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主人公の名前「瞳子(とうこ)」がそのままタイトルになっていて、ちょっと不思議な名前なのでどういうお話なのかイメージしづらいと思いますが、大学を卒業しても働かずに実家暮らしをして気の合う友達とダラダラ遊ぶ毎日を過ごしている瞳子の日々を描いた話なのです。ただこの瞳子という人は吉野朔実先生の若かりし頃がモデルになっているので感受性がとても鋭いんですね。
働いていないので日中は専業主婦の母親と二人っきりになるのですが、全く趣味が合わないので喧嘩ばかりしてしまうんです。しかし友達の母親は中国茶を嗜むような趣味人で瞳子はそんな彼女に憧れるのですが、ある日お茶をしながら「戦争で苦労しなかった私は本当に神様に愛されていたんだと思います」と言われたことがきっかけで「それじゃあ空襲で火の中を走らなければいけなかった自分の母親は神様に愛されていなかったということだろうか?」とふと考えてしまい…というのが第1話。親子関係を描いた話の中でもなかなかの鋭さでした。