みたいなことを読んでてとても感じました。 この漫画を買ったきっかけはシンプルに「表紙の女の子がかわいい」だけだったんですけど実際に読んでみると登場人物がもれなく全員クズでびっくりしました。クズ度も面白さも読みすすめるほどに強くなっていくんですが、かわいさも変わらずずっと隣りにいてくれるんです。こんなにしっかりクズとおもしろとかわいいが共存してる漫画、少なくとも自分は初めて読みました。久々に表紙買いして「当たった」と確信した1冊です。全体的にはあっさりしてますが百合要素もあり、一部過激な人もいて、そのバランスも良いです。
由宇子の弟が恋人と一軒家を購入! 二人で楽しい生活の始まりだったのに引越し当日に出てった弟。何考えてるんだろう。 恋人は恋人で、毒舌キャラで話を聞くとバイらしい。 そしてなぜかその一軒家に家賃払って住むことになった姉の由宇子。 板挟みになった彼女が一番大変だ>_< まだはじまったばかりで謎の多いこのお話。 3人の関係や、弟帰ってくるのか問題など、どうなっていくのやら〜
恋人(女性)と別れた漫画編集者のお姉さん(27)が心機一転、フラットハウスにお引越し。しかし何故か天井裏には大家さんが住んでいて……という、ちょっとヘンテコな同居百合。なかなか愛らしいです。 顔が良くて甘え上手だけれども、生活力のない大家さん(19)。元々世話焼きのお姉さん、あれこれ手を貸すうちに大家さんに妙に懐かれて、困惑しつつも大家さんは愛らしいので、面食いのお姉さんまんざらでもない感じ。 この大家さん、実はちょっと……どころじゃない秘密があるのですが、この顔の良さ、愛らしさ、納得。その辺の裏事情はまだ詳しく明かされないので、二巻以降の展開も楽しみ。 戸建て暮らしの夢は、やっぱりタイトル通り庭ですかね。最近は戸建てでも庭のない家が多いですが、それは「庭」には夢と共に、面倒な現実もついてくるから。二人が住む家も庭がありますが、早速一巻で夢も現実も見せてくれる。それを二人で楽しく受け止めて過ごす様子はこれからの百合展開を、大いに期待させてくれます。
異常な好奇心を抱えた主人公が、転校先の学校で出会った先輩に恋をする。 ただし、この先輩が「性別不詳」 出会ったときは「女性」だったが、再び出会った学校では「男子生徒」として現れ、主人公は混乱する。 周囲に聞いても、先輩は7不思議みたいなもんだと濁されて、結局どっちかはわからない。 そんな先輩と、ある約束を交わして・・・という流れ。 すごいのは、直接的な性表現はないのですが、それでも滲み出る圧倒的エロス。 私はストレートなんですが、先輩男かもしれないのに思わずグッときましたよ。 男性、女性ではなく「魔性」とは言い得て妙です。 また、上記に加えて、ホラーともとれる不可思議な描写が随所にあって、作品全体に漂う不思議な魅力にひきつけられました。 まだ1巻なのですが、2巻がどうなるのか全く読めないので 続きが楽しみです。
大手飲料メーカーの商品開発部門のエースとして働いていた設楽紘一は、仕事上でのちょっとしたすれ違いによるトラブルから事実上のリストラを宣告されます。 しかもその日、帰宅すると妻が離婚届を置いて家を出ていってしまい、一夜にして仕事と家庭の両方を失ってしまいます その後も転職先がなかなか決まらず、紘一は仮の仕事として住み込みでとある下宿の管理人をすることになります。 しかし、その仕事を紹介してくれた友人がその仕事を"愛人契約"と冗談めかしたのを信じてしまったために、下宿の住人である西島いつかという女性と最悪な出会い方をしてしまいます。 エリート街道から一気に転げ落ちた紘一と、実は"最悪な出会い方"をする前から彼との因縁があったいつか。 この作品はそんなクセのある2人がひとつ屋根の下で暮らす中で関係性を変化させていく様子を描くラブコメ作品です! 1巻まで読了
