不思議な時間の流れを感じる短編集。
時間が進んでいるような。ゆがんでいるような。不思議な流れで、どこにいるか、わからなくなりそうな。 日記は5秒のことを200字で書くとよいと書かれていた方がいたけども、その漫画版のような雰囲気を感じる。 なにげないシーンが切り抜かれ、画かれている 日常なのでたんたんとしているけど、当人にはドラマチック。 そして、ときどき非日常めいている。 なぜかはわからないけど、国語の老先生のストーリーが印象に残った。 先生の何気ないセリフを、意外と生徒は覚えている。 そのことを思い出した。
衝撃的な1話目のスタートなんですが、淡々としていて作者の口からそのまま語られたようなセリフが印象的です。
「幸福はアイスクリームみたいに溶けやすい」
他の作品も日常の一部分が切り取られている感じのものが多いんですが、どの作品も落ち着いていて淡々としていて不思議と落ち着きます。
なんかいいなぁ、好きです。