あらすじ

「蛮社の獄」により、渡辺崋山や高野長英などが弾圧をうけていた頃、イギリスと中国では「アヘン戦争」が勃発していた。そして、遠山金四郎が北町奉行に任命され、勝海舟は蘭学に目覚めた…。ジョン・万次郎、水野忠邦ら登場。
風雲児たち 1巻
歴史大河ギャグ漫画の傑作が登場!!幕末に大活躍する維新の志士たち、そこにいたるまでの日本には「なが~い」歴史がある!!話はさかのぼって、四百年前の関ヶ原では…。ギャグマンガ初の試み、著者懇親の「ギャグ注」付き!!新しい歴史観が話題を呼んだ、第8回手塚治虫文化賞特別賞受賞作品!!
風雲児たち 2巻
関ヶ原の戦いは東軍・徳川家康の大勝利に終わり、三百年の太平に向けて徳川時代が開幕する。しかし、日本国内では関ヶ原合戦後の各藩の処遇を巡り混乱が続く。そして、各地の大名を巻き込み、徳川家と豊臣家の最後の戦いがはじまった!!二代将軍・徳川秀忠、山内一豊ら登場。
風雲児たち 3巻
冬の陣により、豊臣家とともに大坂城も消えた。そして、真田幸村、後藤又兵衛ら戦国の武将たちも歴史の舞台から立ち去る。徳川幕府も三代将軍・家光のときには完全に礎が築かれ、それを補佐したのが弟・保科正之だった。松平肥後守正之、水戸光圀ら登場。
風雲児たち 4巻
長崎から江戸に戻った前野良沢は、杉田玄白、中川順庵らとオランダの医学書「ターヘルアナトミア」の解読に挑戦することになった。四年にわたる苦難を乗り越えて、前野良沢と杉田玄白が挑む「解体新書」プロジェクトとは…!?平田靱負、平賀源内ら登場。
風雲児たち 5巻
軌道に乗ってきた「解体新書」の翻訳出版だが、次第に前野良沢と杉田玄白の二人の間では考え方に違いがでてきて…。そして、稀代の天才・平賀源内の驚くべく発明とは…!?田沼意次、ベニョヴスキーら登場。
風雲児たち 6巻
「解体新書」は人々に受け入れられ、杉田玄白、中川順庵らの人気は急上昇した。一方、七年の歳月をかけてエレキテルを発明した天才・平賀源内は、不遇の日々を送っていた。そして、刃傷事件を起こしてしまい…。前野良沢、林子平ら登場。
風雲児たち 7巻
天明の大地震は、関東一円に大きな被害を及ぼした。庶民の不安と不満は、宰相・田沼意次に向けられた。そして、大黒屋光太夫を乗せた神昌丸が、八ヶ月の漂流の末に辿り着いた先は…。工藤平助、司馬江漢ら登場。
風雲児たち 8巻
全国的な大飢饉で難民が続出し、人々の不満は老中・田沼意次、意知親子に向けられた。そして、意知は城内で起こった刃傷事件により、この世を去ってしまう。この時、白河藩主・松平定信は…。武田信広、最上徳内ら登場。
風雲児たち 9巻
北方の地を探索する最上徳内は、アイヌの人々やロシア人と交流する。しかし、その北方探索を命じた田沼意次は、将軍・家治が亡くなり、反田沼グループにより老中を失脚させられていた…!!松平定信、本多利明ら登場。
風雲児たち 10巻
老中・松平定信が「寛政の改革」を断行しようとしていた頃、大黒屋光太夫らはまだロシアから出国できずにいた。そして、日本では青島俊蔵と最上徳内が国家隠密法違反により、捕えられ入牢されていた…。高山彦九郎、蒲生君平ら登場。
風雲児たち 11巻
ペテルブルグに滞在中の大黒屋光太夫は、帰国の許可をもらうため、エカテリーナ女帝に拝謁することに!!そして、林子平は「海国兵談」を完成させたのだが、捕えられ、書物や版木も没収されてしまう…。ラックスマン、徳川家斉ら登場。
