シュガーレス・シュガー 木村イマ
あなたはこの主人公を応援できるか?
同著者の『ワニ男爵』で、その唯一無二な笑いの感性にやられた者です。
その特徴は、大笑いする感じではなく、クスリというか、じわるというか、独特の言語センスが染み込む笑いを提供してくれるのです。
本作『愛しのアニマリア』も、同じ流れを踏襲しつつ、ワニ男爵よりもややテンション高めに設定されて、個人的にはドツボでございます。
握力500キロラブを筆頭に、主人公オラミが最初はネタキャラだと思っていたのですが、なんだか段々可愛く見えてくるから不思議。
ケダモノなのに、もう可憐な乙女です。
思い人の隣に住むオジサマに振り向いてもらうため、一途に、けなげに想いをぶつけていくのです。
(物理的にも。壁に穴とかあけちゃうし。)
また、オラウータンだけど、ギャルっぽい言葉遣いなのも一周まわって良いです。
親友フリルとのかけあいが最高です。
恋する乙女は無敵なのだと痛感します。色んな意味で。