グッド・バイの続きは異世界で
玉川上水へ入水心中した文豪が異世界転生!! 誰を異世界転生させるか大喜利みたいな作品が多いですが、これはめちゃくちゃ解釈一致すぎて面白い。 死にたがりの爆モテ絶望勇者、あの文豪が転生したら意外とこんな感じかもしれないなと妙に納得させられる。 死を望んでいるから強敵にもビビらないし、作家だから人々の心の奥底に寄り添える。 先生はただ愛した女性・さっちゃんと共に死にたいだけなのに、勇者としても人間としても最強だし魅力的。そんな先生を慕うアネットとタマちゃんも可愛い。 モデルとなったあの文豪も異世界転生していてどこかでグッド・バイの続きを書いてるかもしれない…というかこの作品こそがグッド・バイの続きなのかもしれない。
まさか文豪を転生させるとは思わなかった。
歴史上の人物はこれまでもあったが、まさかの文豪。
それも、借金の小話には話題をかかないあの人。
「お金貸してくれないと死んじゃうよ?いいの?(意訳)」と手紙を書いていたあの人。
そう、太宰治。
死にたがり先生と異世界の相性はすこぶるよく、バリボリ薬を食べるも常に猛毒状態で済んでいたり、死ねそうな場所には飛び込んで行ったり、無敵キャラ。
先生は人を救うが、自らは救われきれない。死ねない。
恋人にも会えていない。
悪い人ではないんだろうな。
国語の教科書での印象と借金ストーリーのギャップが激しかっただけで。
ネタ系転生かよ!と思って読み始めたら、存外におもしろい漫画だった。
さすが、文豪。さすが、先生。
先生の必殺技が文豪パワーなのも、なかなかにステキである。