
ギュッと来る、ハートフルでコミカルなロスタイム
これは良い。すごく好き。 母子家庭で母が交通事故で逝去、残された中2の娘(ニコ)は母が縁を切っていた爺ちゃんと共に暮らすことに。 ニコの心情の描かれ方や表情がとても魅力的。 おじじを見ててイラッとする(自分がおじじ側だからだと思う)ところもありつつ、彼の考えや行動はすごく愛に溢れているなと感じて、読んでいてジワジワと温かくなってくるような作品。 スピリッツっぽい画風でもあるけど、展開とかテンポとか全体のまとまりが上手くて、講談社もこういうの求めてたんだなぁーって勝手に思いました。 まだ始まって2ヶ月の2025年ですが個人的TOP5には入りそうなぐらいイイです。 中庭ちゃんもすげえいいのよねえ…世界平和を目指してこ、みんなで。
初期の植芝理一を彷彿とさせる細かい描き込みやマジックリアリズム的な世界観が魅力的で、まさに四季賞の王道と行った風格のある短編。
唯一惜しむらくは夢の世界で巡り合ったタオルケットとの関係が深まってきたところで話に終わりがきてしまうところで、連載化を前提とした、あえて腹八分目に留めたような物足りなさがあった。しかし、夢というのはいつだっていいところでおわってしまうものだから、もしかしたらそれも意図的なものなのかも。
.....と、ここまで書いたところで作者のインタビューを読んだところ、どうもその通りのようだった
誰もが当たり前に見る、寝ている間の夢。そんな夢を一度も見たことがない少年が「夢を見るための世界」に誘われる短編漫画『夢に…
伏線=回収という先入観をやさしくひっくり返してくれる、佳作であります。