小説家志望の主人公が変わり者の元同級生と衝撃の再会を果たす
おもしろすぎる1話だった。清掃業の傍ら「自分には他と違うなにかがある」と信じ小説家を志すも、賞にはかすりもせずすり減る毎日を送る主人公の黒川。ある日、仕事のために赴いた個人宅は憧れの作家の家だった。しかしその作家の正体は、高校時代変わり者で凄惨ないじめの標的にされていたクラスメイトの天野だった、という衝撃の展開。 高校卒業から10年。あまりにも違うふたりの状況、そして黒川が天野宅に呼ばれた理由がまたとんでもない。びっくりしすぎて笑ってしまった。屈辱とはこのことだなと。これからこのふたり、どうなるんだろう!?
48Pとボリュームのある読切でしたが、ベトナム人技能実習生のヤウさんとトマト農家のおじいさんのほっこりする交流シーンと、失踪事件を調べる犬飼探偵のシリアスなシーンのギャップが交互にあって、最後までダレることなく面白かったです。農園と内科医が技能実習生の健康に気を使っていたのはそういう理由だったんですね…。
描かれたのは48歳の新人漫画家ということですが、作画もクオリティ高いし経歴が気になるところです。どこかでアシスタントでもされてたんだろうか。
トマトエモーション・トマトエモーション 初出:ビッグコミックオリジナル増刊2023年9月増刊号