米蔵夫婦のレシピ帳 片山ユキヲ
大切な人との別れ
米蔵夫婦のレシピ帳 片山ユキヲ
亡くなった奥さんのレシピ帳で料理を始めた
遺された旦那さん。
悲しみが時間差でやってくる描写が何ともリアル。
近所のシングルマザーとその娘、編集者の人が
救いになってくれればいいけど。
2巻読了。
ガンで突然亡くなった奥さんのりほ子さんは、誰からも好かれる人物。
料理も上手でレシピ帳を作っていた。
りほ子さんが亡くなるまで料理を全くしてこなかった時代小説家で無口な夫、米蔵卯之助は、そのレシピ帳を見て料理を始めるが・・・。
りほ子の料理を作ることで生前、りほ子と繋がっていた友人、知人、家族に今まで知らなかったりほ子の一面を教えてもらい、豊かな時間を過ごしている。
人間は、二度死ぬと言われる。
命が尽きた時と、人から忘れ去られた時。
亡くなった人との思いで話をすることで、皆の心の中にりほ子は、ずっと生き続けるのだ。
そして、娘を奪われたと思っていた義理の父との関係にも変化が・・・。
是非、多くの人に読んでもらいたい。
超お勧めです!!