こんなにカッコイイ漫画は空前にして絶後にコメントする
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(とりあえず)名無し
(とりあえず)名無し
1年以上前
…と断言するのには、理由があるのです。 著者は以前インタビューで、「私は職業が別にあるので、漫画では最先端の表現をすることしか考えない」と語っていました。 なので、代表作である『赤色エレジー』は、「売れてしまった」から、ある意味「失敗作」だと。 すごいでしょ? 売れない(一般には理解できない)ような尖鋭的な表現しかする気がない、って言うんですから。 本業漫画家には絶対マネのできない場所に初めから立っている、そういう点でのカッコよさで、他が勝負できるワケがない。 初期作品から、ずっと林静一の漫画は、ただひたすらにカッコイイですが、今作は、現在の漫画読者にも一番わかりやすい形で、理解不能なレベルに先端的、ですよ。 近年よく言われる「サブカル」的な漫画なんて、比べ物になりません。 ぶっ飛んでます。 でも、ウルトラ「カッコイイ」です。 漫画は、こんなところまでイっちゃえるんだ、という極北、孤高の名篇です。 以下余談ですが。 若い頃、林静一は東映動画のアニメーターでした。(『赤色エレジー』の主人公は貧乏アニメーター) そこで、「漫画を描く同好会」を作ろうと呼びかけたんだけど一人しか入ってくれなかった。それが、同期入社の宮崎駿だった…と、これもインタビューで言ってました。 漫画版「ナウシカ」が描かれるきっかけは、林静一が作った…のかもしれないと、自分はずっと思っているのです。

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(とりあえず)名無し
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1年以上前
…と断言するのには、理由があるのです。 著者は以前インタビューで、「私は職業が別にあるので、漫画では最先端の表現をすることしか考えない」と語っていました。 なので、代表作である『赤色エレジー』は、「売れてしまった」から、ある意味「失敗作」だと。 すごいでしょ? 売れない(一般には理解できない)ような尖鋭的な表現しかする気がない、って言うんですから。 本業漫画家には絶対マネのできない場所に初めから立っている、そういう点でのカッコよさで、他が勝負できるワケがない。 初期作品から、ずっと林静一の漫画は、ただひたすらにカッコイイですが、今作は、現在の漫画読者にも一番わかりやすい形で、理解不能なレベルに先端的、ですよ。 近年よく言われる「サブカル」的な漫画なんて、比べ物になりません。 ぶっ飛んでます。 でも、ウルトラ「カッコイイ」です。 漫画は、こんなところまでイっちゃえるんだ、という極北、孤高の名篇です。 以下余談ですが。 若い頃、林静一は東映動画のアニメーターでした。(『赤色エレジー』の主人公は貧乏アニメーター) そこで、「漫画を描く同好会」を作ろうと呼びかけたんだけど一人しか入ってくれなかった。それが、同期入社の宮崎駿だった…と、これもインタビューで言ってました。 漫画版「ナウシカ」が描かれるきっかけは、林静一が作った…のかもしれないと、自分はずっと思っているのです。
宝石の国

重さと軽さが同居する、命の話

宝石の国
アフリカ象とインド象
アフリカ象とインド象

大好きな漫画です。 学生の頃、この漫画に狂っていた時期がありました。 友人全員にこれを読めとしつこく勧めて、 読んだ人に対してはお前はこの漫画の何もわかってない!と浅い考察を語る最悪のオタクでした。黒歴史です。 つまり、人を狂わせるほど魅力ある漫画ということとも言えます。言えますね。 とはいえ、こちらは既に多方面で紹介され尽くした人気作でもあります。 今さら自分の稚拙な語彙でレビューしても読むに耐えませんので、 ネットの海に散乱した情報に少しだけ補足をして、読むことを迷っている方の壁を取り払えればと思います。 この漫画が話に上がる時についてくるのが、とんでもない鬱漫画だという話題。 これが読み手の1つのハードルになってしまっていると思います。もったいない! 大丈夫。救いはあります。怖くないです。 確かに取り扱うテーマは重く、展開に心が締め付けられることはありますが、この作品の魅力はそこだけではないです。 素晴らしいのは重厚な世界観の中に、ポップさのエッセンスを忘れず組み込んでいること。 (ここで言うポップさとは、いわゆる大衆に寄り添う心のこと) 会話のテンポ、 キャラの関わり、 かわいらしいジョークのセンス。 そういう要素の節々に、作者である市川春子氏の人柄を感じられます。 そしてその人柄から読み取れるのは、 この人は読者の心をズタズタにしたい訳ではないよ〜。 ということ。 きっと最後まで読み切った方なら共感してくれると思います。 苦しさの先に希望がある。 これは人間の話。命の話。生と死の話。愛の話。宇宙の話。 火の鳥超えてます。ガチ。

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