主人公がまさかのゾンビ!!人類養殖計画、始動!
人間がほぼ絶滅し、食糧危機に瀕するゾンビ社会。 人間の知性と感情を残したままゾンビ化した 特異体質のワタルは、仲間の食糧危機を打開するために “人類(エサ)養殖計画"“を思いつく。 それは…生き残った人間の男女を交配させて 人類(エサ)を養殖するという壮大な計画だった…! だが、やっと見つけた女が今も未練ある元カノだったことから…!? アイアムアヒーロー、新感染などゾンビものが好きなのでマンガボックスの試し読みから気になって、全3巻一気に読了。 主人公がゾンビという設定が新しい。過去こんな作品あったのかな? ゾンビは死なないからか、時間の流れが速く展開が早くてサクサク読める。主人公は人間以上に人間臭く、深く感情移入ができる。 普通ならゾンビをせん滅させて終わりだと思うけれど、この作品の終着点はどこになるのか。
ゾンビ映画やドラマって以前はB級ホラー臭漂うものでしたが、昨今、あらゆる面でハイクオリティになってますよね。
描写的にも、ストーリー的にも。
ただのパニックホラーからヒューマン・ドラマまで、ゾンビには無限の可能性があるなぁと感じてます。
マンガも然りです。
本作は、数あるゾンビ作品のなかでも、まだこんな話ができるのかと唸りました。
さて、その内容なのですが、
ゾンビによって人類がほぼ絶滅な状況のなか、主人公もゾンビになってしまう。
しかし、主人公は他のゾンビと違い、人間同様の知能と感情が残っており、人間とゾンビの狭間の存在となる。
そこで、彼はその知能を使って、ある計画を考える。
それは残った人間を繁殖させ、ゾンビたちの食糧を確保するというもの。
これによってゾンビ界の神になろうという目的だ。
冒頭から人間の男は確保できていたのだが、つがいとなる女性を探して話はすすむ。
そんな中現れたのが、人間時代に未練を残し別れた元カノ。
彼女を使って計画を実行するのか?
ゾンビになった主人公の葛藤が描かれます。
感情があるがうえの葛藤。ゾンビと人間の対比が見事です。
また、ゾンビから逃げるか・戦うかのストーリーが多いなかで、ゾンビになって自身の野望を実行するとか秀逸です。
とにかく気になるところで話がグイグイすすむので、あれよあれよで読んでしまいます。
胸糞悪い展開も、良いスパイスとなって、これがまた良い。
まだ1巻しかないのですが、今後どう転ぶのか楽しみな作品です。