つられて、自分の過去を思い出した。
幸せだった頃、幼い頃の写真を売る人と買う少年。 少年は何故か母親から今は見限られているような感じで描かれていて、どうしてなんだろうと思いつつ、読むことになる。 自分が小学校低学年の時、いつの時代に戻りたいか考えたときがあって、日によって違ったけど、3-4歳のころを思うことがあった。 今に対する不安はあれど未来に対する心配はなく(未来が見えているような気がしていた)、まわりも優しくて。 思い出していたら、つらつらととりとめのないことを思い出してきて、今の自分が宙に浮いたような不思議な気持ちになった。 閑話休題。 本作はひときしり過去を懐かしんだあとで、前に進んで頑張っていこうという気持ちになる読み切りだと思う。 自分も停滞せず、がんばろう。
あんな大金を出して、いくら可愛いとは言え他人の幼少期の写真を買うという行為にはまったく理解が及ばなかったけど、この漫画を読んだのをきっかけに人の幼少期の写真というものに込められたその人の記憶や情報って実はものすごく強いのではと気付きました。とくに、今30代の人であれば撮った写真はちゃんと現像して保管してあることが多いはず。そういう意味では、正直、自分の幼少期の写真を見返すのはちょっと怖い。
そういうかなり個人的なモノである幼少期の写真をフリマアプリに出品し、遠くに住む少年がそれを購入するという異常な事態を淡々と描き、出品したチヒロさんと購入した青木くんの人生が少しづつ見えていき、ふたりの距離も縮んでいくという話。
この漫画を通して何を伝えたかったのかという点ではわかりかねる部分が多いけど、このあとどうなるんだ?と先が読めない展開で最後まで没頭して読んでしまったのは紛れもない事実。