ケンガイというタイトルはヒロインが「女性として射程圏外」というところからきている本作。
大分失礼な話だが、リア充や陽キャの人が女性の容姿をみて判断するアレだと思ってもらえると想像しやすいと思う。

ヒロインはそうした圏外のレッテルを貼られた女性で、
映画をみること以外はすべて放棄(それこそ食事さえも)していて、なかなか気合が入った感じなのですが、主人公はそんな彼女に惚れてしまう。

ただ、上記のとおり映画をみること以外は興味ないので、当然恋愛にも興味がなく、人間関係もまともに構築してこなかったから、主人公の告白にも無下にことわる。
というか、「罰ゲーム」か何か悪意があるのではないか?と邪推したりする。

それでも主人公は諦めずに、必死に彼女との関係を深めていく・・・という流れ。

こじらせた女性と普通の男性の恋愛で、特に男性の片思いを描いた作品なのですが、多分に自分の体験(主人公の男性が友人にそっくり)に近いのでスルッと共感できました。

人によっては見過ごしてしまうような魅力も、当人にとってはやたらと心に響くことってありますよね。
恋は盲目というのが、ピッタリだと思います。

主人公にとってそれが、ヒロインの映画をアツク語る姿であり、普段の無愛想で冷静な姿とのギャップだったわけです。

当て馬がでてきたり、奪ったり奪われたり、ドキドキしたりされたり・・・そんなことが起きる正統派な恋愛マンガで は な い!
のですが、不思議と二人の関係がどう決着つくのか最後まで気になり楽しめた作品です。

一風変わった恋愛マンガをお探しの方はぜひおすすめします。

余談ですが、本作の魅力のもう1つに映画の情報が沢山でてくるので、自然に観たくなります。

特に冒頭にある、ヒロインが感動して
「あのシーンで感動しない人 信用しない!」
とまで言い切った作品はみてみたいなと思いました。
(3巻にその作品が出てきます。好きになった背景も。)

読みたい
ケンガイ

思わぬ見つけもの

ケンガイ 大瑛ユキオ
みちろう

タイトルとすっきりとした線にひかれて、ふらっと立ち寄ったbookoffで手にとったマンガ。 電車のなかでの暇潰しにと買って読んでたら、、、 予想外に引き込まれました! 作者の名前もはじめて見たけど、まだまだ世の中には面白い作品を書く人がいるなぁ~ あらすじにも書いてある通り、ヒロインは所謂サブカル女子で、他人からの目線は全く気にしない、と言うタイプ。 その素っ気なさと、自分の好きなジャンル(マニアックな映画)を同好の士と熱く楽しげに語るギャップにひかれ、距離を縮めるよう頑張る主人公の話。 リアルでもたまに見かけるけど、とは言え本音では他人に対し何らかの未練や期待、関心を捨てきれない。 でもこの子は違うんだよなぁ。 他人は他人と達観してるわけでも無く、他人と関わる機能をシャットアウトして、ケンガイにいる感じ。 でもたまに「繋がった??」と思える瞬間。 だから主人公も、読者を余計に気になってしまうんだろうなぁ。 「可哀想たぁ惚れたってことよ」なんて台詞もあるけど、気になるってのも好きになった、ってことなんだろうなぁ。 1、2巻までしか読んでなくて、最終3巻は先ほどポチりましたので、読み終わったら更新します!

