あらすじ

闇に降り立った天才 隘路の闘牌 鷲巣麻雀6回戦オーラス! 清一vs国士!! まさかの初巡決着!?
アカギ(1) 神域の闘牌

雨降る場末の雀荘に迷い込んだひとりの少年。それまでの短い人生をいやが応にも人に想像することを強いる真白な髪、その目の奥は底なしの闇――彼の名はアカギ。後に神域の男と呼ばれ、裏社会に伝説をつくった男――あの赤木だった!!

アカギ(2) 異端の闘牌

生命を賭けたヤクザとの麻雀勝負に敗れかけていた南郷の前に現れたアカギ。ヤクザは代打ち・矢木を立てるが、アカギはあっさり撃破。その前に現われた新しい雀士とは…。

アカギ(3) 狂躁の闘牌

裏麻雀界の実力者・市川は盲目の雀士。だがそのハンデを感じさせない実力の持ち主だった。ところがアカギは、その市川の想像を超えた闘牌で勝利をものにする。

アカギ(4) 哲理の闘牌

あの伝説の対局から5年。不良刑事・安岡は行方不明のアカギを見つけ出し、ヤクザの代打ちとして売り込んだ。遥か上空から急降下し、その虚飾の衣をはぎとる!!

アカギ(5) 狂瀾の闘牌

ニセアカギと浦部の勝負。アカギは一目で浦部のほうが格上であることを見抜き、事実そのとうりになる。そして対浦部に本物のアカギが立ち上がった!!

アカギ(6) 逆理の闘牌

全身から炎を噴かんばかりに殺気立つ。その燃え立つかたまりを冷やかに見つめる目があった。――彼の名はアカギ。トップで逃げを図る浦部。オーラス、アカギは逆理の闘牌で浦部から直撃を取り、勝利をものにする。その秘密とは?

アカギ(7) 業火の闘牌

浦部との闘いから1年。ニセアカギが死体となって発見された。莫大な金と引き換えに、若者の命を賭けさせるモンスターがいたのだ。魔物の口から発っせられる狂気という名の業火。火災の中で不敵に微笑むひとりの白髪の少年、アカギ。新たな闘いが始まる。

アカギ(8) 羅刹の闘牌

殺人鬼・鷲巣を倒すため、不良刑事・安岡とヤクザの仰木はアガギにモンスター狩りを依頼する。「奴こそ、この物憂い日常に終わりを告げてくれるのかもしれない」不敵な微笑をうかべた白髪の男、アカギ!!その勝負は、生き血をかける争いだった。

アカギ(9) 鬼神の闘牌

得体の知れない不気味な獣。後に裏社会で神域の男と呼ばれる男、赤木しげる。生き血を賭けた鷲巣麻雀が始まった。一回でもトップを取られれば死という麻雀、アカギはそんな恐怖を感じさせないがごとく、大胆な闘牌で一回戦を勝利する。

アカギ(10) 入神の闘牌

マンガンを放銃すれば即死。そんな状況にいたってもアカギは血液を補給しようとしない。そんな狂気の闘牌に鷲巣が崩れ始める…。

アカギ(11) 活眼の闘牌

今宵の相手は白髪の若者。命を賭けたこの狂気のゲームに怯えよ。恐怖が宿痾のようにからみつき、体中の皮膚をかきむしって怯えよ!!…何者だお前は。少しも恐怖を感じないのか!?何者だ。命が惜しくないのか!?後に裏社会で神域の男と呼ばれた赤木しげるだった。

アカギ(12) 夜叉の闘牌

漆黒の闇の闘を切り裂いてまばゆい稲妻が炸裂する。その光は、見たくもない邪悪な表情を浮かび上がらせる。邪気の眼窩は黒々とした底なしの恐怖と絶望だ。外の風雨は狂気をはらみ、地獄の底のドラムのように壁を叩き付ける。が、獲物の絶叫の金切り声はそれをも上回る。…はずだった。なぜだ。なぜお前はそうも落ち着いていられる。死の深淵に立ち、なぜ怯えぬ。何者だ!?…後に裏社会で神域の男と呼ばれる赤木しげるだった。

アカギ(13) 死魔の闘牌

鷲巣の執念が手牌を殺人的な化物に仕上げた!!あきらめよ。そこまでだ。お前に勝ち目はない。なぜそうも落ち着き払っていられるのだ!?奇跡的に凌いできたアカギもついにここで死をむかえる…かに見えた。が…!!

アカギ(14) 魔窟の闘牌

神はアカギの死を願っているのか!?鷲巣に押し寄せるとてつもない運気。魔物に後押しされた歓喜の気配。もはやなす術もなく、死に神の抱擁を待つだけなのか。アカギ、死地への出立か、最後の採血始まる!?