あいまいみーが終わって悲しみに暮れていたけど、新作も相変わらずで安心しました。相変わらず表紙と中身のギャップがすごいし、相変わらずキャラ同士仲がいいように見えて突然殺し合いするし、探偵部が舞台だけどほぼ探偵してないです。 読み始めはギャグも抑えめで期待はずれかなと思っていたんですけど、そのうちに自分が知っているちょぼらうにょぽみさんらしさが戻ってきます。 あとがきに、高尚なきららで連載するんだからとギャグ抑えめにしていたけれど担当さんが変わったのをきっかけにギャグにやっぱり振り切ろうと切り替えたとあり、その担当さんに感謝しかありません(それまでがつまらないという意味では決してありません!)。それでも作者はギャグを萌えと両立させようという気持ちがあるようなので、2巻以降そこら辺も注目しながら読みたいと思います。
巨大なドラゴンに生活を脅かされている異世界の一国・タルパが舞台。 この国にはドラゴンに対抗する唯一の戦力として「漂流者(ノマーデン)」と呼ばれる飛行部隊が存在していました。 しかし、実はこの漂流者、どうやら第二次大戦で戦死してこの世界に転生してきた、各国空軍の"撃墜王"たちの集まりらしいのです。 この作品はそんなタルパに新たに転生してきた日本人パイロット・辰野小太郎の物語です。 実はこの世界はドラゴンだけではなく様々な巨大生物に支配されていて、それを小太郎や漂流者たちが様々な機転を利かせて撃退していく様子が魅力的な作品です。 また、冒頭から作中では漂流者たちに"ある呪い"がかかっていることが示唆されていて、物語が進むにつれてその正体が見えてくる、ミステリー的な要素も楽しめる作品です! 1巻まで読了
20歳の大学生・本田優貴は上京してからの1年があっという間に過ぎてしまい、心の支えになるような"運命の人"に出会いたいと思い始めるようになりました。 そんな彼女がある日、友達と何気なく「出会いがほしい」という話していると、その友達に出会いの場所として連れてこられたのがまさかのクラブ。 場の雰囲気に上手く馴染めず浮いてると感じていた彼女でしたが、そんな中で出会ったのは23歳の歯学部生・相馬伊織でした。 第一印象は悪かったのですが、話していると悪い人ではないと感じた優貴は、伊織に"運命の人"さがしを手伝ってもらうことになります。 こんな感じの1話なので、優貴の"運命の人"は伊織なのだろうと思っていたら、1巻の中で優貴はもう1人、ある男性と"運命的な出会い"をすることになります。 果たして優貴の"運命の人"は誰なのか、続きがめちゃくちゃ気になる作品です! 1巻まで読了
学級崩壊って、経験あります?私は小学生の時に。やたらイキっている同級生達が、平穏に暮らしたかった私は大嫌いで、その時のクラスメイトとはその後、積極的に縁を切りました。 学級崩壊の厄介さは、教師という「大人」が機能していない事。それゆえに野放図になっていく様子が、この『夜嵐にわらう』でも描かれています、高校ですけどね……もう、ほんとクズ☆ そんな学級崩壊した高二のクラスで、イジメの対象になっている担任が、不登校であるはずの女子の暴力によって救われ、報復への道を辿るこのお話、申し訳ないけどスカッとします。 やっている事は惨たらしい。金属バットで闇討ちとかすばら……いえいえ恐ろしいですね笑 事は単純には終わらなそうですが、闇の勧善懲悪の気持ちよさがイジメられていた担任の職業倫理を崩壊させていくのも凄くて、もうみんなズタボロにしてほしいと心より願っております。 そして悪い事する時の、女子達の目の輝きがバチバチテラテラで凄いんだ……。
