誰もいなくなってしまった世界で…
ある日突然世界で一人ぼっちになってしまった少女ミヤコのお話。基本的にはシュールなギャグ4コマ漫画なのですが、たまにミヤコが夜寝る前に絶望したり、そういうリアリティのある心理状況と非現実的なギャグのバランスがちょうどよくてクセになりました。初めから独特な世界観ですがフラミンゴになってしまった元少年のオンノジが登場してから更にそれが加速していきますね。今までに読んだことないような漫画だと思ったのと、作者さんもあとがきで語られていたように飛行機のシーンがとても印象に残りました。
なんとヤンチャンwebで全話無料(2023.11.2まで)ということで読んできました。読んでよかったです。
ある日突然、ひとりぼっちになってしまった少女ミヤコ。コンビニも病院も世界のどこに行っても誰もいなくなってしまった。
そんな世界の中でもミヤコは過酷なサバイバルを生き抜くわけでもなく、ひたすら孤独に耐えるわけでもなく、ごく普通の日常を生きている。
世界の終わりが訪れてもこんなふうに生きればいいのかと心が少し軽くなる。
でも、オンノジと出会ってしまった。
どこかに行くのも遊ぶのもご飯を食べるのも、ひとりよりふたりがいい。
かけがえのないひとに出会ってしまうと、毎日が楽しくて失うのが怖くて、軽やかになんか生きてられない。それはとても素敵なことだ。
ああそうか、これは世界の終わりを描いた物語ではなく世界のはじまりを描いた物語だったんだ。
ひとりになりたいと思うこともあるけれど、この作品を読んだらひとりじゃないことに感謝したくなるかも。