風雲児たち 12巻
林子平が幽禁中に病没、その7日後に高山彦九郎も自刃してしまう。そして、伊能忠敬は日本地図をつくるため、14年の年月をかけて日本全土を歩く。その距離おそよ3万5先キロ。ほぼ地球一周に匹敵する長さであった…!!間宮林蔵、近藤重蔵ら登場。
風雲児たち 13巻
長崎の出島からやってきたドイツ人医師・シーボルトは、鎖国日本に大きく風穴をあけた。そして、シーボルトの「鳴滝塾」には全国から続々と医学生が集まってくる。その中に蘭学者・高野長英もいて…。遠山金四郎、渡辺崋山ら登場。
風雲児たち 14巻
シーボルトが日本を去り、「文化文政」という町人文化も終わりを告げる。そして、「天明の飢饉」が起こり、全国で打ち壊しが起こる。大坂では、大塩平八郎が決起し本格的な戦闘がはじまった…!!中村歌右衛門、玄碩ら登場。
風雲児たち 15巻
「大塩平八郎の乱」後の混沌としていた時代、全国では日本の新しい時代を切り拓く男たちが、江戸や薩摩や長州、そして土佐で、その歩みを開始していたのである!!勝海舟、岩倉具視、西郷隆盛、坂本竜馬ら登場。
風雲児たち 16巻
「蛮社の獄」により、渡辺崋山や高野長英などが弾圧をうけていた頃、イギリスと中国では「アヘン戦争」が勃発していた。そして、遠山金四郎が北町奉行に任命され、勝海舟は蘭学に目覚めた…。ジョン・万次郎、水野忠邦ら登場。
風雲児たち 17巻
シーボルトの娘・イネは二宮敬作のもとでオランダ語と医学を学び、日本で最初の女医者になることを決意する。そして、アメリカ捕鯨船・ジョン・ハウランド号に救出されたジョン・万次郎は…。高島秋帆、間宮林蔵ら登場。
風雲児たち 18巻
「アヘン戦争」の結果を知った徳川幕府は、水野忠邦を中心に急ぎ国防政策を検討する。そして、伝馬町牢屋敷内に囚われていた高野長英は、火事を起こさせ脱獄に成功する…。村田蔵六、江川太郎左衛門ら登場。
風雲児たち 19巻
幕末の動乱期を生き抜く志士たちが青年に成長し、いよいよ歴史の表舞台に登場してくる。勝海舟は徹夜で蘭学書を筆写して学び、坂本竜馬は日根野道場で剣を学んでいた…。吉田寅次郎、高野長英ら登場。
風雲児たち 20巻
幕末動乱の世を雄々しく生きる維新の志士が、いよいよ全国各地から京へやってくる!!そして、アメリカから帰国したジョン・万次郎がたどり着いた場所とは…。高野長英、ペリーら登場。各界から大好評の歴史大河ギャグマンガ、ついに完結!!
風雲児たち~蘭学革命篇~
前野良沢と杉田玄白による“蘭学事始”。史上初の西洋医学書の和訳に一心同体で取り組んだ二人は、鎖国ど真ん中の江戸中期に革命的な翻訳を成し遂げる。しかし、刊行された「解体新書」にはなぜか良沢の名は載らず、名声は玄白だけのものとなった。二人の間にいったい何が起きたのか……。『風雲児たち』シリーズの中でも最も人気の高いエピソードの一つであり、ドラマの原作部分でもある「解体新書」刊行秘話を1冊にまとめた特別編集版。 <『風雲児たち』とは> 連載開始から約40年を経て、今なお熱狂的なファンを増やし続ける伝説の歴史大河ギャグ漫画「風雲児たち」。教科書で習ったあの人物たちが“ありのままの人間”として泣き、笑い、怒り、混迷の時代を生き抜く姿が描かれる。手塚治虫文化賞、文化庁メディア芸術祭・優秀賞受賞、多くの著名人からも熱烈に愛される世紀の傑作!
こちらダイヤル100交番

