理想も野心もない「僕はビートルズ」
押見修造先生の推し作品ということで読んでみました。あらすじとしては漫画家アシスタントをしていた中年男が1970年にタイムスリップしたので、後のヒット作を盗作して糊口をしのごうとする話です。『僕はビートルズ』の主人公みたいな理想や野心は全くないのがいいですね。ただオチとしては『僕は〜』よりも秀逸なんじゃないでしょうか。押見先生も「抜け感が最高!!」とコメントされてましたが、個人的には漫画家マンガとしても情熱が無いなりの哲学があって勉強になりました。
突如、激動騒然の2020年から、50年前の大阪にタイムスリップしてしまった元漫画家アシスタント西条浩志(50歳)。ツテ無し無一文の彼の前にあらわれたのは、肉屋でバイトをしながらプロ漫画家を夢見ている稀代のお人好し北川ススム(20歳)! 二人を待つ未来とは!? 決死のサバイバルが今始まる!!鬼才・いましろたかしのSFタイムスリップサスペンス最新作!! 全3巻、同時発売!●いましろたかし ビームコミックス好評既刊●『曇天三茶生活 我、かく闘えり』『ハード・コア 平成地獄ブラザーズ』全4巻 原作:狩撫麻礼『釣れんボーイ』上・下巻『新釣れんボーイ』『永遠のケツ』『ぼけまん』『原発幻魔大戦』『原発幻魔大戦 首相官邸前デモ編』『原発幻魔大戦 日本発狂編』『引き潮』『いましろたかし傑作短編集』『盆堀さん』『ラララ劇場』『タコポン』上・下巻 原作:狩撫麻礼『ぼくトンちゃん』●コミックビーム 公式ツイッター●@COMIC_BEAM
アシスタント先の漫画家が急死し、田舎に帰ろうとする道中になぜかタイムスリップ。偶然出会った漫画家志望の青年に世話になり、お返しに漫画の指導を行う…
慌てず、いたって冷静に自分が置かれている状況に対応している様が、おじさん的な落ち着きを発揮していてグッときます。
果たして、なぜ彼はタイムスリップしなければいけなかったのか、この青年との出会いがこの先どう影響してくるのか…全体的に垢抜けない地味な感じなのですが、目が離せません!