自分もピアノが弾けたらなあ。
シリーズ完結編『たいようのマキバオーW』を語るトピ
※ネタバレを含むクチコミです。
丁寧に流れる時間が癒してくれる
『あーとかうーしか言えない』の近藤先生の読切。 逆さまに飛ぶゆりかもめ、アンナの髪を編みながら独白するドリー、感情を爆発させる場面で抱えている本は『怒りの葡萄』 意味のあるモチーフがふんだんに散りばめられているのに、残酷な運命が描かれているのに、ゆったりとした時間が流れています。 怒りや悲しみは時間が解決するという言葉は無責任に感じるけれど、救いであり祈りなのかもしれないと思わせてくれる作品でした。 怒りを忘れずにいることも、忘れることも、伝えることも、全てに意味があるんだと感じました。 「時間は麻酔だ」「大丈夫よ」という言葉に確かな温度を与えているのは、悠久の時を丁寧に描いているからなのかなあ。素晴らしい作品でした。
「百合」は終末世界を自由にする
終末世界は「二人」の関係を強化する。 多くの人が死に絶えたり、滅亡が身近にあったりすれば、どうしても隣の人が大切になる。人は一人でも生きていけるが、会話をする相手がいて初めて心が動く。二人という最小単位から「物語」が生まれる。 描かれるのは、死の影が濃い終末世界。何故人は生きて、ただ意味もなく死んでいくのか……そんな思考に陥りやすい状況だが、様々に生きる女性二人の物語達はとても自由だ。それは「百合」という枠組が「生殖」や「社会秩序」という枷から自由だからかもしれない。 「百合」は困難と絶望の終末世界を自由にする。 ●『introduction』(しろし先生)…地上採掘団に加わりながら本を求めて外に出たい女性と、彼女を見つめる女性。 ●『海は何色』(結川カズノ先生)…外の世界の海を夢見る管理官は無気力な女給の秘密に触れる。 ●『SPUTNIK』(吐兎モノロブ先生)…遺伝子操作で生み出された新人類の二人はロストテクノロジーを求めて荒野を駆ける。 ●『Touch me if you can』(田口囁一先生)…一人生き残った少女と都市管理AIと、発見してしまったセクサロイドのボディ。 ●『卵の殻を破らねば』(岡ぱや先生)…学園都市に暮らす優秀な二人は、優秀すぎた故にある真実を見てしまう。 ●『チュウ虎シャングリラ』(くわばらたもつ先生)…汚染が広がる世界で敵対する二つのグループ。代表二人の決闘に皆沸き立つが……。 ●『トワイライトにおやすみ』(tsuke先生)…永い時を生き、信仰を集める聖女は、自分に好意を寄せる少女にあるお願いをする。
流石に短すぎる。主人公の顔設定は失敗。
学生服コスしたご年配でしかない主人公の顔立ちは・・・。粗さはありますが、内容はマトモな演劇漫画だっただけに初っ端での俺たちの戦いはこれからエンドは残念でした。
BL初心者でも読みやすい
オススメされたので読んでみました!BL初心者でも読みやすく、すごくピュアな話で心が洗われました。漫画に刺激を求めがちになって心が麻痺していたので生き返ったような気持ちです。メタモルフォーゼの縁側で市野井さんとうららちゃんが読んでいるのもこういうBLなのかな。続編もたくさん出ているようなので読みます!
