セミリンガルの少女が宇宙飛行士を目指すはなし
※ネタバレを含むクチコミです。
▼第1話/desert ▼第2話/flowers ▼第3話/cemetery ▼第4話/restaurant●主な登場人物/No. 吾(「虹組」の裏切り者。天才スナイパー) ●あらすじ/国際平和隊幹部組織「虹組」のNo. 苦の遺体が砂漠で発見された! 殺したのは、元メンバーのNo. 吾!? マトリョーシカという女性を連れて逃亡する吾のもとに、新たな刺客が差し向けられる…(第1話)。 ●本巻の特徴/遥かな未来、滅亡に瀕した人類は、選ばれたエリート「虹組」に支配を委ねていた。頂点に立つのは、最新科学で誕生した9人の超人たち。しかし、そのうちの1人、No.吾が規律を破り逃亡する。狙撃の名手でもある彼の裏切りの真意とは!? 今、壮絶な戦闘が始まる…。●その他の登場人物/マトリョーシカ(No.吾の人質であり恋人)、No.王(虹組の首領)
高校生の頃、音楽やファッションが好きで流行に敏感、世間で一般的に人気があるものとはちょっと違った趣味の人達(大抵は兄姉がいる)は、ちょっとした落書きで絶対こんな感じの絵を描いていた。後になってあれは全部松本大洋の影響だったんだなと気付いた。
序盤は話の全貌が見えず、抽象的で詩的な会話や戦いが続く。世界観や語り口に2000年代前半の空気感が凝縮されていて、懐かしいような恥ずかしいような不思議な気持ちになる。何度も読み返さないと内容が入ってこないのだが、それが苦ではなく、むしろもっと理解したいと思える。こういう作品が描けて、『Sunny』や『東京ヒゴロ』みたいな作品も描けるのがすごい(『ピンポン』はまだ読んでない)。