読んでいくうちに黒沢への気持ちが変わっていくのか記録していこうと思います。
資産家の老人を殺害した罪を着せられてしまった中学生の涯。更生施設「人間学園」に送られることになりますがそこは地獄のような場所だったのです。涯はそこから脱出して無実を勝ち取ることが出来るのか・・・?! 福本伸行作品を読むのがほぼ初めてだったのですが、主人公が未成年であることは設定上必須事項なんですけど外見も中身もまったく中学生だと思えない時点で面白かったです。でも必死な人間の顔に説得力があるのでどんなあり得ない出来事が起きても読ませる力があるな〜と思いました。 個人的に刺さったセリフは「個別に生きよう…!個別に死のう…!」でした。
私も私の友人知人たちも初め、この漫画の真の価値に気づいていなかった。面白い「読み方」がわかっていなかった。 第12話にもやってようやくふと気がついたのだ。この悶々とした読み口が放つ既視感の正体に。ドストエフスキーやんけこれ。金貸しの婆ァを転がして罪の意識と自己正当化に揺れるラスコーリニコフの頭の中を膨大なページ数で延々と読ませられるあの小説と完全に一致しているではないか。 ということを先週ドヤ顔で投稿仕損ねていたら、今週(第13話)にまさかの新キャラ「ドストエフスキー罰子」が登場してしまったではないか。なに勝手にネタバラししとんねん!モーニング読者全員『地獄ゴルフ』の面白さに気づいてしまうやんけ!自分だけが気づいてドヤ顔していたかった!
こんなに金を持って帰るのに心理描写を挟みまくるのは福本先生しかいないやろ... まだ10巻ぐらいまでの感想だが、ギャンブルしてないのにこんなにも楽しめるのは、本当に謎... カイジのギャンブルバトルの合間に入る、ちょっとしたコメディ要素色を強くしてまとめたみたいな話しは、何故か惹かれるものがあって楽しめる てか、これ脱出できるの...?
・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ 何でモーニング単行本版と電子書籍版は内容がかなり違うんだ?個人的には単行本版の方が圧倒的にいいと思う。表題作のワニシリーズもだが「次男のブルース」「オヤジのオヤジ」「あの人のトランペット」がものすごくいい。福本伸行自撰短編集でも少し読めます ・特に好きなところは? ワニの初恋とのり子の実家に帰るだな。俺の好きなハードボイルドな感じもあり人情話もありでよかった。 ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! 福本伸行ファンでこれから買うなら正直単行本を探して買った方が満足度は高いと思う。なんせ単行本版には福本伸行が漫画家になるまでの自伝漫画があり、アシスタント時代の師匠であるかざま鋭二に言われた有名な「福ちゃんは性格がガサツだから、トラック運転手なんかが向いてるんじゃないかなあ」が読めます
この漫画を読んで小手先の心理戦を会得したと思い、賭け事が得意だと勘違いしている奴が多そうで草 あくまでもフィクションです。 あんなクズ人間のカイジがギャンブルだけ才能があるなんてあり得ない。 現実は底辺でいる奴らはずっと底辺。 抜け出す事なんてない。 (自分で感想を書いていて胸が痛い。自分もクズ人間だから・・・・)
カイジもアカギも全部好き。 麻雀とかギャンブルの話だったら福本先生ですね。 確か、負けていてピンチになったから部屋の電気を消して、その間にテンホーでチューレン上がるというイカサマバレバレなシーンが印象的でした。 上がったら死ぬと言われたチューレンをテンホーなんて・・・ (ちなみに坊やテツのダンチは一晩でチューレンを2回上がった事があるようです) 麻雀好きな人は絶対に読むべきです!!
麻雀漫画の最高峰と言っても過言ではないです。 麻雀のルールを知らない人でも楽しむ事ができると思います。 麻雀、駆け引き、秘策、心理戦、独特なセリフ、擬音、どれをとっても最高ですね。 個人的にはカイジよりもアカギ派です。 でも絵がね・・・致命的なんだよな。 逆に愛くるしいというのもあるけど
自分には無縁だと思っていますが、本当にこんな世界があるのか怖くなります。 カイジの性格もある意味感心するくらい欲に負けるところも面白いです。 クズなのにかっこよく見えるのは不思議です。真相心理もよく描けていて読みながらざわざわします。(笑)
「初期の作品にはその人の要素が全て詰め込まれている」なんて話を聞いたことがある。 反例がいくらでも出てくる主張だが、比較的合致する例だってある。福本先生の場合、この「天」が合致するだろう。 人情話、ピカレスクロマン、極限勝負下の心理描写、緻密な勝負を構成する理による駆け引き、勝負を制する理の守破離、そして福本先生による人生哲学… 面白いと評される福本先生の要素が、ほぼ全て詰め込まれていると思われる。欠けているのは敗者の悲惨な末路描写と格闘描写ぐらいだろうか(ただしバイオレンスシーンなら天にもある)。 成長も詰め込まれている。絵の成長、演出の成長、話の構成の成長も魅力的なキャラ描写の成長も全てある。初期~中期の福本先生と共にあった漫画なんだからそれは当然なわけだが… そういった点で、天を軸に他の同時期作品と並読するのも面白い。 ただし、葬式編からは並読はできない。読んでいて涙がぼろぼろ出てしまうあの最終章に、横槍は禁物だ。 この漫画には、私がどうしても取り上げたくなる一節がある。 あまり顧みられることのない、ともすればあまり触れないでおこうみたいな風潮もみられる最初期赤木の、印象的なセリフだ。 私はそれを、作者による自己言及も含んだ創作論だと勝手に思い込んでいる。 というわけで、独断と偏見に基づいて私的解釈によるセリフ改変を傲慢にも以下に記す。 『お前この世で一番うまいもの何だか知ってるか? たとえば漫画だ…世の中には頓狂な奴がいてよ こんなラチのあかねえ娯楽に… 自分の分こえた代価 人生さえ賭けちまう奴もいるのさ…… まあそんな奴だから… 頭は悪いんだけど…… 描きたい気持ちはスゲェーもんだ… 後のない…勝負処での大事な一作に バカはバカなりに必死さ… 持てる全知全能をかけて描き上げる 決断して そして躊躇して それでもやっぱりこれしかない……て そりゃもうほとんど 自分の魂を切るように描く漫画があるんだよ その魂の乗った漫画 そういう漫画を読むこと…… それはまるで人の心を喰らうようだ… この世じゃ人の心が一番うまいんだ……』
読んでいくうちに黒沢への気持ちが変わっていくのか記録していこうと思います。