離島で子供達に朗読を聞かせていた花奈(はな)は、高校生になり本土の学校の放送部に入る。当初は入部を渋っていた花奈を熱心に誘った二年の瑞希は、少しずつ花奈を前向きにさせる。 島の子供の最年長として、我を抑えてきた花奈の本当にやりたい事、心からの願いを引き出してゆく瑞希。大好きな「朗読」のために少しずつ前を向き、手を取り前に進もうとする二人の遣り取りにドキドキしてしまう。 狭い土地にいても、熱烈に外へ出たいと願う人と、そこにいる事を疑わない人と、二種類いる。その差は、外に「惹かれるもの」があるかどうか。花奈が惹かれたものは、昔見た子役の朗読。そのとてつもない実力は、外へ飛び出す花奈の道のりを険しいものとしそうだ。 現実世界に朗読がもたらす幻視、耳から心を震わせる声の力の表現が楽しい。朗読の魅力も熱血系文化部・放送部の内幕も伝えて、胸は高鳴り続ける。花奈と瑞希の二人は遥かなる目標に辿り着くのか?前を向いたばかりの花奈の静かな闘いは、ようやく始まったところだ。
舞台は奈良県にある日ノ郷(ひのさと)大学の農学部。 3回生の浅葉レイは生き物への愛は人一倍あるものの、その愛ゆえに命に"責任"を持つことができず、研究活動に気持ちを向けることができないでいました。 そんな彼は調査中の池の近くで女子中学生・樫原(かしわら)カナと出会います。 カナの父親はかつて日ノ郷大学で生物学者をしていましたが、彼女が物心つく前に家を出ていき、そのまま帰らぬ人となっていました。 そしてカナは幼い自分を捨てて研究を選んだ父親に対する憎しみとも怒りともつかない感情をぶつけるためにこの大学までやってきたのでした。 この作品はこのようにそれぞれ異なる意味で自らの進む道に迷っていた2人が出会い成長をしていく姿が描かれるヒューマンドラマです。 また、農学部の研究室が舞台ということで、実在する絶滅危惧種の魚が登場するなど、専門的な内容も描かれていて、物語を楽しむ過程で新たな知識も得られる、そんな作品になっています。 1巻まで読了
5年前、国の守り神である"水龍"の暴走で故郷の里が水の底に沈んでしまい、だた1人の生き残りとなってしまった少女・琥珀 彼女は5年前の水龍の暴走が、水龍を操る能力を持つ唯一の存在である次期皇帝・水晶(みあき)によるものと考え、復讐をするために女官として彼に近づきます しかし、水晶に接近した際に琥珀が問い詰めると、彼もその事件の真実を知りたいと思っていたと言い、共に真相を追うために琥珀に「妃にならないか」と提案します。 こうして"偽りの夫婦"になった2人が5年前の真実を追いながら心の距離を近づけていく様子が描かれていく、ミステリーとラブロマンスの両方が楽しめる中華ファンタジーです。 1巻まで読了
台北で地上げに従事していた青年が、台北から3時間離れた田舎のよろず屋を受け継ぐ物語。そこには「懐かしさ」と一括りにできない、老若男女たくさんの人の縁の物語が待っていた。 よろず屋「用九商店」で提供される品は、よく見ると日本人の私にはよく分からないものが多くて面白い。日常的なもののはずだが一体何に使うのか……。 近所の顔馴染みが集い、話し笑い合うお店の雰囲気も、町の様子も全く垢抜けない。しかし主人公を含めた人の歴史、変わらない廟、ゆっくりとした仕入れと時の流れ、ざらつく質感……店に結びつくそれらが一つひとつ丁寧に描かれると、そこで人生を大切に生きてきた人達の物語を肯定したくなる。 主人公の青年が、周囲の人々に助けられて創り出す新しい店の形も素敵だ。 古い物をただ否定するのではない、過去を大切にしたままで、新しい時代を迎える方法があるのではないかという、今までにない希望の様な物がそこにはある。 ここに住む人達の悲喜交々を、小さくても豊かな人生達をずっと見ていたい。生きる充実感でこちらも満たされる、少しずつ時の進む台湾の田舎の物語を、もう一度読み返したい。 (#1巻応援 としましたが、1・2巻同時発売なので2巻の内容まで含みます)
