ゼノン編集部の感想・レビュー72件決して見られてはいけない…目ざとい猿たちが人間に襲い掛かってくる恐怖さるまね 吉田薫starstarstarstarstarウマタロまだ1巻の段階だけど面白い。目がバキバキのおかしな猿たちが現れる→人間が武器で撃退する→猿たちが武器の使い方を学習して襲ってくるという話の流れなのだけど、「さるまね」の力によって、コチラがやることなすことをそっくり真似してくる行為に得体のしれない恐怖を覚える。人間の残虐さがそのまま自分たちに跳ね返ってきているということでもある。いかに猿たちに知恵を与えずに倒していくかという駆け引きが戦いのキモになるだろうか。動物系のホラーやモンキーピークとか好きな人におすすめ。突然のもみじ饅頭ミカコ72歳 新久千映starstarstarstarstarゆゆゆ広島?!と思った直後に発せられる、典型的な広島弁。 あの玄関、古い家に多いよな。 ベランダから想像すると、海の方なんだろうか。 突然、病院の待合室の光景すら、鷹揚とした雰囲気を感じてしまう。カープの野球中継が放送されていそう。 好きなところは作品のメインでもある、ミカコさんがスマホを孫に教わり、メッセージを亡くなった夫に送るところ。 仏壇や墓に手を合わせて話しかける代わりと言われたら、たしかにそういうものかもしれないと思ってしまった。そういう偲び方も、言葉に仕方もありだよね。 私も、整理したい気持ちがあれば、メッセージアプリへ壁打ちするのも、良いかもしれない。 そっか、そういう考え方もあるんだなと一話一話なんだかためになる。 後期高齢者だらけで、72歳はまだ若いと言われる世の中。70代なんてすぐなんだろうな。夢という呪い君は武道館に立てない 多田基生六文銭「夢なし先生の進路指導」も、そうだったのですが、やりたいことや夢を追うこと美化しすぎる昨今に、現実を突きつける作品です。 主人公は25歳でアイドルを目指している女性。 弱冠アイドルとしての旬は過ぎている感は否めないが、それでも過去、地下アイドルだった時の高揚感が忘れられずズルズルと夢を追い続けていまに至る感じ。 そして、さるオーディションで、主人公のアイドルを諦めない姿勢 「どこまでもしがみつく根性」 の点が、プロデューサーの目にひっかかり再デビューを果たす。 が、現実はそんな甘くなく、業界人や財界人とギャラ飲みやら枕営業などを強いられるという展開。 プロデューサーが目をつけた「しがみつく根性」には「何をしてでも」という枕詞が隠されていたってオチ。 まぁ、タイトルからしてそんな予感はしてましたが、それを知った上でもなかなかエグい。 プロデューサーのセリフも、わかった上でやっているんだから鬼畜そのもの(添付参照) また主人公のバイト先に、夢を追う主人公を現実路線で冷ややかな目でみる男子大学生の対比も良い感じです。 1巻の最後がなかなかのヒキなので、続きが気になる。 そして、この枕を強要された事実を武器に文◯砲をもって裁判で闘う元アイドル的な(現代風刺的な)展開になったら、歓喜します。可愛くてちょっと不思議な日常この終末に恋をした 芦谷國一2024年1月刊自分を殺しに来た相手に恋してしまった主人公のお話。基本は日常を描いたラブコメで、主人公もヒロインも純粋で可愛い!推せます。 主人公が狙われる原因らしい「侵略者」のことやそれぞれのバックボーンも気になります。厳選!読んでほしいこのマンガ東京ヒゴロ著者:松本大洋完結全3巻作品情報はこちら苦労を抱えたふたりが手に入れる青春 #1巻応援青と恋のアトリビュート えむけいstarstarstarstarstar_border兎来栄寿「こんな青春ストーリー、なんぼあっても良いですからね!」 と、心の中のミルクボーイが笑顔で拍手喝采でした。 美大を舞台にした青春群像劇ですが、創作面での葛藤などというよりは、各人物感の関係性に大きくウェイトが置かれた物語です。 中心となるのは会食恐怖症の主人公・蔵江。 そして、とある悩みを抱えるヒロイン・有地(ありぢ)さん。 蔵江は想いを寄せる有地に近付こうとしますが、その過程で有地の秘密を知ることになります。 友人はいたものの一緒に食事ができないことで困難を抱えていた蔵江と、ある事情により子供のころから人付き合いが苦手である有地さんの、違うものの似ている部分が重なり合って交わっていく構図がとても良いです。 有地さんは絵に描いたような食いしん坊キャラなのも高感度が高いです。