人生でもっとも多感な時期に知る「自己と他者の境界線と不条理」を描く「神様」(『心臓』収録)
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『心臓』(奥田亜紀子/リイド社) 『ぷらせぼくらぶ』の奥田亜紀子が、前作から6年ぶりに出した作品集『心臓』。「このマンガがすごい!2020」(宝島社)オンナ編の第5位にもランクインした本作の収録作のなかから、片方が事故で植物状態になってしま
中学生の切実な日常を真正面から描き切った大傑作『ぷらせぼくらぶ』から六年。奥田亜紀子の原点と現在地を収録した作品集がついに刊行。ページが光っているような眩いトーンワークが照らし出す心の深いところ。吹き溜まりだと感じていた場所にあったのは、思いのほかに美しいものなのかもしれない。どこまでも繊細な才能が、鋭く研ぎ澄まされた感性で描く私たちのドラマ。