しじちゃんとニタくんの出会いはきっと運命。にコメントする
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じじまごぐらし【単行本版】

悲しみを乗り越えて生きていくふたり

じじまごぐらし【単行本版】 森脇葵
兎来栄寿
兎来栄寿

おじいちゃんが育児をするマンガといえば『じじいくじ ~元最強刑事の初孫育児~』がありますが、あちらよりもかなりシリアス寄りな作品です。切なく、しかし心温まる内容になっています。 妊娠報告を受けた時に「もう帰ってくるな」と勘当して以来会っていなかった娘が、その5年後に交通事故で帰らぬ人となってしまい、遺された5歳の男の子・尓太郎(にたろう)を引き取ってふたり暮らしを始める68歳の老年男性が本作の主人公です。 5歳にしてしっかり初対面の人への挨拶やごみの分別ができる孫と、葬儀の仕事一筋だったため家は散らかり放題で味噌汁すらろくに作れない祖父。色々といびつなふたりが、それぞれに支え合いながら否応なく始まる新生活の様子が描かれます。 (ご愁傷さまの) ”愁とは憂い 傷とは痛み 心の傷を癒やすには 思い出を分かち合うこと” というモノローグと共に、孫から見た母親である自分の娘の話をするシーンが印象的です。自分を「じじちゃん」と呼び、自分にも母親にも似た部分がある孫の愛しさといったらないでしょう。 私自身も割とそういう子供で、その時分に『こどものおもちゃ』を読んだ際にも同じことを思いましたが、幼くして老成せねばならない境遇は不幸です。が、それ故に他者に優しくなれる部分もあると思います。 生前にもっとできることがあった、掛けられる言葉があった、という後悔は一生消えないでしょう。それでも、悲しみと共にそれらを乗り越えて新たな小さな幸せを得ていく彼らを応援してしまいます。尓太郎くんが元気で優しい青年になりますように。

ダイヤモンドの功罪

最新話で綾瀬川が覚醒したぞ!!

ダイヤモンドの功罪
かしこ
かしこ

最新話でついに!綾が覚醒をしましたね!エヴァで言うところの覚醒と同じ意味なので心配ではありますが、これから益々タイトル通りの「功罪」っぷりを発揮してくれることでしょう。 ということで単行本を読み返してみました。運動神経だけではなく、身体能力、そして頭脳と、スポーツをする為の全てに恵まれた小学5年生の綾瀬川。U12の日本代表でもエースに選ばれ、他の代表選手からも「俺の世代にはずっとコイツがいるんだ…」と恐れられる程の逸材っぷり。しかし綾瀬川の本心は只々みんなと楽しく野球がしたいだけ。そう、綾本人も自分の才能に傷ついているのです。でも誰もそれを知らない。いてもイガくらいかな? 私は野球に関して全くの無知なんですがそれでもハマるのは、これが「才能」の話だから。やはり圧倒的な才能は人を翻弄するんですよ!!恐ろしやです。 日本代表の並木監督があのまま綾の面倒を見てくれたらよかったけど、このまま足立フェニックスで限界まで投げ続けたらプロになる前に選手生命が絶たれそうで心配ですね。ストーリーの冒頭で何回か高校球児になった綾が出てくるけど「この試合で壊れてもいい…!」と言ってたのが気になる。それがどういう意味なのか。やけっぱちなんだろうか。今のところ理解者になりそうな人が大和しかいないけど、東京と大阪で距離もあるし、大和もプレイヤーになりたそうだし、どうなっちゃうんだろう…。 将来は大谷さんのようになってくれたらいいのにな〜と思うのも綾にとっては大きなお世話なんだよね。とにかくハッピーエンドであってくれ!!と願いながら読んでます。

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