こちらダイヤル100交番

おまわりさんの試験を受けるために上京した“番長”と“助手”。試験の結果は2人とも0点だったが、人手不足により見習いとして採用される。電話ボックスを交番がわりにピストルも制服もない風変わりなおまわりさんのスラップスティック・ギャグマンガ!
風雲児たち外伝

風雲児たち外伝

「風雲児たち」でおなじみのみなもと太郎が、その外伝として徳川吉宗像を大胆に描き上げた意欲作。和歌山城主・徳川光貞(とくがわ・みつさだ)の元に生まれた、後に徳川吉宗(とくがわ・よしむね)となる源六(げんろく)は、その時代のならわしでいったん捨てられて、家来の加納五郎左衛門(かのう・ごろうざえもん)に育てられる。そして、五歳となって城に戻った源六は、素晴らしい才能を……!?豪華イラスト集、作者のインタビュー、随筆2本も収録!
雲竜奔馬

雲竜奔馬

嘉永6年6月3日、300年に及ぶ鎖国の扉を打ち破るべく、4隻のアメリカ艦艇が波涛を蹴立てて迫ってきた。黒船来航である。この報を受けた坂本竜馬は一路、品川土佐藩邸に向かうが!?「コミックトム」で連載されていた『風雲児たち』の連載終了後、新雑誌「コミックトムプラス」において坂本竜馬を主人公とする本作が再開された。
風雲戦国伝 風雲児たち外伝

風雲戦国伝 風雲児たち外伝

1979年から続くみなもと太郎のライフワーク『風雲児たち』の外伝。ペリーの来航で幕を開け、まさに風雲急を告げる動乱の幕末に現われた坂本竜馬などの風雲児たち。だが、その生き方や考え方は幕末にいきなり現れたわけではない。それを理解するには遠く関ヶ原の戦いにまでさかのぼってしまわなければいけないという、だれも考えつかなかった風雲戦国伝。悲運の武将・大谷吉嗣、会津武将伝、彦根武将伝、尼子十勇士などなど収録。これぞ歴史大河ギャグマンガの金字塔。
冗談新撰組

冗談新撰組

ときは幕末。黒船は鎖国日本の扉をぶったたき!江戸幕府はゆらぎにゆらぎ!巷には浪人があふれ!世の中はやたらややこしくなっていた。これはそのややこしい時代をますますややこしくした男たちの物語である――。三谷幸喜の愛読書。これがNHK大河ドラマ『新選組!』の原点だ。
レ・ミゼラブル

レ・ミゼラブル

1812年、ナポレオン一世はオランダ・ドイツ・スペイン・イタリアを支配し、ヨーロッパの王となったが、ロシア遠征に失敗。エルバ島に流される。そして1815年、再び皇帝の座に返り咲いた頃、フランスのディーニュにジャン・バルジャンがやって来た。だが、前科者の彼を誰も受け入れてはくれなかった。たった、ひときれのパンを盗んだだけなのに…。世界の名作『レ・ミゼラブル』を、物語の軸はそのままに、巨匠・みなもと太郎が独自のギャグでかき乱す!
試し読み
スターウォーズ ドン・キホーテ

スターウォーズ ドン・キホーテ

アニメの魅力にとりつかれた少年・呑木放手(どんき・ほうて)は、2036年には66歳となり、開発公団に土地を売ったのをきっかけに、付き人のサンチョとともに宇宙の旅に出かける。そして彼らは、月と地球の中継地点にある港でドルネシア姫と出会い……!?「風雲児たち」でおなじみのみなもと太郎が、宇宙駆ける老人騎士・ドンキホーテの活躍を描いたSF感動ギャグ作品。
風雲児たち
連綿と連なる歴史
風雲児たち みなもと太郎
名無し
中学時代、あまりに田舎すぎてエロ本を入手できなかった私は、思い余って図書館で林美一先生の春本解説本に手をだしました。そこには「好色一代男」など有名作品はもちろん、もうタイトルも思い出せないたくさんの作品が紹介されていました。その中で、ひとつだけ『長枕褥合戦』という作品は覚えています。たしか、北条政子と弓削道鏡の血を引く男があれやこれやする話だったように思いますが、この作者が実は平賀源内だったと知ったときはたいそう驚きました。江戸時代にエレキテルを発明して見世物にした、色物親父ではなくて、本物のイロモノ親父だったとは…。もちろん平賀源内の功績はそれだけではありません。多才な平賀源内の具体的な人物像を知ったのが『風雲児たち』です。  『風雲児たち』の連載開始は1979年で、30年たった今も続いています。当初は幕末だけを描くはずだったのが、幕末にいたる様々な伏線を根っこをちゃんと描くため関ヶ原の戦いからはじめたという経緯があります。その結果、260年以上におよぶ江戸時代の通史に『風雲児たち』はなったのです。  そこには教科書の味も素っ気もない、のっぺりした記述では知りえなかった数多くの魅力的なキャラクターが登場しています。保科正之、田沼意次、高山彦九郎、江川太郎左衛門英龍などなど、枚挙に暇がないというのはまさにこのこと。  彼らが魅力的なのは、信念をもっている人間として描かれているからです。その信念が、個人的ものであれ社会的なものであれ、こうしたいという信念をもち、抗う姿に心が動かされるのです。江戸幕府という、全体としては250年以上も続く安定した社会には、細部では様々な矛盾や齟齬や一部の人間の犠牲がありました。変化をとてもいやがる社会の目を気にせず彼らは彼らが思う最善を尽くす…。そのような“風雲児”が描かれた物語が面白く無いはずがありません。  連綿と連なる風雲児を追っていくことで知らず知らずに江戸時代の歴史の“流れ”がわかる。そういった稀有な作品なのです。