ニワカ1年以上前編集大人になればなるほど自分の脆さや弱さに向き合うのは難しくなっていく。そういったものに目を瞑らなければ、自立した生活なんて出来ないからだ。 短編集「心臓」はそうした柔らかい部分を繊細に描く。ほとんどの短編にはそれぞれの閉塞感がある。描写される人の脆さは種類は違えど、普遍性がある。 この漫画が美しいのは、そういったものに目を瞑っていないから。取り繕われていないからだ。だからだろうか、読み終えた時になんだか救われた気分になった。6わかるfavoriteわかるreply返信report通報
あらすじ中学生の切実な日常を真正面から描き切った大傑作『ぷらせぼくらぶ』から六年。奥田亜紀子の原点と現在地を収録した作品集がついに刊行。ページが光っているような眩いトーンワークが照らし出す心の深いところ。吹き溜まりだと感じていた場所にあったのは、思いのほかに美しいものなのかもしれない。どこまでも繊細な才能が、鋭く研ぎ澄まされた感性で描く私たちのドラマ。続きを読む
大人になればなるほど自分の脆さや弱さに向き合うのは難しくなっていく。そういったものに目を瞑らなければ、自立した生活なんて出来ないからだ。
短編集「心臓」はそうした柔らかい部分を繊細に描く。ほとんどの短編にはそれぞれの閉塞感がある。描写される人の脆さは種類は違えど、普遍性がある。
この漫画が美しいのは、そういったものに目を瞑っていないから。取り繕われていないからだ。だからだろうか、読み終えた時になんだか救われた気分になった。