あらすじ

決戦投票で選ばれた平原総理の下、再び、外務大臣に就任した加治隆介。ロシア、中国、アメリカと本音で渡り合う。歯に衣を着せぬ加治に各国の対応は…?そして、総理の激務で体を壊した平原は、ついに辞任を決意!?ついに、加治隆介に総理就任の打診がなされる。加治隆介の選択は!?
加治隆介の議 1巻

加治隆介、39歳。一流商社のエリートサラリーマンである彼には、政治家である父・元春と父の下で働く兄・春彦がいた。ところが、突然の事故で二人はこの世を去ってしまう。残された隆介は、選挙への出馬を要請されるが、総理直々の要請も蹴ってしまうが…政治不信の今、若き政治家・加治隆介が登場!永田町に風穴をあけられるか!?

加治隆介の議 2巻

“世界的なスケールでの「人類の幸福」こそが、我々政治家の取り組むべき最大の命題なのだ”という父の遺志を継ぎ、衆議院選挙への出馬を決意した加治隆介。しかし、地元利益誘導型の公約を棄てた加治隆介は、民政党の公認もはずされ、地元民の反感をも買い、大苦戦となる。加治隆介の熱き闘いが、今始まる!

加治隆介の議 3巻

衆議院選挙を闘い抜き、一度は落選しながらも、当選を勝ち取った加治隆介。永田町の風雲児、政治家・加治隆介が誕生した。議を唱える政治家を目指す彼は、派閥に属するだけでなく、若手の議員だけで独自の政策集団を作ろうと考える。政治不信の現代日本に、新しい政治家像を提示する弘兼憲史の本格政治ドラマ!!

加治隆介の議(4)

父と兄の死は、事故ではなく、仕組まれていた…!?加治隆介は、父・元春の死の真相を追うため渡米し、父の死の謎を知る男・下薗を発見する。下薗を追い込んでいくうちに、鳩村総理の贈収賄に関与する疑惑が浮かんできた。日本政界を激震させる光田工業事件の真相とは!?日本政治の有り方を問う野心作!!

加治隆介の議(5)

隆介の父・元春と兄の交通事故死には、光田工業事件に関わる鳩村総理派の汚職隠しがからんでいた!!実行犯の下薗はワシントンで拳銃自殺。鳩村の金庫番の朝生も自殺を図るが、一命をとりとめる。事件が一斉に報道される中、隆介の次の手は?今、総理の犯罪が暴かれる!?

加治隆介の議(6)

カンボジアのPKOに参加していた日本人に初の犠牲者が出た。亡くなった山本警部補は、加治隆介の後援会長の息子だった。加治隆介は、日本にじっとしていることは出来ない、とPKO視察のためカンボジアに発った。カンボジアには、ボランティアとして鮎美が働いていた。

加治隆介の議(7)

カンボジアの視察中、加治隆介はゲリラに拉致されてしまう。すぐには殺されずに何とか生き延びていたが、見張りの少年・クミールから、自分を殺す相談が聞こえたと知らされる。クミールの手引きで、何とか逃げ出した加治隆介だったが、一緒に逃げてきたクミールはジャングルで底なし沼にはまってしまい…

加治隆介の議(8)

加治隆介がカンボジアに行っている間に、日本では衆議院が解散、不在選挙となった。連立ながら、政権をとった加治率いる桜新党。短命の暫定政権を見越して、末期の癌ながら浅海は首相となることを決意し、加治隆介は内閣官房長官となった。いよいよ加治隆介が政治の中枢に打って出る!

加治隆介の議(9)

北朝鮮の核開発をめぐり、対応に追われる内閣官房長官・加治隆介。国連では、北朝鮮に対する経済制裁が決議されることになった。事態を回避するため、北朝鮮は、日本の漁船を拿捕した。国際的な立場をとるか、拿捕された国民の命を守るか。日本は世界的な対応を迫られる!!

加治隆介の議(10)

北朝鮮に連行された「八幸丸」乗組員8名の返還交渉のため、青杉が派遣された。無事に人質が解放され、一躍国民的英雄となった青杉。しかし、記者会見の場で、船長が自分が北朝鮮の運び屋だったことを暴露してしまい、政府は難しい対応を迫られる。一方、渦上総理のスキャンダル写真が写真週刊誌に掲載されて…!?

