不思議が育む少女たちの絆にコメントする
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不思議なゆうなぎ

恋の拙さ、二人で乗り越えて(マンガプレゼン大会補遺)

不思議なゆうなぎ 大庭直仁
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ

先日はマンガプレゼン大会をご視聴頂き、ありがとうございました!まだご覧になってない方は、以下のアーカイブからご覧いただけますと幸いです。 https://youtu.be/ZYK7RSvhwAQ ここで私は『不思議なゆうなぎ』について、大庭直仁先生の独特な絵柄から『魔法陣グルグル』を連想し、そこから「拙い恋の化学反応」という共通テーマを見出す試みをしました。 恋とは「甘さ」である一方で「拙さ」でもあることは、何となくお分かりいただけるかと思います。幼い恋の思い出が、自分の不甲斐なさで悲しい思い出となっている人も、多いのではないでしょうか。 私達が初恋物語を読む時、そこに求めるのは、あの時自分はどうしたら、悲しい結末を迎えずに済んだのだろうか、ということかもしれませんね。 『魔法陣グルグル』では、ククリの恋心はニケに受け止められることで解決しますが、二人の関係にどこかはっきりしない部分を抱えて物語は『魔法陣グルグル2』に入ります。 普通の人の恋愛も、例えば付き合った、同棲した、婚約した……なんてはっきりとした区切りがあっても、まだどこか信用ならない、と互いに思っている節がある。何年共に時を過ごしても、二人の恋愛物語はいつどんでん返しの起こるか分からない、続編のような趣があります。 『不思議なゆうなぎ』が幸福なところは、二人の少女の絆が深まり、確かになっていくのを見られるところ。危険な出来事に遭遇することをきっかけに、二人は次第にはっきりと、互いへの恋を告げる。なぎはゆうに「心配している」と告げることで、不安定なゆうの心を開く。一方ゆうはなぎのピンチに「あなたと絶対離れない」と言うことで、なぎを救う。 そうして心の中でグルグルしていた、互いに見える筈の無い「恋」は、相手にもはっきりと見える「信頼」となります。それは「愛」とも呼べる物でしょうか。 ★★★★★ 〈恋〉から〈愛〉へ。拙い恋の不安定さを、強い想いで乗り越える理想的な恋愛物語は、「SF」で「百合」な「フィクション」という枠組みでこそ成立する、かなり非現実的な物かも知れません。 それでもこの理想は眩しくて、私達はツクリモノと分かっていても、何度でも読みたくなるのです……自分の不甲斐ないハツコイの思い出を、慰める為に。 ★★★★★ 〈恋〉から〈愛〉へ……大庭直仁先生の新連載『恋の好奇心』の主人公は、〈恋〉ちゃんと〈愛〉ちゃんでしたね。 どうでしょう、気になりませんか? 『恋の好奇心』 https://manba.co.jp/boards/127107

BLUE GIANT SUPREME

ジャズは深くて難しくてカッコいい

BLUE GIANT SUPREME
さいろく
さいろく

まず主人公のダイはすごくすごく熱がある。 周りのメンバーもそれぞれ真っ直ぐで、熱量が高い。 で、出会うその他のジャズやる人達も同様に熱い。 向き先は少し違えども、ジャズに対する熱量の高い人達を描いているんだけど、やり続けるとどういう葛藤があるのか想像もつかない。 ※もちろんコレだけが正解じゃないし特殊なんだけど 前作「ブルージャイアント」で感動と、落胆に近い憤りとを感じた人がほとんどだと思う。シュプリームではさすがに同じことにはならないと信じたい(今でもアレは本当にハッキリ憶えてるぐらいツラく、「ふざけんなーー」と口に出たぐらい熱中というか没入していた) 前作からそうだけど、途中途中で後にダイのことを語る人々(恐らくインタビューを受けている)が出てくる。 そこからは当然、未来がある程度想像できるワードがいくつも含まれており、それを踏まえて読む事でまた口角が上がってしまうのを抑えきれずに先を楽しみにして待とうと思えるそんな漫画。 ジャズが苦手であろうとわからなかろうとそんな事はどうでもいいぐらいに、五感を揺さぶってくるすごい漫画なので絶対読んだほうがいいし出来ればネタバレは見ないほうがいい。 ググると「ブルージャイアント ひどい」が一番上にサジェストされて笑ったけど、シュプリームがなかったら本当にただひどかったかもしれない。 ただ、ひどかった(と私含む多くの読者が思っている)のは本当に後半の、割と最後の方の展開の一部でしかなく、それは本当に衝撃的だったけど、その衝撃が大きい人ほどこの作品をちゃんと読んだ人であるのは間違いない。 大好きなので是非多くの人に読んでもらいたい。

ふしぎなゆうなぎ
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