美味しそうにたくさん食べる女子、良いですよね。蔵江が人とご飯を食べるのが苦手であることと対照的ですが、それを克服する一助となっていきそうです。 蔵江に好意を抱きアプローチする佐藤さんや、飄々とした良き友人キャラポジションの山本らサブキャラも立っており、青春を織りなす良き仲間たちとしてそれぞれを愛せます。家族以外にスマホに連絡先が入っていなかった有地さんが、少しずつ周囲の人と強く関わり合っていく姿を見ると心が和みます。 互いに心にわだかまりを抱えながらも、生まれた関係性から光の方へ寄り添い歩んでいくような青春を浴びたい方にお薦めです。残忍なヴァイキングへの復讐譚 #1巻応援オーディンの舟葬 よしおかちひろstarstarstarstarstar_border兎来栄寿今でこそ「北欧」というと福祉が充実している幸福度の高い国であったり、サウナであったり、ヒュッケであったり、オシャレな雑貨であったりの穏やかなイメージが強いかもしれません。しかし、かつての北欧は圧倒的な「暴」の支配する土地でした。北欧神話などにもその影響は色濃く受け継がれています。 本作は『ヴィンランドサガ』と同じ11世紀初頭を舞台に、ヴァイキングの脅威に晒される側であったイングランド王国はロンドン北の小村から物語は始まります。 「狼の子」と呼ばれる狼に育てられた少年と、心優しい神父・クロウリーの出逢い。クロウリーによってルークという人間の名前を与えられた少年は少しずつ人間としての暮らしや知恵を教えられていきます。しかし、そこでヴァイキングによる悲劇がもたらされ、ルークは「戦狼(ヒルドルヴ)オーディン」と呼ばれる復讐鬼へと変貌していきます。 ルークの仇敵である白髪のエイナルは、笑いながら人を殺し村を焼きながら生首の山の前でダンスを踊る凄惨さを見せます。現代日本とはあまりに倫理観や死生観が違いすぎる過酷な世界ですが、だからこそ見知っておく価値もあります。人類がこういった歴史を歩んできた上で、今という時代があるということを。 本作で特に面白いのは、仇敵であるエイナルというキャラクターの掘り下げです。エイナルがいかにしてそのような人物となっていったのかという部分を読むと、人類の業の深さを感じずにはいられません。 よしおかちひろさんの勢いのある画風も、そんな峻厳な時代を描くのに非常にマッチしています。筆ペン的なもので描かれた部分の線の迫力など非常に際立っています。 北欧神話ではオーディンは最後にフェンリルに喰われますが、血に塗れた神話の神の名を冠したルークは本懐を遂げることができるのか。 帯コメントが幸村誠さんから寄せられているのは圧倒的な納得感です。『ヴィンランドサガ』を好きな方、歴史マンガが好きな方は特に、そうでない方にもお薦めです。縫製職人の転生お仕事モノ異世界仕立て屋ソフィア 貧乏令嬢、現代知識で服を作ってみんなの暮らしを豊かにします 今仲華月starstarstarstarstar天沢聖司※ネタバレを含むクチコミです。極論しか言えなくなっちゃうお母さんの正体 ハルカママの言えない本音 あさのゆきこ野愛こういう漫画読むたびに思う。解決策は子どもを産まないことでは??? もしくは男女共に子どもを産めるようにするか……。 という極論はさておき、お母さんの小言の理由が事細かに書かれているので学びになります。 なんでこんなことわかんないの?と旦那さんを見ていて思うけど、私自身子どものときに母親の気持ちなんてわかってあげられなかったもんなあ…と反省。 お母さんになることはこの先もないけれど、人の話をまともに聞ける人でありたいなあと改めて思いました。 でもこの作中に出てくる旦那さんはよく気づく方なんだろうな。愛もあるし。 子育てしてる人みんなえらいです。すごいです。壮絶なステージへの道君は武道館に立てない 多田基生starstarstarstarstar_borderNano私はステージでキラキラ輝くアイドルが好きなんですが…この作品は私たち目線では見えない裏の、闇の部分がかなり色濃く描かれています。読んでてハラハラするし、主人公咲也加のことを考えると辛いです。タイトルからもきつそうな内容だと思ってはいたんですが、想像以上でした…。 とにかく咲也加のこれまでの努力が報われてほしいし、幸せになってほしいと願わずにはいられません。アイドルで有り続けるため「努力」とは?君は武道館に立てない 多田基生starstarstarstarstar天沢聖司※ネタバレを含むクチコミです。