あっけらかんと、現実を突きつけられる。
現実、将来、老後。 どの言葉がよりふさわしいんだろう。 あっけらかんと、つきつけられる。 持たざるものからしたら、主人公が珍獣のように見える理由はとてもよくわかる。 しかし、主人公は少しずつ、知らなかった生活環境を送る人たちの存在に気づいていき、変わっていく。 すべてのきっかけが孤独死というあたり、なんだか都会っぽい。 孤独死しないために婚活して結婚? 結婚したからといって、大丈夫と思うなよと言わんばかりに突きつけられる、親の介護、何もしない夫、子がなにかしてくれると思うなよの嵐。 気にしたら見えなかったものがどんどん見えてくる。 ただ、耳をふさぎたくなるような話題も、主人公の百面相のようにコロコロ変わる表情や、油断したら出てくる猫もしくは猫オマージュ、あと不思議な人・ナスダくんで大変読みやすい。 我々の将来は、一体どんなかんじになっているんだろう。 今日が明日も続いて、親が過ごしていたような老後を我々も?と思っていたけど、昨今の情勢を考えると、それはなさそうだなという気がしてきた。
3巻まで読みました!
なんとも鬱なタイトルですが結構好きな本です。
誰しも死は避けて通れません。しかもこの晩婚化社会、増える単身生活、少子高齢化。誰でも孤独死する可能性はあります!
事の起こりは主人公の叔母が孤独死し、風呂場でスープになって発見され、こんな風になりたくないと思うところからスタートします。
(人間スープ、コミカルな絵で描いてあってもなかなかショッキングです…)
単純に死ぬ事を考えると鬱になりますが、清掃業、葬儀代、お墓、などなど死ぬのにも金がかかります。
しかも必ずしも健康なままひとりポーンと死ねる場合も少ないため、親の老後を親に考えさせる。というなかなかハードな話も出てきます。
この漫画の一番いい点は重い話をしているのにネコチャンが出てきたり変顔したりして全く暗い気持ちにならないところですね。むしろ天才かって思うほど崩し絵が上手いです。
死を考えることは、死ぬまでどう生きるかを必死に考えることにつながります。
変な自己啓発本読むよりこの漫画を読め!という気持ちです。