おざわゆき先生のお母さんの実体験
名古屋大空襲を生き延びたおざわゆき先生のお母さんの実体験。空襲の前後に大地震があったことなども描かれていて、実際にそこに住んでいた自分と同じ庶民の感覚での戦争体験を感じることが出来た。主人公の家は貧乏だから仲が良かったクラスメイト達が進学した女学校に自分だけ行くことが出来なくて劣等感があったんだけど、学徒労員でも優遇されて戦闘機を作ってる三菱の工場で働いていた女学校の生徒達は真っ先に空襲で狙われて亡くなってしまったエピソードが悲しかった。おざわゆき先生のご両親はそれぞれに過酷な状況を生き抜いて来られたんだな…。5巻の巻末にはこうの史代先生との対談も収録されていました。
昔の常識が今の常識とは限らず、逆も言えます。
常識と思っていたことが今読むと全然違う。
夏のこの時期に読んで戦争とは人間をどういうものにするか考えるのが良いですね…。
思考も思想も変えてしまうし皆苦しむし悲しむ。
漫画になってるとすごくわかりやすいので頭にスッと入ってきます。
説教臭くなく、考える部分は読者に委ねられてる感じが好印象です。