電子と現実の恋愛ミステリー
ドット絵で描かれている一昔前のギャルゲーの様な見た目で描かれていく、恋愛ミステリー物 10年前の恋を引きづりつつも惰性で人生を歩んで行った主人公、ふとした時に10年前の恋人と出会うがその姿は当時のまま おかしいと感じつつも当時の想いを捨てきれずにいた主人公は彼女との新しい交際を続けていくが、やはり要所要所で違和感を感じていた そこである人物に出会い...そこから物語が急展開していく... 3巻と短めにまとまっているが、短編と考えれば綺麗にまとまっているとも見える 独特なドット絵で描かれていたのから作品に入ったが、ストーリーや設定などなど、ひと昔の名作ノベルゲームを彷彿させるというか... 自分がそういうのにハマってたからかもですが、個人的にはめちゃくちゃ楽しめた隠れた良作でした!
大学に馴染めず中退してから就職もせず、バイトも転々としていて、実家からの6万の仕送りでなんとか食いつないでいる28歳の成田基生(もとき)。
彼の唯一の心の拠り所は、高校生の頃に付き合っていた彼女・百合沢愛理でした。
高校を卒業してから音信不通になってしまった彼女、それでも基生は携帯から毎日 愛理にメールを送っていました。
そんなある日、彼の携帯に愛理から10年振りに返信が届きます。
そのメールを見て逆に10年という年月と今の自分の現実を思い知らされた基生は、携帯を捨てて愛理のことを忘れるために 彼女と最後に行った思い出の海岸へ向かいます。
しかしそこで彼は10年前と同じ姿をした愛理と再会する、という導入の作品です。
この作品の1番の特徴は全編が"フルカラーのドット絵"で描かれていることにあります。
この作画に加えて、高校の頃の彼女が当時の姿のまま現れるというストーリー、そして各所に見られる演出などが組み合わさリ、かつてのノベルゲームのようなミステリアスな雰囲気を醸し出している作品です。
愛理は10年前と同じ姿であるというだけではなく、当時と同じように基生のことを想っている様子が伺えて、その様子が一層この物語の謎めいた雰囲気を引き立てています。
現状はまだ提示されている情報が少ないため、今後どのように展開していくのかが楽しみな作品です。
1巻まで読了