題字を平田弘史先生が描かれたことで話題になりましたね。どこの大学にも受からなかった歩留よしおが惰性で短大に入学する物語です。1984年の富山県が舞台なのは作者本人の経験がベースになっているからでしょう。あとがきによると8年も連載していたそうなので話によって面白さにムラを感じることもありましたが、どんな話もあの題字があると傑作に感じられるのですごいです。ラストも平田弘史先生の助言により決めたそうですが、結果として平田イズムを感じられるラストになっているのではないでしょうか。普通のギャグ漫画だと思って読まずにいたことを後悔しました!反省!

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この世界の片隅に

漫画と映画を久しぶりに見返した!

この世界の片隅に
かしこ
かしこ

2025年のお正月にNHK広島放送で映画「この世界の片隅に」が放送されたのは、今年で原爆投下から80年が経つからだそうです。この機会に私も久しぶりに漫画と映画をどちらも見返してみました。 やはり漫画と映画の一番の違いはリンさんの描き方ですよね。漫画では夫である周作さんとリンさんの関係について触れられていますが、映画ではありません。とくに時限爆弾によって晴美さんと右手を失ったすずさんが初めて周作さんと再会した時に、漫画ではリンさんの安否を気にしますが、映画ではそれがないので、いきなり「広島に帰りたい」という言葉を言い出したような印象になっていました。映画は子供のまま縁もゆかりもない土地にお嫁に来たすずさんが大人になる話に重点を置いているような気がします。それに比べると戦時下無月経症なので子供が出来ないとはっきり描いてある漫画はもっとリアルな女性の話ですよね。だから漫画の方が幼なじみの海兵さんと2人きりにさせた周作さんに対して、あんなに腹を立てたすずさんの気持ちがすんなり理解することが出来ました。個人的には男性達に対してだけではなく、当時の価値観で大事とされていた後継ぎを残せない自分に対しての悔しさもあるのかもしれないと思いました。けれどもあえて女性のリアルな部分を描きすぎない選択をしたのは、原作である漫画を十分に理解してるからこそなのは映画を見れば明らかです。 久しぶりに漫画と映画を見返してどちらも戦争が普通の人の生活も脅かすことを伝えているのはもちろん、すべてを一瞬で無いものにしてしまう核兵器の恐ろしさは動きのある映画だから強く感じた喪失がありました。そして漫画には「間違っていたら教えて下さい 今のうちに」と巻末に記載されていることに初めて気づきました。戦争を知らない私達が80年前の出来事を想像するのは難しいですが、だからこそ「この世界の片隅に」という物語があります。どんなに素晴らしい漫画でもより多くの人に長く読み続けてもらうのは大変なので映像化ほどの後押しはないです。これからも漫画と映画どちらも折に触れて見返したいと思います。

野球で話せ

漫画で話せ

野球で話せ
かしこ
かしこ

何を隠そう私も自分の描いた漫画を第11回青年漫画賞に応募していたのです。とはいえ私は記念受験のようなものなので箸にも棒にもかからないのですが…それでも言わせて下さい、私のライバルって中原とほるだったのかよ!!と。いや〜でもこれは完敗です。だって全編を通して「漫画を描くのが楽しい」って感じだったじゃないですか。働きながら漫画を描くのは大変です。やりたいことがあるのは幸せだけど、休みの日なんかに一人で引きこもってコツコツ描いてると「誰にも求められてないものをこんなに一生懸命やって何になる?」と虚しくなります。それよりも情けないのは描きたいから描くのではなく「漫画家になりたいから描いている」という気持ちのブレが起きてしまうことです。それでは本末転倒なのです。だからこそ作中で叔父さんが言っていた『表現を続けなさい』というセリフに胸を打たれて勇気づけられました。それは連載デビューを経験された後も医師として働きながら投稿を続けられたご自身に対しての言葉なのかもしれませんが、私もこんな風に漫画と向き合いたいと思わされる姿でした。いつか私の漫画を中原さんに読んでもらいたい。漫画で話したいです!

ダイヤモンドの功罪

最新話で綾瀬川が覚醒したぞ!!