猛獣系女子に食われるな!衝撃のアニマル・ラブコメ
イケメンなので言い寄る女性は数知らず、な主人公・國男。だけど、性欲旺盛な女性が怖い。なぜなら皆獲物を狙う「動物」に見えてしまうから…!!! 肉食女子なんて呼び名はかなり世に浸透しているけど、この漫画では肉食なんて甘い。國男に寄ってくるのは皆「猛獣女子」です!! まさに食われそうになる國男。しかしそこで彼の「動物オタク」という特性がすごいかたちで活きてくる。笑 なんだこの話は!?と度肝抜かれて、抜かれたまま1話読み終わってしまった。一体、何が起きたというんだ…
新時代の性教育マンガ
※ネタバレを含むクチコミです。
童話や情話やSFや風刺をブレンドした極上の珈琲
珈琲時間(コーヒータイム)というものには 休憩というイメージしかなかった。 実際、そういうもんだとはいまでも思うが、 たかが休憩、されど一休み、それが珈琲時間、 そう思わざるを得なくなるような、コーヒーを テーマにした珠玉のオムニバス短編連作集だった。 一冊の本にはさまれた栞のように、 一人の人生に刻まれたピリオドとして、 振り返り思い返す心の目印として存在する珈琲時間もある。 第一話を読んだ感想としては 「ちょっと小洒落た人間交差点(by引兼憲史)みたい」 と思ったが、 その後は「かわぐちかいじ」っぽいダンディな話や 「星新一」みたいなSFちっくな話とか、 各話ごとに色々な味を味合わせてくれた。 これも珈琲、あれも珈琲なんだなあと良い意味で。 けしてこじつけとか無理やりとか感じさせない 素直に「色々な珈琲時間があるんだな」と 楽しませてくれて、心が安らぐ短編集だった。
久しぶりに読み返した
だいぶ昔に文庫で読んだおぼえもあったが久しぶりに読み返した。小松左京のベストセラーをコミカライズしたということだが原作は読んでいないのでどこまで忠実にコミカライズをしているのか不明です。基本こういう感じの天災でパニックが起こる劇画が好きでよく読んでいるがやっぱりこれはすごい。劇画を見る感じだと甲良幹二郎とか描いているのかな あと自分が記憶しているラストと全く違ったんだが一体何と勘違いしているのだろうか....
名作サバイバルの現代版
さいとう・たかをが描いた名作サバイバルの現代版 最初の方の話は昔のサバイバルに似ていたが3巻以降は徐々にオリジナルの展開になっていた。ネズミとの対決やフクロウとの話はそういやあったなとか思いながら読んだ。後半の展開は好き嫌いはあると思いますが俺は好きかな。 ただ今回は蛾の交尾シーンがなかったので残念だった
子育て=自分とも向き合うこと。
先に、母さんの方を読んでしまった! 出産編も読んでみようと思う。 どことなく漫画を探していて見つけた、ナナオさんの母さんエッセイ漫画。 シンママとしてのミライちゃんとの愛おしくて葛藤する日々、子供と向き合って自分とも向き合って、とても内容の濃い作品でした。 最後にナナオさんが仰っている様に、様々な人の心に響くであろう作品であると思います。
勇気を持った子どもたち
『コーラル ~手のひらの海~』は2007年から2014年にかけて『ネムキ』(朝日新聞社、朝日新聞出版)および『Nemuki+』(朝日新聞出版)にて連載された、TONO先生による長編作品です。全5巻の単行本に纏められています。 交通事故に遭い入院している少女・珊瑚。事故当時、珊瑚の母は珊瑚には本当の父親が別にいると言い残し、家を出ていってしまった。珊瑚はコーラルという人魚を主人公とした、人魚がいる世界の物語を空想している。人魚たちは人魚の兵隊を使役する。人魚の兵隊は人魚を守るために命を与えられた、男の水死体である。 人魚の兵隊・ソルトの姿形は、珊瑚が入院先で仲良しになり、そして亡くなってしまったサトシをモデルにしています。珊瑚が空想する物語にソルトが登場することは、珊瑚がサトシを(物語の中で)生かし続けることを意味します。 このように人魚の世界は珊瑚の空想でできているので、珊瑚の思うままです。ソルトを登場させるだけでなく、もっと願望を重ねた理想的な世界にすることだって出来るはず。物語が現実逃避の手段であるなら、なおのことそうするのが自然な気がします。しかし珊瑚はそうしません。人魚は、その血肉が万病に効くという理由で人間に襲われるし、身体を蝕んでくる回虫などから常に身を守らなくてはいけない。さらに人魚たちも一枚岩ではなく、それぞれに悪意もあるし意地悪さも持っている。そういう風に人魚の世界は作られています。