加治隆介の議(11)

辞職した渦上総理にかわって、青杉が新総理となった。外務政務次官となった加治隆介は、国連安全保障理事会の常任理事国入りを目指して、渡米する。日本外交は礼儀正しいだけのビクビク外交との酷評も受けるが、加治は、国連でのスピーチで日本の真意をアピールした!!

加治隆介の議(12)

フランスの核実験再開のニュースを受け、外務政務次官の加治隆介は対応に追われることとなった。青杉総理はフランスに強い抗議をし、国内世論も過剰に反応して、フランス大使館の前では連日デモ運動が行われる。日本のフランスに対する強硬姿勢を見て、ホワイトハウスから「日本がとるべき望ましい行動」の示唆が入るが…

加治隆介の議(13)

APEC大阪会議が開かれる際、中国の代表団がクレームをつけてきた。対立する台湾の宿泊先のホテルと比べ、中国のホテルが見劣りするという理由だった。しかし、開催まであと1ヶ月。別のホテルで予約を入れていた地元・鹿児島の暴力団と上手く交渉できた加治隆介だったが、それが原因で「加治たたき」がはじまってしまう!!

加治隆介の議(14)

マスコミの「加治たたき」報道は過激さを増し、加治隆介は衆議院議員を辞職する決意をした。議員を辞職して浪人の身となった加治は、韓国へ向かう。日本外交の重要問題である日韓関係の勉強をし、韓国の政治家達と会うのが目的だったが、官房長官も務めていた重要人物ということで、北朝鮮の工作員に狙われてしまい…

加治隆介の議(15)

加治隆介の「みそぎ選挙」が始まった。「日本のために」と訴える加治に対して、「我々の味方じゃない」と地元有権者はそっぽを向いてしまう。対立候補の谷崎は、あからさまな加治批判と、地元への利益還元をうたう。自由と責任党の比例区名簿にも入らなかった加治の苦しい選挙が始まった!

加治隆介の議(16)

苦しい選挙を戦い抜き、当選を果たした加治隆介。加治の所属する自由と責任党は大幅に議席を伸ばし、連立政権第一党となった。青杉総理をおろし、自由と責任党から総理をたてようとした渦上だったが、そこには海藤の仕掛けた罠が…一方、加治隆介は、防衛庁長官として入閣した。

加治隆介の議(17)

沖縄米軍基地の土地使用期限問題をめぐり、防衛庁長官の加治隆介は、防衛政務次官の来栖は真っ向から対立してしまう。防衛庁長官として、ワシントンを訪れた加治隆介は、リンダと再会する。早朝のワシントンを散歩していた二人は、男の死体を発見してしまい、それがとんでもないスキャンダルに…!?

加治隆介の議(18)

プルトニウムを積んだ日本の運搬船がテロリストに乗っ取られた!船は北朝鮮を目指す。プルトニウムの奪回と人質の命、日本政府は二者択一を迫られる。救援に向かった米軍ヘリが撃墜されるにいたり、アメリカ政府、国連は撃沈もやむなし、との意を表明する。緊迫する状況の中、防衛庁長官としての加治隆介の判断と指針が問われる!!

加治隆介の議(19)

渦上が新党を立ち上げた時の費用の出どころについて、青杉の元へ情報が入る。青杉率いる日本平和党は突然連立政権から離脱し、「自由と責任党」が証券スキャンダルで揺れる。これを好機と、新党構想、政党内クーデター、大臣への野望と永田町水面下であわただしく画策と謀略が渦巻きだす!!

加治隆介の議(20)

決戦投票で選ばれた平原総理の下、再び、外務大臣に就任した加治隆介。ロシア、中国、アメリカと本音で渡り合う。歯に衣を着せぬ加治に各国の対応は…?そして、総理の激務で体を壊した平原は、ついに辞任を決意!?ついに、加治隆介に総理就任の打診がなされる。加治隆介の選択は!?