あらすじ
結婚式前々日に婚約者は自ら命を絶った。動機に心当たりはなく、家族にも友人にもその理由はわからない… 表題作「幸福はアイスクリームみたいに溶けやすい」。書店員の女性のとある一日。思いがけない出来事があり、想像もしなかった言葉をかけられる、そんな普通の一日。…「書店員波山個間子」 13歳、中学生、夏休みの課題図書、国語の先生、お爺さん先生…「谷後先生」 結婚しようと決めた日のこと。ちゃんとふたり、幸せだった日の。表題作の前日譚…「海を見に行く」。ほか、「自転車は晴れ」「甘党兄弟」「少女とカメラ」など、全12作を収録。IKKI新人賞[イキマン]単行本描き下ろし部門を受賞した、新鋭・黒谷知也の初単行本。
時間が進んでいるような。ゆがんでいるような。不思議な流れで、どこにいるか、わからなくなりそうな。 日記は5秒のことを200字で書くとよいと書かれていた方がいたけども、その漫画版のような雰囲気を感じる。 なにげないシーンが切り抜かれ、画かれている 日常なのでたんたんとしているけど、当人にはドラマチック。 そして、ときどき非日常めいている。 なぜかはわからないけど、国語の老先生のストーリーが印象に残った。 先生の何気ないセリフを、意外と生徒は覚えている。 そのことを思い出した。