時は十字軍初遠征の頃、ビザンツ帝国の皇帝の娘として生まれ、夫を早くに亡くしたアンナ皇女は新たな婿を取る。 弟が生まれた事で皇位継承権を失っていたアンナ。弟と敵意剥き出しに口喧嘩するのが可笑しくもありつつ、頼りないと思っていた夫に自らを深く理解され、強く想い合う様子にときめきを貰える。 アンナはめげない。どこまでも自分らしさを失わないまま、素晴らしい皇帝になれると信じて疑わない。知恵と好奇心と気高さに満ち、そして理性的な思考は現代人から見ると真っ当に見えるが、時代的には異端。 宮廷の女性の生き方に反発を覚える様子が、何度も描かれる。女性だから能力を軽んじられる、生きたいように生きられない、美貌も結局男性の所有欲に絡め取られる、女性は女性なりの戦い方しか出来ない……これらにほんの12、3歳のアンナが否を突きつけ、男とか女とかではない、アンナらしく生きるのだ、と宣言するのが小気味良い。 歴史物に現代的言い回しを取り入れた、軽やかなやり取りを笑いつつ、自分らしい人生を歩み始める一人の女性の真っ直ぐな意志に胸打たれる、そんな作品だ。
お酒をテーマにした作品から、私はずいぶんたくさんの事を学んでいるようだ。 醸造は化学だし、原材料は農学や地理・地政学、歴史も関係するだろう。共に楽しまれる文化や趣味も様々だ。例えば『もやしもん』は、酒と食と発酵の学問を提示し、世界の広さと到底知り得ない深さを教えてくれた。 この『ほろ酔い道草学概論』は、『もやしもん』のような深さはないが、広大な「繋がる世界」を提示してくれる。 主人公のOL・秋川さんは調べ物が好きな人。好奇心はあるものの、インドアな性格で調べるにとどまっていたところを、会社の先輩の正宗さんにあちこち連れ回される。 連れられて飛び込む場所は点でしかない。しかし何度も飛び込み続けるうち、点は自分を起点とした神経ネットワークのような広がりとなる。 やる事は多様で、一つひとつが面白い。珍しいお酒、新しい知識、奥深い趣味、そして知らない所を歩く楽しみ。いろんな事がたくさん詰め込まれている。そしてお互いを気に入った二人は「気になる所に付き合ってくれる人」という関係を築いてゆく……必ず一緒に楽しめるはず、という信頼感を育んでゆくのだ。 広大な世界への好奇心を共に楽しむ女二人。そこで醸成される関係も、ワクワクするような大きさだ。
『よつばと』あずまきよひこ先生の前作『あずまんが大王』は多くの方がご存知かと思いますが、あれに出てくる「大阪」って、おいしいキャラですよね。 関西弁を喋るけれどほんわかしてて、お笑いのネタは出来ないけれども天然ネタを常に提供する、愛らしい子。あの子がもし、漫才ネタを提供できるとしたら……? 『おねぇちゃん日和』の高校生の姉・茜は関西弁でどこかぼーっとしていて、黒髪の容姿含め雰囲気が少し大阪に似ている。しかし彼女は、積極的にネタを仕掛ける。 繰り出すのはシュールなボケだったり、自己中で偉そうなボケだったり、それっぽい事を言うかと思えば完全に計算外のボケをかましたり……とにかくボケ。ボケをかます。 それを受け止めるのは、中学生の妹・芽恵(ちえ・ちーちゃん)。奔放な姉のボケに対してのツッコミは、概ね冷静。ボケの内容には驚きつつも、姉がボケをかます事に驚きは無い様子。 日々のやり取りが天然の漫才やコントになっている姉妹の、自然な笑いとツーカー感が楽しい!
