本作の原作である小説について
本作(コミック版)を購読したから、原作小説をも購読するべきか凄い悩んでいます…原作小説を試し読みしましたが、なんかイマイチに感じたため。コミック版と原作小説は基本的な設定が同じでも、結末が違うのは本当ですか?
合言葉は「みんなで幸せになろう」。人気エッセイスト・中井ルミンが主宰するオンラインサロンには彼女を慕う大勢のファンが集まる。子どもの学校の担任との不和、義理の姉との確執、悩みに寄り添ってくれるルミンは尊敬できて、魅力的な存在。だけど何か違和感がある…。ルミンがブログに綴るのは、中学時代の同級生のSちゃんとの思い出。酪農家の娘Sちゃんは同級生から「牛の糞臭い」とからかわれ不登校になり、そんな同級生たちをルミンが嗜め、彼女の発案でSちゃんに手紙を渡し学校に来るようになったという話。そのブログをたまたま目にした旧友がいた。「このブログ…うそばっかり。だって沙世ちゃんあの次の日、自殺未遂を起こしたのに…」。サロンのメンバー、同級生や元夫、仕事仲間、ルミンをめぐる様々な人の思惑と言い分が交錯するミステリーコミックエッセイ。彼女は「いい人」? それとも「悪魔」? 本当のことを言っているのは一体誰なのか―――!?
とあるエッセイストが運営しているオンラインサロンがあり、その合言葉が、「みんなで幸せになろう」
この時点で、香ばしさの役満なんだけど、本作はそんなエッセイストを中心に、彼女と過去現在で付き合いがあった人間たちの悲喜こもごもを描いた作品。
そのエッセイストも、予想通りに、盗作やら、略奪愛やら、学生時代にいじめやらで、叩けばホコリが出るような人物で、そうした過去の因縁が、最後に繋がっていく様は、読んでいで因果応報的なスカッと感がある。
ただ、こうした炎上するような人物の多くが、ただでは転ばないように、彼女も、また再起をかけて手を変え品を変え復活を狙うところまで描いているの個人的に良かった。
なんというか、こういう輩って、優しく繊細な感情的問題扱っているようで、神経図太かったりするので。
人間の欲のなかでも、自己顕示欲なり承認欲求ってのは底なしなんだなとつくづく思う。
あと、そのエッセイストの過去の素性がバレた後、幻滅し非難したにも関わらず、数ヶ月経って、
やっぱりいなくなってしまうと寂しい
とか思ってしまっている、元サロンメンバーの発言が妙に残った。
結局、どっちも自分にとって都合の良いように利用していただけなんだなと思うと、なんともさもしい気持ちになる。
人間関係が一番怖いってことですかね。