号泣した
※ネタバレを含むクチコミです。
逃避行、とは違う。しっくり来るかもと思ったけど全然逃げてない。
若くして余命宣告を受けた二人の行く末を、まさに「夜に駆ける」ような二人の疾走を描いている。
2巻を読み終わり、思わず「うー」と声が出る。
決して幸せになんかなり得ないであろうこの二人の、きっと短い物語。
なんて劇的、なんて詩的なんだ。
辛いけど幸せになって欲しい。この物語はどう締めくくられるんだろう、どう転ばされるのかわからないけど、転ぶのがわかっている物語。
3巻はきっと最終巻なのだろう。
それが出たらYOASOBI聴きながら読もう、そう思ってしまった。
最初はアンマッチな見た目してるなと思ったけど(そういえば先生何歳だかわからん)一花もポジティブで天然でアホウだけど芯があるし、死を恐れている彼女がふと我に返り歩みを停めてしまっているシーンでは読んでいるこっちまで息苦しくなってくる。
「心のほうが先にくたばってしまった」という表現は大人の男性ならではだなと思ったり、「なんなんだ人生!なんにもしなきゃいいのか!?」は死にかけてるからこそ出てくる言葉なんだろうなと思ったりしたけど、こんなにもパワフルに躍動する死にぞこないのセリフに胸を打たれる事はきっとない。いいセリフがいっぱい出てくる。
2巻までの間にバッチリ心を奪われる流れ。
正直絵というか線は上手とは言い難いけど表情や画角・コマの展開は、空気の流れるスピードが伝わってくる。
べた褒めっぽく書いてしまったけど、きっと短い二人のストーリーは読んで損はない結末になるんじゃないかと思う。
千田原一花は、高校2年の春に医師から余命2年の宣告を受けていた。それから3年、大学2年になった一花はいつ終わりを迎えるかわからない日々を過ごしている。そんなある日、彼女は偶然、大学を辞めた元哲学講師・萬木昭史と再会する。想いを寄せていた萬木先生に出会えたことで一花の気持ちは、ふたたび燃え上がるが――。はかない生を歩む一花と、静かに消えていこうとする男の、束の間の恋の物語。
千田原一花は、高校2年の春に医師から余命2年の宣告を受けていた。それから3年、大学2年になった一花はいつ終わりを迎えるかわからない日々を過ごしている。そんなある日、彼女は偶然、大学を辞めた元哲学講師・萬木昭史と再会する。想いを寄せていた萬木先生に出会えたことで一花の気持ちは、ふたたび燃え上がるが――。はかない生を歩む一花と、静かに消えていこうとする男の、束の間の恋の物語。