一周めより二周めのほうが面白くなる
心温まる話もあり、後味悪い話もあり。心臓に悪いびっくり系の怖さも、意味怖系のしっとりした怖さもあり。 一話一話読んでも面白いけど、リリースレッドとしてまとめられていることでより面白く味わい深くなっている。 一度さらっと読んでみて面白くて、二度めしっかり読んでみるとさらに面白くて、三度め読んで気づく面白さがあって……というように何度も読み返したくなる。考察とか伏線とかそういう言葉が大好物な人はたまらないと思う。 負の感情を食べてくれる負喰さん好き。お会いしたい。
SNSの時代でもう廃れてきてしまっているけど、某掲示板のようにスレッド形式で匿名でくだらないことを話し合うという体験。
そんな匿名で責任もなんにもないからこそ、犯罪予告やら陰口やら、虚栄も嘘も妄想も、何もかも言いたい放題のそんな場所で生まれる物語って結構ある。
怪談話もオカルト板で有名なものがいくつも生まれていったけど、そんな話をリリーが紹介していくような感じで進行する短編集。
ちょっとずつ繋がってたり、なんだかんだで実はちょっと悪くない話になってるものもあったりして読後感がいずれも悪くないのが好印象。