アカギ(15) 捻転の闘牌

破滅か喜悦か…狂気は壁のひび割れに染み込み、屋敷全体を奇妙に捻じ曲げていく。たたきつける雨は壁づたいに流れ落ちるときに真っ赤な鮮血に変わる。森の奥から巨人キュークロプスの血のように燃えたぎった目がぎょろりとにらむ。この状況でさらなる狂気を望むのは誰だ!?後に神域の男と呼ばれ、裏社会に君臨した赤木しげるだった!!

アカギ(16) 邪気の闘牌

鷲巣、破滅へあと一歩!!断崖の淵まで追い詰めたアカギ。しかし未だ鷲巣、死なず。圧倒的に優位に立ちながらアカギの表情に勝利の確信はない。鷲巣の盛運、強運の復活をアカギはただ一人予感する。彼は油断しない。いかに優位に立っていようとも、魔物の息の根を止めるまでは目を逸らさない!!

アカギ(17) 激浪の闘牌

侮るな。魔物は魔物だ。小賢しい業突く張りがいかに成り上がろうとも魔物にはなれない。人智を超えた悪魔のような豪腕と知略の持ち主なのだ。とまれ、“悪魔のような”…。所詮“ような”なのだ。悪魔のエピゴーネンにすぎない。彼は違う。悪魔そのものだ。地獄の業火を背に、そびえ立つ悪魔だ。後に神域の男と呼ばれ、裏社会に君臨した赤木しげるだ。

アカギ(18) 曲折の闘牌

追いつめられているのはどちらだか分からない。死の稜線でにらみ合うふたりの魔物。一歩踏み出せば憤怒の炎で四方を焼き尽くさんばかりの灼熱の王。鼻を鳴らし、息を喘がせ、牙からしたたりおちる涎は理性を溶かす。一方の魔物は、廃坑の入り口のような真っ黒な闇に佇む。全てを…光まで吸い込むブラックホールのごとくからっぽな眼窩で灼熱の王を見つめる。――後に神域の男として裏社会に君臨する赤木しげるだ。

アカギ(19) 震駭の闘牌

うらつく。いらつくぞ。わしは一体誰と闘っているのだろう。奴は既に何の希望も期待もないはずだ。湿った腐葉土の墓穴に横たわり土に埋められるのを待つばかり。死人でもある。死人とわしは闘っているのか。にも拘らず赫々たる目がこちらを射抜く。いらつく。いらつくぞ!!何者だ、お前は!?――後に神域の男として裏社会に君臨する赤木しげるだった。

アカギ(20) 悪霊の闘牌

闇の底での闘い。金切り声で笑う怪物の声だけが聞こえる。生きたままむさぼり食う、逆上せた獣の目が燃え立つ。獲物は死によって得られる開放を望んでいるはずだ。筋肉の繊維は鉤爪でズタズタに引き裂かれ、肺は焼け、心臓は万力で締め付けられ、耳鳴りは頭を爆発させそうな…はずだ。しかし、闇の中の獲物はただ無言で佇む。――後に神域の男として裏社会に君臨する赤木しげるだった。

アカギ(21) 決死の闘牌

濃赤色で繰り広げられる聖餐はさらに血の匂いが立ちこめる。賭けるものがなくなれば己の血。血がなくなれば肉があり内臓がある。食屍鬼は己の血肉を喰らう二律背反の錯乱に至った。なぜならば、戦慄する恐怖。骨の髄まで染み渡る恐怖。狂気を選択したくなるような恐怖に心が無残に捻れたのだ。奴に敗北するということはそういうことなのだ。奴…。――後に神域の男として裏社会に君臨する赤木しげるだった。

アカギ(22) 魔境の闘牌

かつて夜の冥府に燦然と輝く宮殿が聳えていた。招かれた客たちは皆一様に、呻吟の果てに悶え死んだ。しかたのないことだ。王のためなのだ。しかし、凶事は知らぬ間に忍びよっていた。その晩の客は少し妙だった。髪は老人のようにさらに白く、眼だけが底なしの暗闇。おまえは悪魔と番い、何を得たのだ。捕らえた!!ついに鷲巣を!!最後の審判、いかに!?

アカギ(23) 克己の闘牌

追撃っ…!!アカギ、圧倒的親連荘!止められるか、鷲巣!?

