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ブタと呼ばれることに反発しダイエットを試み、痩せたものの逆に骨と皮ばかりになってしまった少女。やがて髪が抜け、肉がこそげ落ち、少女は文字どおり骨だけになって死亡。少女をいじめていた級友たちは祟りを恐れ、恐怖の日々をおくり…。子供のころに読んでトラウマになったなー、ってことしか思い浮かばない著者の、比較的最近の短編集がこれです。表題作の絵柄は以前と比べやや丸くなったような印象を受けますが、あいかわらず視覚的にグイグイとくる描写は健在。少女が骨だけになってからがその真骨頂で、おどろおどろした胸が苦しくなるような描写で、読む者の心にストレートな恐怖を植え付けてくれます。それにしても、単調で柔らか味たっぷりのキャラが崩れていくさまが、なぜこれほどまでに気持ち悪く思えるのか不思議。本短編集にはかなり昔の絵柄の作品も収められていて、わりとシャープなそれと比べてもはるかに凄惨な印象。現在の画風に至るまでにはどんな紆余曲折があったのか…。この恐怖表現方法の確立って、意外にもの凄いことなのかもしれません。