時代を先取りしていた格闘漫画(多分)
「賭けゴロ」という、現代では聞きなれない喧嘩賭博で食ってるプロの喧嘩屋・鉄次が己を押し通しながらその拳で大勝負を制していく格闘漫画。賭博よりも主人公の行う格闘(拳闘興行と言うべきかも)がメインで展開されていく。 全4巻とはあるが、紙の単行本だと全2巻。するりと読めておもしろい、'70年代後半に描かれた格闘漫画なのだが、結構時代を先取りしていたのかもしれないと思わせられる。 変則リングといえる場所で戦ったり、 悪趣味な金持ち達が集まって、命が危険に晒される舞台での勝負をワーワー観戦したり、 巨大グローバル組織同士の抗争の手段として喧嘩勝負が利用されたり、 王大人が出てきたり… 同時期とそれ以前の漫画等娯楽作品には全然明るくないので、上記の内容はこの漫画が初出だ、などと言い張るつもりはないが、少なくとも後の時代の漫画に使われるものを既に扱っていた、時代を先取りした漫画だと言えなくはない。と思う。多分。知らんけど。 あとどうでもいいけど、最後のコマが大好き。いい映画を見終わった気分に自分は浸れた。