芥川・大江賞作家・長嶋有の小説を、6人の旬な女性作家が一堂に会し漫画化します。「あした死ぬには、」の雁須磨子が「三の隣は五号室」を「凪のお暇」のコナリミサトが「もう生まれたくない」を「トクサツガガガ」の丹羽庭が「今も未来も変わらない」を「メタモルフォーゼの縁側」の鶴谷香央理が「問いのない答え」を「ご成長ありがとうございます」の三本阪奈が「舟」を「往生際の意味を知れ!」の米代恭が「三十歳」を描きます。発売にさきがけて、収録作品を11月よりwebアクションにて順次配信します。
夫と別れた四十代の星子は、大学生の娘を育てながら、二十代の彼氏と付き合っている。
空母のように巨大な大学で働いていた春菜は、夫を事故で亡くし酒浸りの日々を送っている。
もうすぐ三十歳になる秋子は不倫がバレてピアノ教師を辞め、パチンコ屋で働いている。
電機メーカーの下請け会社に中途入社した澤野睦美。彼女は泣いたことがない。恋人・四郎にも言ったことがない。新しい職場は嫌いではないが、馴染むこともなかった。が、同僚の樋川の事が気になりだす。
五号室の9番目の住人、久美子は前の住人たちの残したものを感じながら生活を始める。
石巻で被災した女子高生・一二三と、駆け出しの小説家・サキの人生が交差する。
高校2年生の冬、1年後に控えた大学受験を意識しながら、奈津美は歯の矯正を始めている。
薫が小学校4年生の夏休み、母が家を出た。入れ替わるように家に入り浸るようになった洋子さんの放つエネルギーに惹かれる薫。たちまち二人は仲良くなるが、大人たちの都合で、やがて別れがやってくる。
祖父母の家の隣にすんでいた「おばちゃん」が亡くなった。佐渡にある一族のお墓に納骨するため「私」は父と弟と佐渡へ旅立つ。
毎年北軽井沢の山荘に愛犬とともに避暑に訪れる父親にくっついて、今年は僕も山荘にやってきた。無気力な親子が、祖母が集めた小学校のジャージを纏いすごす、何もない夏。
世界的文学者・大江…もとい、大井健一が提唱した「大江賞」…もとい、「大井賞」の設立が発表された。候補者は「サイドカーに三人」など名作を連発している若手天才作家・長嶋…もとい、長瀬有也だ!
芥川賞・大江賞作家長嶋有の小説を超豪華執筆陣が漫画化!原作者×漫画家、かつてないほど相思相愛!電子化にあたり、長嶋有が11年前を振り返り、そして11年後の現在を語る書き下ろし原稿「電子版あとがきと補遺」を収録。【参加漫画家】うめ、ウラモトユウコ、衿沢世衣子、オカヤイヅミ、カラスヤサトシ、河井克夫、小玉ユキ、島崎譲、島田虎之介、萩尾望都、100%ORANGE、フジモトマサル、陽気婢、吉田戦車、よしもとよしともに加え、藤子不二雄Aが表紙イラストを描きます。※2012年に光文社から発売された同書籍の電子版になります。
妻と離婚したばかりの元ゲームデザイナーの七郎。常に複数の女を口説いている会社社長の津田。東京のさほど偏差値の高くない私立大学時代に知り合った二人は、長い友人関係を続けている。
「エロマンガ島に行ってエロ漫画を読もう」。冗談のような企画が通り、男三人は南の島に向かう。旅が彼らの人生をほんの少しだけ変えてしまうことを知らないまま、遠く離れたそれぞれの東京に想いを馳せる。
山荘での退屈な時間を過ごすために発明(?)された、独創的な「遊び」の数々……ケイバ、顔、それはなんでしょう、軍人将棋。魅惑的な日々の「遊び」が、ひと夏の時間を彩ってゆく。
黒い腹を見せて不気味に飛び回る大きな飛行機。廃墟の街に、小さなマモルと4人の大人たちだけが生き残った。なぜ世界は崩壊したのか。5人の日々は危うい均衡の上に流れる。
高校時代、図書部員だった南出頼子は、ある夏の日に銀行強盗に遭遇する。強盗たちがピストルをかざし、大声を上げるのを聞きながら、頼子はどこか場違いな呑気さを持って、高校時代のことを思い出していた。
小学五年生の慎は、北海道M市の公団住宅で母と二人で暮らしている。ある日、映画を観に行く途中、母は唐突に「私、結婚するかもしれないから」と言った。相手の人は今外国にいるという。
古道具屋「フラココ屋」の2階に居候しはじめた「僕」。「僕」は少し個性的な「フラココ屋」周辺の住民とのおだやかな関係のなかで、ゆるやかに時を重ねていく――すぐ隣りにありそうなユートピアを描く。
桜ヶ丘高校の図書部員は、図書室をベニヤで区切っただけの部室にいつもたまっている。なんとなく話が盛り上がったり、たまに誰かが泣いたりする日々――。
北国で母と妹と暮らす小学6年生の連。彼女らが暮らす「社宅」は、人よりも猫の気配が色濃い。姉妹は毎日大好きなテレビを見ながら母の帰りを待つ。しかしその日は何か様子が違っていた。