あらすじ本が好きすぎるあまり「虫かぶり姫」と呼ばれる令嬢エリアーナは王太子クリストファー殿下と婚約中。殿下の不在の中、名代として狩猟祭を取り仕切ることになったエリアーナだったが、波乱が襲う。古城に閉じ込められ、襲撃されたエリアーナ。そんな彼女を助けたのは不在にしていた殿下だった。襲撃は誰が企んだことなのか!? そこには国を巡る大きな思惑が絡んでいて…。ついに再会を果たしたエリアーナと殿下は、二人きりで想いを確かめ合う――。
登場するは、キラキラな王子様と、ぼんやりとした本の虫のお姫様。 お姫様はぽやぽやしているのに、その知識量と本への愛は半端ない。 実は何度か読んだ覚えはあったけど、一巻の先まで読んだのは初めて。 どうして続きを読まなかったか、記憶にない。 お姫様は、身につけた知識の凄まじさに気づいていない、親兄弟も本の虫だから気づかない、でも知識で無双している。 めちゃくちゃな状況が起こっているのに、本を読みたい主人公にとって、それは蚊帳の外の話。軽く流されている。 主人公視点だと、波乱が起きてもポヤポヤして見える。 第一巻は、建前上の婚約者に真の恋人出現?!し、そんな状況が揺るがされる。 主人公視点だと、なかなか揺るがなかったけど、ちゃんと揺らいだ。 穏やかに本を読みたい一族が、読みたすぎてとても楽しい。