ダイヤモンドの功罪
かしこ
かしこ

最新話でついに!綾が覚醒をしましたね!エヴァで言うところの覚醒と同じ意味なので心配ではありますが、これから益々タイトル通りの「功罪」っぷりを発揮してくれることでしょう。 ということで単行本を読み返してみました。運動神経だけではなく、身体能力、そして頭脳と、スポーツをする為の全てに恵まれた小学5年生の綾瀬川。U12の日本代表でもエースに選ばれ、他の代表選手からも「俺の世代にはずっとコイツがいるんだ…」と恐れられる程の逸材っぷり。しかし綾瀬川の本心は只々みんなと楽しく野球がしたいだけ。そう、綾本人も自分の才能に傷ついているのです。でも誰もそれを知らない。いてもイガくらいかな? 私は野球に関して全くの無知なんですがそれでもハマるのは、これが「才能」の話だから。やはり圧倒的な才能は人を翻弄するんですよ!!恐ろしやです。 日本代表の並木監督があのまま綾の面倒を見てくれたらよかったけど、このまま足立フェニックスで限界まで投げ続けたらプロになる前に選手生命が絶たれそうで心配ですね。ストーリーの冒頭で何回か高校球児になった綾が出てくるけど「この試合で壊れてもいい…!」と言ってたのが気になる。それがどういう意味なのか。やけっぱちなんだろうか。今のところ理解者になりそうな人が大和しかいないけど、東京と大阪で距離もあるし、大和もプレイヤーになりたそうだし、どうなっちゃうんだろう…。 将来は大谷さんのようになってくれたらいいのにな〜と思うのも綾にとっては大きなお世話なんだよね。とにかくハッピーエンドであってくれ!!と願いながら読んでます。

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金継ぎおじさん

金継ぎおじさん

〈&Premium〉大人気web連載、私と誰かと器のプライベート・ストーリー。割れちゃった。欠けちゃった。人と物との大切な関係。お直し、やりますよ。金継ぎ師の繕井継男(つくろいつぐお)は娘のほつれと二人暮らし。その腕は一級品と噂されるけど、仕事へのこだわりはヒトクセあるみたい。ご近所さんや、仕事を通じて触れ合う町の人々とのおおらかな暮らしは、ちょっとズボラなんだけど、金継ぎおじさんなりの思いやりに満ちた、柔らかくて優しくて、しなやかさで接着しているかのような風合いです。「金継ぎ」って何? 道具や技法やアイデアも知れる、生活の漫画。全ページ2色印刷、漫画・イラスト・実作の写真などを多数追加収録しました。…………………・【金継ぎおじさんのスタイル】1.直したいものしか直さない。2.伝統的な技法でしか直さない(それ以外知らないので)。3.納期のある仕事は引き受けない(守れないので)。4.器の接着がズレても諦める。5.器の声、人の声を聞き、器にあった修理をする。6.金継ぎに特別な価値をつけない。あくまで単なる修理法のひとつ。【収録エピソード一覧】プロローグ第1話 金継ぎおじさん、登場第2話 接着第3話 金継ぎおじさん、ととのう第4話 呼び継ぎ第5話 床ユカの兄の話第6話 器の声第7話 急須の金継ぎ第8話 炭研ぎ第9話 難しい例え第10話 漉す第11話 型第12話 芙蓉手の皿第13話 含浸(前編)第14話 含浸(後編)エピローグ

ふにゃふにゃ一揆

ふにゃふにゃ一揆

ある時代のあるところに平和藩という、文字通りとても平和な藩がありました。ところがそこでは、ワガママ過ぎる藩民が、優し過ぎる(?)大名を相手に、アホ過ぎる理由で一揆を起こしまくっていたのでした。果たして此度は、どんな一揆が勃発するのやら…。

耳かき仕事人 サミュエル

耳かき仕事人 サミュエル

耳には足裏に匹敵するほどのツボがあると言う。しかるべき者が行う耳かきにはその者の人命すらも左右する。白いフサが付いた耳かき「梵天」。これで耳かきをして貰った者には快楽と共に治癒力を加速させる。しかし、スカルの耳かきで掻かれた者に与えられるのは『死』。パーカーを着こんだ男、サミュエルは今日も耳かき仕事人として暗躍する…。

青春うるはし!うるし部

青春うるはし!うるし部

金輪寺なつみの毎日はケンカばかりで、少年院に放り込まれては脱獄し暴走族を結成するなど決して明るいものではなかった。しかし、彼女が金輪寺財閥の一人娘である事が判明し彼女の人生は180度変わった。生まれ変わった彼女の願い事はたった一つ、合鹿椀のような生命力にあふれたお椀を作ること。うるしの事を知る為、○×県に有ると言う尻毛高校、そこのうるし部の門(扉)を叩くのであった。くだらない内容なのにうるしに関してどんどん詳しくなる学園うすしギャグコメディ作品ここに登場!

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