癒し系ギャル、爆誕喫茶店にギャルがいる 田丸鴇彦六文銭ギャル漫画が好きなんです。 なんというか、ギャル漫画に出てくるギャルのコミュ力やテンションの高さが元気の象徴みたいで、読んでいてエネルギーを貰える感じなんですね。 (実際のギャルとは接点皆無なので、実態は知らない。) そして、本作は、そんなギャルの中でも、癒し系とも言えるギャル。 主人公は仕事に疲れきったサラリーマンなのですが、ひょんなことで出会った個人店の喫茶店でバイトするギャル・瑠衣加(るいか)と交流していく流れ。 仕事で疲れたメンタルに、瑠衣加が栄養補給してくれる感じ。 もーう、すばらしい! とにかく、瑠衣加が良い子すぎて、ハゲる。 どんなことでも一生懸命だし、一生懸命な人をバカにしないし、ギャルに対する偏見や誹謗中傷に負けないし、自分が働いている喫茶店のことを凄く大事にしているところもあって、めちゃくちゃいい子なんです。 こんな子がいるなら、週5で通いたいくらい良い! 読む心の清涼剤としておすすめしたい作品です。 また新たな魅力的なギャルを発見した気分です。 メインキャラみんな好きじゃない。夜分に吸血失礼します。 あみだむく名無し吸血鬼の設定は大好きなのにコレは苦手。 他サイトのレビューは結構良いのだけど、良さが分からなかった。ほのぼのの夫婦漫画なのかホラーなのかよくわからない長い道 こうの史代starstarstarstarstarマンガトリツカレ男ほのぼのの夫婦漫画なのかホラーなのかよくわからない ダメ人間の「壮介」にいきなり「道」が妻になるんだけど、その経緯が「親に決められた」というところから始まる。 金がないとかの生活感のホラーや壮介のブラックジョークもあるのだけど、ちょこちょこ「道」の言動に怖い部分が多い。 優しく都合よく染み渡る喫茶店にギャルがいる 田丸鴇彦starstarstarstarstar野愛みなさんこれは読む栄養です! 疲れた心と体に優しく都合よく染み渡り、癒されるし元気出るしとにかく最高です! サラリーマンとギャルのラブコメだと思うと抵抗感ある方もいるでしょうが、主人公が男性だからギャルに元気もらったんじゃなくてギャルは誰にでも元気を届けてくれる存在なんです。 限界サラリーマンがフラフラしてたら喫茶店に連れて行かれてなんか知らないけどギャルに気に入られてギャルが全肯定してくれてギャルが励ましてくれた!最高! というお話です。 そりゃ最高です。るいかちゃんめちゃくちゃかわいいしめちゃくちゃいい子。ギャルって嘘つかないしいい子が多いですよね(ギャル好きの偏見)ギャルっていいですよね。 ギャルって最高っていうかるいかちゃんが最高なんです。それ以外語るべきことはないんです。 ギャルに優しくされたり頼られたり元気もらったりしたい!という人類の根源的欲望を満たしてくれる作品です。言葉と思いの伝え方綿谷さんの友だち 大島千春ママ子言葉選びを考えさせられる内容でドキッとします。本音と建て前を考えながらコミュニケーションをとるのは改めて大変。シャーペンの芯「ちょっと、もらえない?」「ちょっとって具体的にどのくらい?」のくだりは「?」になってしまう人が多数な気がする。気持ちを言葉で表現するのはいくつになっても難しいなーと思ってしまいます。一話完結なので読みやすい19番目のカルテ 徳重晃の問診 富士屋カツヒト 川下剛史starstarstarstarstarママ子医療マンガは沢山あるけど、「総合診療医」という言葉は 初めて目にしました。体調が悪いけど何科にいけばいいのかわからない事って自分も経験したことがあるので、こんなに親身になって対応してくれる先生が実際にも増えるといいなと思いました。「一歩間違えればたらい回し」同じような経験したことあるなと、共感できた作品でした。 つまらない紅茶の魔女の優雅なる宮廷生活 チートをひた隠す最弱魔導師の窓際ライフ 蛙田アメコ ヨリフジ名無し退屈な作品モブ子ちゃん♡心温まるモブ子の恋 田村茜starstarstarstarstarこめつぶこれはかわいすぎる。好き!!モブ子も入江くんも目立たないタイプだけど丁寧に重ねていく日々とその関係性がいい。 普通の大人しくて地味めな女の子でも恋をするととっても可愛くなるしそこがまたよくて身近にありそうな恋物語だけに、とってもきゅんきゅんします 不安なこともちゃんと言葉にして伝え合う二人が素敵だと思いました。 スーパーという身近な場所での何気ない日常の中で、私の中にも思い当たるような場面たちにドキドキしました、面白かった。