あらすじたった独り川原で吹き続けてきた大。その前に、一人の男が現れる。「オレが、君にサックスを教える」―――「お前の音は、人を圧倒する」――――音楽を理論的に、急激に吸収し始めた大は、ジャズフェスティバルで賑わう街中で、楽器を取り出し、突如演奏を始める…
「BECK」といい、「デトロイト・メタル・シティ」といい、音楽漫画は、漫画なのに頭の中で音が聞こえてくる瞬間がたしかに楽しいですね。 アニメ映画化とのことで、広告がたくさんうたれているっぽい本作。 映画あらすじを先に見たせいか、一巻で高校生活を終えて、その後はジャズプレーヤーの日々が紡がれるのかと思ったら違いました。 ジャズにはまったからといって、一人でひたすら練習なんて、早々にできません。 良い意味で馬鹿です。 なりふり構わない、というか、気にしてもいない。そういう人がものすごい人物になるんでしょう。 巻末にある、未来の知り合いからの「あの人を語る」は、先を読んでないのに未来を想像させてくれて、なかなかジーンとしました。 音が聞こえる漫画は良いと冒頭で書きましたが、最初のころはサックスの音がバカでかかったようなので、音が聞こえない漫画で良かったと思いました。 想像の音しか聞こえないので、音量しかり、詳細が描写されたときは「あ、そうだったの?」というビックリ展開にもなっていて良かったです。 今なら4巻まで無料で読めるみたいなので、映画化記念にあなたもどうぞ。