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主人公のひなせは、性別が決まっていない「準モナリザ症候群」の高校3年生。
性別を持たない子どもは、通常12歳から14歳で肉体的に男か女に変わっていくはずなのに、変わらないままでいる。
変わらない理由はわからない。
気にならなくなっていた無性別の状態。
でも幼馴染二人の思いを受け、18度目の春は激動のものへと変わり始める――。
読みながら、こういう存在がオマァさんなのかと思った。
オマァさんというのは、昔々、予備校の先生が授業で「ここに、男と女とそれ以外の性別。仮にオマァさんというのがあるとしよう」と言っていたのをきっかけに覚えている単語だ。
なんのくだりで、そんな話をしたかはわからない。
謎の音を発していたので「オマァさん」は私が聞き取れた音で、先生が本当は何と言っていたのかもわからない。
とにかく、男と女以外の、肉体的に存在している性別。
半陰陽でもなく、精神的にでもなく、難しいことは置いておいて、第3の性別であるオマァさんがあるのが当たり前の世界を考えてみようと、先生はいった。
この漫画におけるオマァさんは、無性別という性別になるんだろう。
ふんふんと読み進めていくと、無性別のひなせという存在があるからこそ、男らしさや女らしさ、恋愛について考えさせられると思った。
ひなせは男らしくも見えるし、女らしくも見える。
本人はどちらでもないのに、周囲の反応で性別が見えるような気がしてくる。
今、4巻ほど読めたところなのだけど、私には「ひなせ」の性別が今後どうなるのか、想像がつかない。
ひなせの恋愛感情に対する葛藤、幼馴染ふたりの恋の行方。
残り6巻、どのような展開になるんだろう。