ある意味1番可愛そうなのは三木涼太マザーパラサイト 佐藤洋寿starstarstarstarstar_borderあいざっく元々施設育ちで、母親の愛情というものに飢えている三木涼太。 一見したら賢くて良い子の彼ですが、 彼が先々で出会う「母親」を採点して、見切りをつけたら殺そうとするなど、大分歪んでいます。 作中に出てくる「母親」達も各々に歪んでいて、(まともな人もいますが) 「本当に良い母親とは?」ということも考えさせられます。 主人公の三木涼太は、 自分が優位に立って相手 (母親) を選んでいると思っていると思うのですが、 本当は寂しくて愛情に飢えている1番可哀想な子だなと思います。 形は違いますが、 プライドが高く愛情に飢えている三木涼太に共感する部分もあったり。 少しやりすぎな設定というか描写もありますが、 親子のあり方などについて共感したり、色々なことを考えながら読める、 読み応えのある作品だと思います。藍さんと凪沙くんの距離感が好きです少年を飼う 青井ぬゐstarstarstarstarstarあいざっくマイペースで表情があまり読めない凪沙くんですが、 着実に藍さんに心を開いていくのが可愛くて、 家族ドラマとしても恋愛マンガとしても温かい気持ちで読める作品です。 歳の差や立場から、 恋愛に発展しそうで中々しない2人の距離感がもどかしくも、 ちゃんとそこに家族愛もあって個人的に好きです。 更新を楽しみに待っている作品の一つです。くだらないからこそ面白い!!俺たちつき合ってないから 宮崎摩耶 山崎智史starstarstarstar_borderstar_borderこめつぶ男のクズさに呆れるが…何故か引き込まれます こんな男に騙される女なんているのかと思うくらいゆりかがおバカすぎて心配になる笑 でも男にのめり込むとこうなってしまうのかな~なんて過去の恋愛を思い出しながら読みました。 幸せはもっと近くにあるよ~~早く気づいてゆりか~~! あまり深刻に感情移入して読むとイライラするかもしれないけど。突っ走る主人公ゆりかの性格、好きです! おねショタの新気鋭お姉ちゃんに好かれすぎて死ぬ!? あぬstarstarstarstarstar_border宮っしぃこの世のお姉ちゃん全てに効果がある「弟香」(ショタこう)という匂いが出てしまうショタと、家庭教師のお姉ちゃんがそれを治そうとしつつも匂いにやられていき、ショタは街のお姉さんたちに弟香が漏れて襲われそうになって、とかなりぶっ飛んだ内容 ニコニコ漫画とかで毎日ログインボーナスにエロい画像をアップしてくれる、あぬ先生にハマり、気づけば商業でも連載始まったので即買い 完全に攻めた攻めたというか、作者の性癖バリバリな内容は良いの感想しか生まれなかった というか弟香とか、その発想は無かったすぎるよ... しかも連載がワルキューレとかのコアミックスとか、他作品とのギャップが凄すぎるのもちょっと面白い 一風変わったおねショタ漫画なので、性癖持ちは是非に他人事のようで自分事に思える作品です。ガチ恋粘着獣 ~ネット配信者の彼女になりたくて~ 星来starstarstarstarstarあいざっく推しに対する強い感情を持った女の子達と、活動者のあれこれが描かれており、 登場する女の子達は一見異常に見えますが、様々な距離感の推しが増えている今日では案外自分事に思える作品です。 (実際配信者にガチ恋している友人は苦しみながら読んでいました笑) 推しがいる人には多かれ少なかれ共感しながら読めて、 推しに対する自分の気持や言動を見つめ直すきっかけにもなるかもしれません。 すごく面白くていつも続きが気になりながら読んでいます。プロになれなかった者たちへプロ彼女の条件 芸能人と結婚したい女たち acca Hina野愛プロ彼女と言えるほどのプロフェッショナルは登場しない。破滅する姿を見たくなるほど悪い女もそんなにいない。 華麗な港区女子になり有名人と付き合ううちに欲望が膨らんでこうなっちゃったんだろうな〜女子も男子も詰めが甘いね〜くらいの感じ。 芸能でもスポーツでも芽が出て長く活躍する人は謙虚でいい人が多いなんて話を聞くけれど、自分を見失わず欲に溺れずってことが大事なんだろうな。 プロ彼女になれなかった者たちのフィクションとしては面白い。でも真のプロ彼女のノンフィクションも見てみたい…けど誰にも種明かしをしないのが真のプロ彼女なんだろうな。<<123>>