あらすじ

他者の顔を奪う口紅とともに、舞台の上で輝き続けた累。累はその口紅の力を捨て、真実(ほんとう)の姿のまま舞台に立つ願いを羽生田に告げる。その提案を一笑に付した羽生田だったが、誘の手紙から己への想いを知り、素顔の累を演出することを決意する。再び始動する「宵暁の姫」、累が舞台の上で見せる演技とは――。美醜に翻弄されし“累”の物語――、最終巻。
累 1巻

イブニング新人賞出身の新しき才能が『美醜』をテーマに描く衝撃作!!二目と見られぬ醜悪な容貌を持つ少女・累(かさね)。その醜さ故、過酷な道を歩む累に、母が残した一本の口紅。その口紅の力が、虐げられて生きてきた、累の全てを変えていく――。

累 2巻

口紅の力が、少女の暗き欲望を解き放つ。『美醜』の本質に迫る衝撃作!!醜き少女・累(かさね)は大女優だった母が遺した口紅に秘められた能力を使い、美しき者が持つすべてを奪う事を決意する。そんな累の前に現れたのは、亡き母と口紅の秘密を知るという演出家・羽生田(はぶた)。彼の手引きによって、圧倒的な“美”を持つ無名の女優・丹沢(たんざわ)ニナに出会った累は……。

累 3巻

“他者の顔を奪う”事が出来る謎の口紅。その力と、圧倒的な美を持つ丹沢ニナの協力により、醜き少女・累は、まばゆいスポットライトの下に降り立つ。そしてそれは美しかった母も歩んだ女優の道だった――。女優として順調な道を歩む累。だがそれは、新たな崩壊をはらんでいた……。

累 4巻

醜き少女・累(かさね)に、母が遺した一本の口紅。その口紅は、他者の顔を奪うという能力を秘めていた。累はその能力を使い、美しき者が持つすべてを奪う事を決意する。そんな累の前に現れた、美しき容貌を持つ丹沢(たんざわ)ニナ。累はニナを精神的に追いつめ、ついにその顔を奪う事に成功する。真の美を手に入れた累は、演劇界でその名を轟かせていく。だが、累の知らぬところでは新たな災厄が芽吹きだしていた……。

累 5巻

他者の顔を奪う口紅。累(かさね)はその不思議な口紅の力を使い、丹沢(たんざわ)ニナという美しき顔を手にする。かつての醜さから解放された累は、その美貌と天賦の演技の才能で、輝かしい舞台の光を手に入れる。だが、そんな累のもとに、同じ血を引く妹・野菊(のぎく)が現れたことで事態は一変する――。

累 6巻

醜き少女・累(かさね)に、母が遺した一本の口紅。その口紅は、他者の顔を奪うという能力を秘めていた。累はその能力を使い、美しき者が持つすべてを奪う事を決意する。そんな累の前に現れた、美しき女・丹沢(たんざわ)ニナ。累はニナを精神的に追いつめ、その顔を奪う事に成功する。その美貌を使い演劇界で成功する累であったが、腹違いの妹・野菊(のぎく)が現れて、その運命は大きく変わっていく。果たして野菊は累に何をもたらすのだろうか……?

累 7巻

醜き少女・累に、母が遺した一本の口紅。その口紅は、他者の顔を奪うという能力を秘めていた。累はその能力を使い、美しき者が持つすべてを奪う事を決意する。そんな累の前に現れた、美しき女・丹沢ニナ。累はニナの顔を奪い、その美貌を使って演劇界で成功するが、腹違いの妹・野菊が現れて、その運命は大きく変わっていく。累、ニナ、野菊。美醜に翻弄されたそれぞれの運命は、一つの哀しき結末を迎えていく……。

累 8巻

美醜に翻弄される哀しき女の物語!!  その手を朱く染め、累は誰も届かぬ高みを目指す。野菊の復讐の手も迫る中、累の進む道には何が待つのか? そして今巻のみのスペシャル特典! 美醜の本質をえぐるように描く松浦だるまが、今最も注目する漫画「デビルズライン」とのコラボ企画! 累デジタル版では特別に、松浦氏自らが「デビルズライン」をイラスト付きで推薦! 試し読み1話も無料で収録です!

累 9巻

他者の顔を奪う口紅。その力と、美しき妹・野菊(のぎく)の協力により、かつて母も挑戦した『マクベス』の舞台に立つ累(かさね)。役に没頭するに従い、己の犯してきた罪を直視することになる累は、野菊の言葉を支えに立ち直る。だがそれは、累に恨みを持つ野菊が、累が最高潮に至るその時に復讐の鉄槌を下すための布石だった。果たして祝福の光はどちらの頭上に輝くのか――。

累 10巻

他者の顔を奪う口紅。その口紅の力と美しき妹・野菊の顔を使い、演劇界の王となった累。母をも超え、光の祝福を一身に受ける累の道をふさぐものはもはや何もない――。そんな折、羽生田の口から語られたのは、母・誘と、誘に顔を奪われし美しき女・淵透世の哀しき運命。明らかになる過去は、ついに現在へと収束していく……。

累 11巻

他者の顔を奪う口紅。その口紅の力と美しき妹・野菊の顔を使い、演劇界で眩い光を放つ累。次の舞台「星・ひとしずく」、ダブルキャストの相手役として現れたのは高校時代に顔を奪った五十嵐幾であった。この運命の悪戯とも呼べる符合は累をどこへ導くのか。本番前日の最終リハーサル、極限の演技の中で累が見た景色とは───。

累 12巻

他者の顔を奪う口紅。その口紅の力と美しき妹・野菊の顔を使い、演劇界で眩い光を放つ累。しかし、高校時代に顔を奪った五十嵐幾の手引きもあり、野菊を逃がしてしまった累は姿を消す。羽生田・野菊・幾の前に再び現れた累は、野菊に己が命と等しい口紅を捧げる。それぞれの宿命を背負い、歩みを始める4人の役者たちの終着地とは―――。

累 13巻

他者の顔を奪う口紅。羽生田作・演出「暁の姫」を最後に舞台に立つことも口紅を使うこともやめると告げた累。累の行動に理解ができない羽生田は、その真意を探る中で野菊が持つ海道凪の手帳を読み、永久交換の秘密を掴む。それぞれの縺れゆく思惑のはて、真実がついに露わとなる。

累 14巻

他者の顔を奪う口紅とともに、舞台の上で輝き続けた累。累はその口紅の力を捨て、真実(ほんとう)の姿のまま舞台に立つ願いを羽生田に告げる。その提案を一笑に付した羽生田だったが、誘の手紙から己への想いを知り、素顔の累を演出することを決意する。再び始動する「宵暁の姫」、累が舞台の上で見せる演技とは――。美醜に翻弄されし“累”の物語――、最終巻。