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ほしとんで

セリフや表情でピンボールしている俳句漫画

ほしとんで 本田
名無し

絶妙に面白かった。 「ガイコツ書店員 本田さん」を読んだときから 絵もセリフも面白いなあ、とは思っていた。 「ガイコツ~」では主人公がガイコツキャラだったからか、 基本的な表情は一定で、なのに感情の機微がすごく 伝わってくるのが印象的だったが、 今回は普通の顔のキャラなので、当たり前だが 表情が物凄く豊か。 なので感情というか心境がさらに伝わってくる。 全体的な絵も独特だし、セリフはあいかわらず秀逸。 「だれがそんなうまいこと言えと」 と思ってしまう面白セリフが連発で出てくる。 上手い会話のやり取りを「会話のキャッチボール」とか 言ったりする。 この漫画も会話を主にストーリーが進んでいくような漫画だし、 上手い会話をしているな、とは思ったが けしてキャッチボールはしていないなと思った。 言葉をキャッチボールのように互いに相手の胸元に正確に投げ、 聞くほうは脇をしめてガッチリとキャッチして、とかしていない。 各キャラが皆でピンボールをしている感じだ。 かつてゲームセンターに必ずあった、 パチンコのように鉄球を弾いて派手な音や光を楽しむゲーム。 言葉をピンボールのように結構な固くて重い弾と化して 色んな角度から緩急をつけて互いにあらぬ方向に 弾き飛ばしあいながらストーリーが進んでいく。 その様からはまさにピンボールゲームを眺めているような 楽しさを感じてしまった。 扱っているテーマは、地味の代表のような 「俳句」なんですけれどね。 で、そんなピンボールみたいな感じの、 読んでいて頭がグワングワンしてしまうような 振幅の激しいセリフのやり取りに翻ろうされるのだけれども 読み終えると俳句について「ああなるほど」と なんだか理解出来たような気になってしまう。 ほんとに妙な、凄く面白い漫画だ。

先生の子を妊娠しました

不朽の名作が電子で復活 #1巻応援

先生の子を妊娠しました
兎来栄寿
兎来栄寿

きづきあきらさん&サトウナンキさんの過去作品『いちごの学校』が、改題され電子書籍として刊行されました。 きづきあきらさん&サトウナンキさんといえば、人間の闇や病みを描くことに定評のあるコンビで私は名前を見掛けたら必ず作家買いするほど好きです。代表作は『ヨイコノミライ』や『うそつきパラドクス』などが挙げられると思いますが、場合によってはこちらを最高傑作と推す人もいるほどの名作です。 改題された新タイトルの通り、本作は女生徒が先生と関係を持ち子供を孕んでしまう物語です。一般的な恋愛マンガでは、男性教師×女生徒という組み合わせはそれなりにポピュラーなジャンルです。しかし、本作の場合はそれが非常にリアルで重いものとして描かれます。 特に印象的なのは、女生徒を妊娠させた主人公の「責任」。「責任を取る」と口で言うのは簡単でも、実際にそうなってしまった時にどうするのが「責任を取る」ことになるのか。相手に対して、相手の親に対して、自分の親に対して、学校に対して、同僚に対して、生徒に対して、そして自分の子供に対して。 愛する気持ちがすべてに勝る甘美で絶対的なものだったとしても、その先にある果たすべき道義や免れない誹りと向き合った時に、生身の人間はどうしたって削れます。現実がそれほど容易くないことを、重みを持って描いています。 主人公が受け持つ現国のテストのように曖昧な部分はあったとしても、それでも学校のテストには答があります。しかし、人生には定型の答はありません。幸せとは相対比較したり誰かに決められるものではありませんが、それでも愛する人と結ばれ愛する人との間の子を授かった彼らが、本当に幸せと言えるのだろうかと考えずにはいられません。 引用される『星の王子さま』や『ひかりごけ』やボードレールなども人によって解釈が様々に分かれる作品であり、そのことを一層強調しているように感じます。 1話ラストの ″自分の命が自分のために存在しなくなった とりあえず今 それだけはわかるんだ″ というモノローグが昔からとても好きでしたが、かつて読んだときよりも実感を伴っています。 余談ですが、甘々な夫婦生活部分と学生時代のツンツンな時の対比をシンプルなラブコメとして描いたら今のTwitterではバズりそうだなぁと詮無きことを思いました。

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