それはちょうど、現実の珊瑚の身の回りに不安やノイズがつきまとっていることが反映されたかのようです。 珊瑚は、どうして人魚の世界をそのように空想するのでしょうか。 TONO先生のマンガには、ハードな状況に対峙する勇気や強い気持ちをもった子どもたちがたくさん描かれています。それはTONO先生が、子どもたちという存在に対しての信頼というか祈りというか、そういった希望を載せてマンガを描いているからだと思います。同時にそれは、現実世界や大人たちのイヤな部分を克明に描いているということでもあります。 この傾向は『チキタ★GUGU』や『ラビット・ハンティング』に顕著でしょうか。21年10月現在の最新作である『アデライトの花』も4巻で特にその傾向が強まったと考えます。 本作においても、珊瑚やコーラルはそういう勇気を持った子どもたちとして描かれていて、人魚の世界がハードにできているのはこれを描くためだと自分は考えています。勇気を持って頑張るコーラルの物語を想像することで、珊瑚は現実で勇気を持つことができる。大雑把な捉え方ではありますが、これは自分が物語全般を読む・見る理由のひとつでもあるので納得感もあります。 ただその上で、自分がもっと重要だと思うのは、勇気を持った子どもたちが描かれることは大人をも肯定することなんじゃないか、ということです。なぜなら、大人は子どもが育っただけだからです。(いい意味での、『少年は荒野をめざす』の日夏さんですね) 大人と子どもの違いって色々あるように思ってしまうけど、加齢していることと、大人には子どもに対して責任があること、本当のところはそれぐらいしかなんじゃないでしょうか。 そういうのもあって、自分はTONO先生の作品を読むと、現実社会を、時に勇気を持ってでも真摯にやっていかなきゃな…という気持ちになります。本作だと、ラスト付近の展開なんかに強くそう思わされます。 絵について書きます。『チキタ★GUGU』の連載後に開始された本作の段階で、TONO先生の絵柄はかなり確立されていると思います。キャラクターのみならず、背景の、例えば模様のような印象をもつ海藻などにも、TONO先生の絵!としか言いようのない独自の魅力があります。単行本表紙イラストなどの、淡く、それでいて少しくすんだような色合いの水彩で描かれたカラーは、きらびやかなだけでない人魚の世界を表しているかのようです。 先述の通り本作では現実と対峙するための方法として空想の物語を大きく扱っていますが、それ以外の方法も扱っています。そういうところも自分はとても好きです。 好きついでに、自分の本作の特に好きなところを挙げると、4巻途中(ボイルというキャラクターがね、めちゃくちゃいいんですよ…ポーラチュカ……)からガッとギアがシフトアップして物語の一番深いところまで達し、そこから少しずつ凪いだ水面に向かっていく、あの感じです。これは『チキタ★GUGU』にも同じようなところがあるので、TONO先生の作家性なのかもしれません。 最後に『薫さんの帰郷 (TONO初期作品集)』の表題作のモノローグを紹介させてください。以下引用です。 「勇気がいるな 幸せになるにはいつだってね 楽しい毎日を送るにはどうしてもね」(『薫さんの帰郷』、朝日ソノラマ、1998年、p174)
まさかこれが電子書籍になるとは...
コミックバンチ連載中に読んでいたし単行本も持っているぞ。池沢さとしのマンガはひとつも読んでいない状態で読んで内容はともかく物凄いなこれっていう印象しか覚えていなかった。家に単行本があったので今回読み返してみましたが相変わらずすごいなということを再確認しただけだった。 第一部完とあるが第二部はどっかでやったのかな
瞬間的には傑作だった
※ネタバレを含むクチコミです。
脳に直接作用するノスタルジックな狂気
脳内を凌辱されたような気分になりました。不気味だし不愉快だけどめちゃくちゃ面白いです。 全てぶっ飛んだ物語なのに、描かれている気まずさや後ろめたさが生々しくて「わかる」と思ってしまった自分がいます。 嘘ついたのバレたときみたいな、昔の嫌な出来事思い出しちゃったみたいな、そんな気持ちになりました。 ド下ネタだらけでクレイジーで笑えるのに、なんでここまで感情揺さぶられてるんでしょう。脳に直接作用してるとしか思えない。嫌か嫌じゃないかで言えば間違いなく嫌なのに、それ以上に好きです。 私の恋はアンデッド、ヒミコ・ザ・マンゴーの狂気の中にある一滴の常識がたまらなく好き。う大さん天才すぎる面白すぎるマキオカリー食べたいです。
冒険者はカレーを目指す!