3作品とも、高校生の話ですが、全て結構グッときた作品でした。 まさに青春。 ありのままの姿でぶつかり合える、悩めるって若い! 感動とともに、少し元気までもらえました。 フィクションであれ、漫画であれど、若い人達が奮闘する姿は輝いて見えるなと思いました。 “心のままで”良い言葉。
誰にも言えない想い、実の姉への恋。その恋心に気づいたのは、姉に恋人ができた時。 以来絶望の中、唯一の肉親である姉と離れ、孤独に暮らす妹。彼女のあまりに深い絶望、先の見えない闇が1巻を通じて表現され、その無力感を共有させられる。 どんどん遠くなってゆく姉。それにつれて、何もできなくなる妹。絶望の縁にいる彼女に、姉の親友で、かつて妹を打ちのめした「姉の恋人」でもあった人が、妹と恋人になりたいと言い出し、世話を焼き始める。 妹と姉の親友、双方のままならない恋心。心ときめくはずの恋がどこまでも重く描かれ、その先行きの不安さに我を忘れて没入してゆく。 完全に拗れてしまっている妹の心の救いはあるのか、この切ない人と、その人に恋してしまった人の切なさから、目が離せない。
同級生の彼女がいながら、別の女子に誘惑される女子が主人公の本作。実は1話冒頭に、こんなモノローグがあります。 「だってあの時 君が可愛いって言ってくれれば きっとあたし悪いことしなかったのにね」 ……悪いことするんですね笑 どうやら「悪いこと」に向かって進んでいくようですが、どの様に悪いことに向かって進んでいくのか、誰がどう悪くて、どういう言い訳をするのか……あえて最初に先行き(ネタバレ?)を提示することで、却って内実が気になって仕方ない。下世話なスポーツ紙の「〇〇不倫発覚/か!?」というアオリの様な、強い誘引力(/は新聞の折り目ね)。 そして面白いのは、彼女持ちの主人公を誘惑する「二番目でいいよ」と言う女子。 この子の言い寄り方が巧みで、思わず「浮気するのもしょうがないな!」と感じてしまう程。突然至近距離に近寄り、恋愛可能性とメリットを提示し、駆け引き、取り引き、責任転嫁と、この1巻だけで恋愛心理テクニックの指南書になりそうなくらい。 テクニカルに見えるということは、そこにあるのはやはり、かなり下衆なものだという事。治安の悪い百合、確かに拝領しました!
母を亡くして引き取り手の無い中学生男子・ゆうくんは、母のはとこの女性・建子(やすこ)に引き取られる。ゆうくんが共に暮らすことになる建子と、同居人のおりょうとさゆりの三人にはある共通点があった。それは、三人ともゆうくんの母親の、元カノという事。 女性と付き合っていたのに、男性と結婚して子供まで産んだゆうくんの母親。様々なわだかまりがあるはずなのに、何故か楽しそうな三人の共同生活。そこにゆうくんが加わる事で、思い出は溢れ出すし三人は張り合い出すし……と動き出す一方で、ゆうくんの保護者として緩やかに協力する。 何となく気の合う「元カノ同士」という連帯は穏やかで良い。三人ともゆうくんの母親に多少未練があるのと、既に家族として安定した関係を築いているためか、この三人間での恋愛が示唆されないのも、子育て物として安心して読める(まぁ先は分からないが)。 三人がゆうくんの母親の思い出を語る時、そこには優しい愛がたくさんある。ゆうくんは三人それぞれの百合を増幅し強化する存在だし、クラスの女子関係も繋げる存在。 沖縄に多く見られるらしい現代の中学校での「姉妹制度」も描かれる本作、百合マンガらしく見えないかもしれないが実際は、とても百合に溢れた作品なのだ。 ※一時機Twitterで話題になっていた沖縄の姉妹制度についてのマンガを描かれたのも、本作の作者・宮城みち先生だったりします。 https://realsound.jp/book/2021/12/post-927924.html
