ピサ朗1年以上前編集いわゆる「一定の法則に基づいたメンバーによる、生き残りをかけたゲーム」デスゲームジャンルにおいて、バトルロワイアルは欠かせない作品であるが、後発のデスゲーム作品において、この作品が成した功績ともいえるのが「少年誌」で「見やすい絵柄」に、しっかり面白さが伴っていたことだと思う。 バトロワ以降のデスゲーム的作品としては、早くも2002年に仮面ライダー龍騎が登場していたわけだが、漫画作品では漫画版バトロワを始めGANTZやローゼンメイデン等軒並み青年誌で、少年層が親しみやすい絵柄ではなかった時期(ハンターハンターのグリードアイランド編は該当するかもしれないが休載が多く、共闘要素も強く、ネットゲームの方が近い) この作品が少年誌におけるデスゲーム系統のヒット作となった事による、少年漫画でのデスゲームジャンル定着は大きいと認識しているが、類似ジャンルも確実に存在したし、青年誌では既に確立され始めていた事を考慮すると実際にどの程度の影響力があったかを計るのは容易ではないだろう。 ただ全員が一癖も二癖もある予知能力者で、キャラクターもしっかり立たせた上で、生死を賭けた戦いの中で描かれるスリリングなドラマはしっかりデスゲームで、ヒロインがヤンデレながらもちゃんと可愛く描かれてたり、ガジェットとして携帯電話(年代的にほぼガラケー)を有効活用していたり、タイムリープ等のゼロ年代の流行をしっかり取捨選択して取り込み作品に生かして見事に仕上げていて、連載自体は2010年からだがある意味ゼロ年代の総決算ともいえる作品。 特にヒロインの我妻由乃は当時のヤンデレ類型をかなり的確に分析していて、病んでるだけでデレてないヒロイン等とは異なり、病んでてデレてたり病んでなくてもデレてたり、未だにグッズが作られるほど人気。 主人公を愛する「男」もいるのだが終始献身的で、ヒロインがヤンデレという事もあり、こちらにもヒロイン的な要素があるのも面白い。 当初モブ染みていたキャラも後にしっかりストーリー上の重要人物として生かしていたり、見せ場があり捨てキャラと言えるキャラがほぼいないのだが、群像劇というには主人公とヒロインが中心に描かれていて、デスゲームながらほぼ主人公組だけが参加者を脱落させていくのも、バトルロワイアルというよりトーナメント的でかえって理解しやすく少年漫画的。 若干残念と言えば残念なのは、終わり方が爽やかなハッピーエンドで少年漫画している事だが、これは単に自分が年齢的に想定読者よりスレてしまってるだけで作品として綺麗に終わってるのは間違いないので、評価を落とすには値しないだろう。 ゼロ年代の流行を話に取り入れてるが、要素の抽出が上手くて非常に物語に入り込みやすく、デスゲーム物としての完成度も高く、とっつきやすさはかなり高い。 少年漫画史的な位置はともかく、デスゲーム史における位置は計るのは難しいだろうけど、ジャンルを漁るなら知っておくと面白そうな作品。良作。6わかるfavoriteわかるreply返信report通報
あらすじ日記が趣味の中学生・天野雪輝は、自分の携帯に未来の出来事が打ち込まれているのを見つける。だが、読み進んだ彼が見たものは、自らの死の記述だった!クラスメイトの少女・由乃を交え、空前のサバイバルゲーム勃発!
いわゆる「一定の法則に基づいたメンバーによる、生き残りをかけたゲーム」デスゲームジャンルにおいて、バトルロワイアルは欠かせない作品であるが、後発のデスゲーム作品において、この作品が成した功績ともいえるのが「少年誌」で「見やすい絵柄」に、しっかり面白さが伴っていたことだと思う。
バトロワ以降のデスゲーム的作品としては、早くも2002年に仮面ライダー龍騎が登場していたわけだが、漫画作品では漫画版バトロワを始めGANTZやローゼンメイデン等軒並み青年誌で、少年層が親しみやすい絵柄ではなかった時期(ハンターハンターのグリードアイランド編は該当するかもしれないが休載が多く、共闘要素も強く、ネットゲームの方が近い)
この作品が少年誌におけるデスゲーム系統のヒット作となった事による、少年漫画でのデスゲームジャンル定着は大きいと認識しているが、類似ジャンルも確実に存在したし、青年誌では既に確立され始めていた事を考慮すると実際にどの程度の影響力があったかを計るのは容易ではないだろう。
ただ全員が一癖も二癖もある予知能力者で、キャラクターもしっかり立たせた上で、生死を賭けた戦いの中で描かれるスリリングなドラマはしっかりデスゲームで、ヒロインがヤンデレながらもちゃんと可愛く描かれてたり、ガジェットとして携帯電話(年代的にほぼガラケー)を有効活用していたり、タイムリープ等のゼロ年代の流行をしっかり取捨選択して取り込み作品に生かして見事に仕上げていて、連載自体は2010年からだがある意味ゼロ年代の総決算ともいえる作品。
特にヒロインの我妻由乃は当時のヤンデレ類型をかなり的確に分析していて、病んでるだけでデレてないヒロイン等とは異なり、病んでてデレてたり病んでなくてもデレてたり、未だにグッズが作られるほど人気。
主人公を愛する「男」もいるのだが終始献身的で、ヒロインがヤンデレという事もあり、こちらにもヒロイン的な要素があるのも面白い。
当初モブ染みていたキャラも後にしっかりストーリー上の重要人物として生かしていたり、見せ場があり捨てキャラと言えるキャラがほぼいないのだが、群像劇というには主人公とヒロインが中心に描かれていて、デスゲームながらほぼ主人公組だけが参加者を脱落させていくのも、バトルロワイアルというよりトーナメント的でかえって理解しやすく少年漫画的。
若干残念と言えば残念なのは、終わり方が爽やかなハッピーエンドで少年漫画している事だが、これは単に自分が年齢的に想定読者よりスレてしまってるだけで作品として綺麗に終わってるのは間違いないので、評価を落とすには値しないだろう。
ゼロ年代の流行を話に取り入れてるが、要素の抽出が上手くて非常に物語に入り込みやすく、デスゲーム物としての完成度も高く、とっつきやすさはかなり高い。
少年漫画史的な位置はともかく、デスゲーム史における位置は計るのは難しいだろうけど、ジャンルを漁るなら知っておくと面白そうな作品。良作。