アカギ(24) 急転の闘牌

黒い雷雲が館に分厚くのしかかる。雷は鋳物工場の溶接のような匂いを辺りにまき散らす。暴風雨は、世界の終わりを告げるように間断なく吹き荒れる。雨水はイグアスの瀑布のように下水道に流れ込み、地下の奥深くまで水浸しにする。地底に棲む骸骨たちは気がついた。一緒に流れ着いた白髪に青年に。頭蓋骨の継ぎ目をカタカタと鳴らし、新しい仲間がやってきたと喜ぶ亡者たち。しかし、ここは彼のいる処ではなかった。いるべき場所はもっと苛烈な闘争の場。悪鬼羅刹との戦場だ。戻れ、修羅の場へ!!――後に神域の男と呼ばれ、裏社会に君臨する赤木しげるだった。

アカギ(25) 死地の闘牌

権力と策略をもって巨万の富を築いた老人・鷲津は、退屈な日々に倦み、己の血液を賭ける狂気の麻雀を思いつく。アカギ、仰木、安岡たちは、若者の命を弄ぶ鷲津を倒すため、その麻雀に挑んだ。アカギは鷲津のハネ満で300CCの血液を抜かれるが、黄泉返しで復活。それぞれの気力が満ちて、いよいよ南3局へと!恐れ、震えを鷲津に教えるため、アカギは…!

アカギ(26) 狂熱の闘牌

資産家・鷲津の狂気の麻雀、それぞれの生き血を賭けた勝負に敢然と挑むアカギ、不良刑事の安岡、稲田組若頭の仰木の3人。2300CCの血液を失ったアカギに対し、鷲津は6億円と1100CCの血液を失っていた。大詰めの南3局でクズ手のアカギは黒牌を6回引き入れ、鷲津を混乱させる。お互い、ここで振り込めばもう命はないと覚悟するアカギと鷲津だが…!?

アカギ(27) 闇漠の闘牌

昭和33年、初めて打った麻雀で異才を発揮し、極道相手に次々と勝利した少年の赤木しげる。そして7年後、権力を利用し巨万の富を築いた老人、鷲津は退屈に倦み、血液を賭ける狂気の麻雀を考えつく。不良刑事の安岡、稲田組若頭の仰木、鷲津、アカギの生き血を懸けた麻雀も、6回戦の南3局。鷲津は6億円と1100CCの血液、アカギは2300CCの血液を失うが…。

アカギ(28) 生滅の闘牌

深夜の雷光に傲然と浮かぶ白髪の青年。幾度となく死の淵まで誘ったものの未だ黄泉へ堕ちることなく、不敵な眼差しでこちらを射る。それは彼岸の闇の向こうの光のトンネルからの眼差しだ。我は王なり。なん人たりとも我を怯えさせるものはない。数え切れぬ人々が我に許しを乞い、崇め、媚び、ひれ伏してきた。お前も額ずけ、しかしながら、気がつけば当方が冥府のとば口に佇んでいる。誰だお前は。――後に神域の男と呼ばれ、裏社会に君臨する赤木しげるだった。

アカギ(29) 彼我の闘牌

鷲巣、地獄で反乱っ!! 戻れるか、アカギの待つ現世に…!?

アカギ(30) 回天の闘牌

文字通り、地獄から這い上がってきた日本の巨魁・鷲巣巌……!! 鷲巣麻雀6回戦オーラス、勝負再開!! 二人の配牌は――!?

アカギ

作中世界だけでなく実社会においても伝説となったアカギ

アカギ 福本伸行
酒チャビン
酒チャビン

麻雀マンガに興味がある人で、こちらの作品を読んだことない人はいないと思うほどの名作!ラストのワシズ戦があまりにも長く、1局に数巻使うというかつてのドラゴンボールのような状態になっていたのですが、無事対局が終了して良かったです。 徹マンで負けてる奴が「もう終わる」って口にしてくれた時と同等の安堵感・開放感がありました。 ただ、不思議と数日後にはまた徹マンに行ってしまうのと同じく、定期的に1巻から読み直したくなってしまいます。 何気に知らなかったのですが、こちらの作品が「天 天和通りの快男児」からのスピンオフだったのですね。てっきり逆で、人気のアカギが天にゲスト出演していたのだとばかり思っていました。それだけアカギの知名度・人気度が凄すぎるということではないでしょうか。 スピンオフが本家の知名度を超えてしまった稀有な例だと思いますが、その要因は、カイジなど他のフクモトプロ作品にも受け継がれている「特殊麻雀」ではないかと思います。麻雀はとても完成された知的なスポーツで、それ自体かなり面白く、マンガの題材としても面白くできるテーマなのですが、そこに少しスパイスを加えることによって何倍にも面白さがアップするという性質を持っています。他のスポーツで特殊ルールをやると途端にクソマンと化すのとは一線を画しています。 天の方はわりかしオーソドックスな麻雀勝負でしたので、やはり特殊麻雀というものを生み出したフクモトプロとアカギという作品は世界の麻雀マンガ界に革命を起こしたと言っていいと思います(特殊麻雀がアカギが初出出なかったらほんますいません)。