だれでも抱けるキミが好き

ただのエロかと思ったら

だれでも抱けるキミが好き
六文銭
六文銭

童貞地味男のゴトウとビッチなギャル・アガワさん。 冒頭からアガワさんのビッチさ全開の姿を見せつけられ、ゴトウくんはカルチャーショックをうける。 と、いうのも普段は委員会が一緒で、ギャル特有のフランクさに童貞のゴトウくんは秒でやられて、アガワさんが気になる存在になっていただけに、生々しいビッチさにショックをうけてしまった、、という流れ。 そこで童貞特有の女性に対する幻想に、第3者的に苦しむだけかと思ったら、そんな葛藤も一瞬で、ゴトウくんもアガワさんとやることをやってしまう。 そこが、ひと味違い個人的に面白いと感じました。 ゴトウくんもアガワさんのセフレの1人に成り下がってしまったことで、どこか自分だけは他の男子と違うとか思っていただけに、その落胆さと、身の程をわきまえ始める感じが、哀愁漂います。 ピュアな気持ちなど、最初からなかったのか?と。 アガワさんも掴みどころなく、ポンポン相手を代えるから、またすごい。 そんな姿にゴトウくんが嫉妬で狂いそうになって、今後どう動くのだろうか。 そして、それにアガワさんはどう反応するのかな? アガワさんがヒキ気味だと現実味があって面白いと思ってます。

ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ

嘘か真実か陰謀論

ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ
六文銭
六文銭

自分が何かと恵まれていないのは、何か大きな陰謀によるものではないか?という、ネットではびこる「陰謀論」がテーマの本作。 主人公は、いわゆる社会的に弱者の部類で、それでも自分にも特別な何か(人生大逆転できるようなものが)あるんじゃないかと日夜怪しいセミナーに通いながら過ごす。 そんな中、偶然出会った大学生の女性に恋してしまう。 関係を深めていくなかで、彼女につきまとうFACTという謎の組織の存在を知り、彼女を守るために接触。 そこは、陰謀論に染まった集団で、自分の境遇の悪さも、彼女と出会ったのも全てが大きな陰謀だったと諭され、気づくと彼もまたその思想に染まりはじめてしまう・・。という展開。 社会的な問題を扱う重そうな感じもあれば、コミカルなヌケ感もある。 現実を描いた漫画だから明らかに嘘っぽくも感じつつも、これ実はファンタジー漫画なのでは?と思うと真実のように感じてしまう。 ついつい、陰謀も本当のように感じてしまう。(ちょっと調べればわかるんですけどね) そんな感じで嘘か真実かわからないながら、自分なんかは読んでいたのでめちゃくちゃ楽しめた。 特に2巻。 主人公が上述した恋心を抱いている女性に、付け焼き刃的な稚拙な持論を展開し、一瞬で論破される様は読んでいてホント痛々しく、ゾクゾクした。 共感性羞恥をこれほど感じたシーンはないと思う。 4巻で最終巻らしいけど、どうオチをつけるか気になる。

珍遊記2~夢の印税生活編~

奇跡の続編

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六文銭
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小さい頃、色んな意味でトラウマを植え付けられた珍遊記。 当時、絵を見るのも怖くて、だけどドラゴンボールは読みたいから、珍遊記のページにはいかないよう恐る恐るめくっていたのも、今となっては良い思い出です。 本作というか、著者を語る上でもはや絵柄に触れないのは無理なのですが、とにかく子供がみたら泣き出すような絵の濃さ。 特に婆さんキャラのシワがえぐい。 下品な下ネタも満載で絵柄と相まって、初見の方は気分悪くなると思うんですが、、、 著者が、現在、子供向けの絵本作家としても活躍しているというから驚きしかない。 謎に時代を感じる。 さて、本作の内容だか、前作珍遊記の続編という立ち位置だが、前作をなぞりながら、その裏で起きていたことを描きながら始まる。 もう一つの怪作、漫遊記とも繋がっているので両方知っているとより面白いのだが、正直、何も知らなくても大丈夫だと思う。 著者の作品を知ってる人ならわかると思うが、ストーリーはあってないようなもので、とにかく勢いが魅力。 そこは本作も健在で十二分にある。 映画化もした作品だが、玄人受けとか言うつもりもないが、毒にも薬にもならない作品と異なり、モノづくりに携わる人間に、何らかのインパクトを残す作品なんだろうってことは理解できる一作です。

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耐火建築助成を目的とした公的資金融資の日本初の実施例となった「九段下ビル」そのビルを共通のモチーフにして四人の作家がそれぞれ描く人間ドラマ……。昭和初期・第二次大戦中・バブル末期・現代――。様々な時代と視点で描かれるビルを巡るヒューマンストーリーオムニバスコミック!

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