伸縮する棒で戦う子×知識情報担当の子のバディ物である本作。『ドラゴンボール』の初期を想起させるものがありますが、本作は途中からトーナメントバトルになったりせずに、終末世界SFとして、かなり独特な作品になっています。 廃墟を冒険する超強い探索師・ハルカは、廃墟から小さなデバイス・ソルを発掘する。ソルの力を借りて、ハルカはある物の探索を始める。 彼女が探す物、それはカレー。 食料が統制されて、皆同じ物を食べている社会。供給されるブロック状の食糧。皆が食の楽しさを忘れている中で、一人食を追求するハルカの自由さと、食料の供給を通じて人々を支配する「教会」との対立は、寓話/風刺としても面白い。 勢いと戦略性のあるバトル描写、ブロック状の……どこかで見たことのあるような食料の汎用性、教会がひた隠す世界の秘密、そしてカレーを求める事と人間らしさ等々、読みどころ満載で充実したSF。どっこい生きてる人間の逞しさと駄目さと楽しさが、この作品には詰まっていると感じました。
犯罪と人間を描いた意欲作
どういう漫画なのかまったく知らずに読んだら、思わず目をそらしたくなる内容だったけど、結局は最後まで目が離せなかった。 身内や大事な人が無差別殺人の被害者になったら。犯人に殺意が湧くのは想像に難くないと思う。反省とか更生とかいらないから、いっそのこと自らの手で同じ苦しみを味あわせてやりたい。 もしも、それが可能になったらどうなるか、というのを描いています。 なんとも後味の悪い結末。でも現実ってこうなのかもと思わせる謎の説得力。著者はどういう気持ちで描いたのかな、というのも気になる。 法律もすべての人を救うことはできない。
ほんのり百合、ウイルスと少女の話
※ネタバレを含むクチコミです。
飯がうまいのはいいことだ
食が細い&興味がない主人公の好美が、飯にがっつくイケメンを見て眠っていた食欲に火をつけるというお話。 イケメン見ると腹が減って飯が食えるだなんて即物的な話すぎん? 良いか悪いかは別として、美味しそうにご飯を食べる人は魅力的です。言わずもがなイケメンも魅力的です。 男女逆だったら即炎上しそう…などと思いつつ、イケメンの食事シーンにつられてモリモリご飯を食べバリバリ仕事をする好美を見ているとこちらも元気になります。 細見くんとの恋模様がどうなるのかなあってところで終わってるのがなんとももどかしいですが、足りないくらいが食欲煽られるということにしましょう。
メイド服ロボ×義手犬、出会いの旅
自己を形作っているのは、それまでに出会った人々なのかもしれない。それが失われる事を「輪郭が失われる」と表現するこの作品、かなり深くて優しい作品である事は保証します。 メイド服を着た少女型の機械生命体・蘇芳。AIより人に近い、自立した思考を持ち学習する彼女は、自分を作った設計士=ご主人様を探すべく、犬のミュートと共に旅をする。人語を話し、機械の義手を持つミュートは頼れる存在。蘇芳の成長を見守ります。 旅をするのは、多くの人が死んだばかりの終末世界。残された文明は高度だが、維持が間に合わず、かなり崩壊している。そんな中で印象的なのは、ごはん大好きな二人の食事。 食料調達から調理まで、食事は蘇芳の担当。ミュートも感心する腕前で作られる料理は、旅の途中で出会う人達にも振る舞われます。 出会う人達の様々な事情。ひと月ほどの間に出会ったほんの少しの人達は、ご主人様しか知らなかった蘇芳に人との繋がりと思い出を与えてくれる。一方、見守るミュートに去来する思いは……? 3巻の間にしっとりとした世界観と様々な思索の種が埋め込まれ、蘇芳とミュートの物語もこれ以上ないくらい切なく温かく、充実の一作でした。
🎊『刃牙』シリーズ30周年!!週チャン記念号発売&シリーズ137冊無料【48時間限定】
高橋留美子×板垣恵介の対談や、漫画家・著名人からのお祝いコメントも! https://twitter.com/teambaki/status/1443411773126627339?s=20
学校を仕切る俺様男子"キング"と仲良くなれるか!?
※ネタバレを含むクチコミです。
主人公が推しだったアイドルの...
赤坂アカ先生の他の作品のファンなので読んでみた。 主人公のアクア(ゴロー)がアイのことを愛しているとはっきりわかるところがアツい。
もともとピアノの音色が好きだったので、ピアノの漫画ということで1巻を読んでみました。少年とピアノを通してストーリーが進んでゆきます。 森の壊れたピアノを引いていたのは、カイという天使のような不思議な少年だったことがわかったシーンが印象に残ります。