押見修造先生の表現はどこまで進化するのか
押見修造先生の最新作。新たな代表作である「血の轍」も出身地の群馬県が舞台になっていて実体験がベースにあるような気がしましたが、今作「ひろみ」はよりそれを感じました。ペンタッチがいい意味で力が抜けているのも、頭の中の朧げな記憶をそのまま描き表したい意図があるように思えました。すでに「血の轍」の時点で、研ぎ澄まされた心理描写は誰も真似できない地点にありましたが、押見先生の表現がこれから更に進化することを予感させられますね。物語の展開としてもちろん後編が気になりますが、その前に子供である主人公に罪悪感を植え付けた女教師はマジ許すまじ…!
北原雅紀&若狭星という自分が好きな作家による新連載ということで期待して読んだけど、さすがの安定した面白さだった。
主人公の禄郎は被疑者から押収したシュレッダー済みの書類を持ち帰って復元するような検事で、付いたあだ名は「ひとり特捜部」。ある日、一家4人殺害で逮捕された犯人が恩人の斉木だったことで、彼を守るため禄郎は検事を辞めることに…。
【あらすじ】
伊沢禄郎36歳。自分の信じる正義を貫くために徹底的に捜査する。そんな妥協なき検察官身の上に激震が!?(1話柱より)