同著者の「不思議な少年」や「ランド」が好きだったので本作も読了。 破天荒な父親によって、異なる母親のもと産まれた4姉妹が、その父親の死の直前に集結。 遺産相続させる条件として、娘5人が尾崎さん家に住むことを提示。 そして5人目の娘はなんと新生児。 自分の意志とは裏腹に、4姉妹が父親の思いやら5人目の娘の可愛さやらでなんやかやと動いていく流れ。 異母姉妹かつ年の差があることで、色んなバリエーションの性格を演出できるのが面白いところ。 姉妹でありながら、ほぼ他人になりうる危うい関係も、今後の関係性がどうなっていくのか楽しみな展開。 なんとなく、共通の敵?っぽいのが出てくるのか?と予想します。 いずれにせよ、散々父親に振り回されて、色々クセが強くなってしまった(おもに性格)姉妹たちが、家族をどうつくっていくのか、またどうオチをつけていくのか予想ができず、先が気になります。 さっそく共通の敵っぽいキャラがでてきて、2巻目も楽しみです。
ゲイの青年に出会ったことで古びたジェンダー観をアップデートしていくおっさんの姿が爽快なストーリー。おっさんがそのゲイの彼やその親に失礼な振る舞いをしても周りのひとたち(主に家族以外)が優しく対応してくれるのが救いですね。普通ならシカトされて終わりですから…。 おっさん本人も自分の間違いを認めて、萎縮せずに相手と積極的にコミュニケーションをとっていくのが偉いと思います。なかなかできることではない。とりあえず女性社員にお茶を入れさせようとしたことでなぜ怒られたのか教えてあげたいですね。 この漫画を読んでおっさんと同じく価値観のアップデートをしてくれる人が増えたらなと思いますが、この漫画を読む人はとっくにアップデートしてそうだな、というのも正直な感想。おっさんの息子、翔くんの今後が気になります!
異世界系がどんどん幅広くニッチに先鋭的なっていくのですが、ついにパパ活漫画がでてきました。 笑いを通りこして、怖いものみたさで読みました。 あ、うん、これパパ活 in 異世界だという率直な感想。 主人公はS級とよばれる最高ランクの冒険者で、チート級の強さと荒稼ぎしたことで富も、唸るほどあるような男。 そこから、冒険者をシンドイからとリタイアして若いオンナの子とイチャコラしたいとパパ活を始める。 魔法学院の学費でお金に困っている子を手玉にアレやコレしていく。 うん、普通に現代の大学生とおっさんの関係ですね。 なんとも潔く、本能に忠実な主人公に、好感すらもてます。 最終的にパパ活していた女性たちとパーティー組んで1巻終了。 今後どうなるのか、どう発展するのか想像つかないので、逆に楽しみになってきました。 パパ活から恋愛に発展するのかね。
もし警察官になって配属が歌舞伎町だったら、即リクナビNEXTに登録しそうな私です。 だって、どう考えてもやばそうな匂いしかしないでしょう。 暴力団、クスリ、闇取引・・・などなど、この国の闇が煮詰まってできたような街だと思うので、即死不可避だと思います。 本作の主人公は新米でそんな歌舞伎町に配属されながらも、ヤクザみたいな上司の下で働くお話。 1話単位で歌舞伎町でおきる様々な事件を解決していく流れ。 ハコヅメっぽいのですが、こっちはハコヅメ(闇)的な感じです。 平気で発泡したりするので、ホント日本か?と思ってしまうが、歌舞伎町ならありうるのでしょう。 新宿セブンの作家さんということで、この手の話は謎の安心感があります。(内容は、安心できませんが) 歌舞伎町で日々起きていること、少し垣間見てはいかがでしょうか。
みたいなことを読んでてとても感じました。 この漫画を買ったきっかけはシンプルに「表紙の女の子がかわいい」だけだったんですけど実際に読んでみると登場人物がもれなく全員クズでびっくりしました。クズ度も面白さも読みすすめるほどに強くなっていくんですが、かわいさも変わらずずっと隣りにいてくれるんです。こんなにしっかりクズとおもしろとかわいいが共存してる漫画、少なくとも自分は初めて読みました。久々に表紙買いして「当たった」と確信した1冊です。全体的にはあっさりしてますが百合要素もあり、一部過激な人もいて、そのバランスも良いです。