ステンドグラスの光の描写に感動
ステンドグラス職人のおじいさんは最愛の妻を亡くしたショックでスランプになっていた。疎遠になっている一人息子は葬式にも来ず、孤独によって卑屈になってしまったおじいさんはこのまま職人を辞めようとしたところに…息子が離婚してから会っていなかった孫娘のあかりが訪ねてくる。ステンドグラスに興味を持った孫娘との交流によって元気になっていくおじいさんだったが、実はあかりには秘密があって…というお話。あかりの秘密がなかなかの衝撃だったのでハラハラしましたが、結末はステンドグラスの灯りみたいに優しくてホッとするものでした。 ステンドグラスを通した光の描写が美しくて本当に感動しました。いつもと使われている画材も違うような気がしてこだわりを感じました。後書きによると小日向まるこさんのおじいさんが実際にステンドグラス職人だったそうで、セリフやストーリー以外でもそういうところに想いが込められているのかもしれません。