあり、とても上質な笑いが沢山あります(勿論、ストレートなこともあるのですが)。 昔読んだ中島らもさんの小説の中で印象に残っている言葉なのですが、「大賢は大愚に通ず」という言葉があり、ともおは賢なのか愚なのか時に迷ったりします。 忙しい毎日の、日常からふっと離れることが出来る。忙しない生活を送っている人に読んで欲しい。そんな団地ギャグマンガです。
気がつくと『団地ともお』の連載が終了していた。およそ10年近く、ともおとの付き合い方はだいたいこんな感じで、気がつくと数冊の新刊がでていて、読んで笑ってホロリとして、忘れた頃にまた、読んで笑ってホロリとする。 まったくこんなにも滋養のようなマンガはほかにあまりない。日々はっきりいってしまえば"意味のない"ことばかりに熱中するともおたちをみていると、なんと心が和むことだろう。大人になって"意味のある"ことばかりを選択して行うようになったせいだろうか。 ところで気がつくと連載が終わっていた『団地ともお』の数いる登場人物のなかで、あのひとはいったいどうなったのかな、とすぐに気になるひとがいた。そう、ともおの父親である。どうしても顔のみられなかった父親である。最後には素顔を明かしてもらえたのか、それとも最後まで顔はみられず仕舞いなのか、それがまず第一に気になるところであった。 結論からいえば、顔が明かされようが明かされまいがそれはどっちでもよかったのだが、32巻の最後に父親が登場する回にちょっと泣いてしまった、笑いながら。 本社の"お祈り課"なる部署に配属された父。そこでは日々会社で社交辞令として行われる"祈り"をすべて本気で代行しているのである。就活生への不採用通知における「今後のご活躍をお祈りします」から接待ゴルフの晴れ乞いまで、すべての社交祈りをじっさいに本気で祈っているのである。あるいはこの題材を描くひとが諸星大二郎ならば不条理劇になっていたにちがいないが、これを小田扉が描くと、なぜだかホロリとなる恩寵のようなものがひっそりと佇んでいるように思えるのは自分だけだろうか。合理的に考えてみれば"意味のない"こととしか言いようない"祈り"を本気で、アクロバティックに、行うが故にまたしても顔のみえない父。しかし、この無意味と思える行為を本気でやることこそが『団地ともお』の主題ではなかったか。 ひとは自らの行為に意味を追い求めてやまない生き物だが、意味というのはあくまでも後追いであり、副次的であり、限定的で不自由なものにしかならない。ほんとうの自由や豊かさというのは、実は"祈り"のようないっけん"意味のない"ものに潜んでいるのかもしれない。『団地ともお』ははじめからさいごまで一貫して"祈り"をつらぬいたマンガといえるかもしれない。