理想も野心もない「僕はビートルズ」
未来人サイジョー いましろたかし
押見修造先生の推し作品ということで読んでみました。あらすじとしては漫画家アシスタントをしていた中年男が1970年にタイムスリップしたので、後のヒット作を盗作して糊口をしのごうとする話です。『僕はビートルズ』の主人公みたいな理想も野心も全くないのがいいですね。ただオチとしては『僕は〜』よりも秀逸なんじゃないでしょうか。押見先生も「抜け感が最高!!」とコメントされてましたが、個人的には漫画家マンガとしても情熱が無いなりの哲学があって勉強になりました。
未来人サイジョー
アシスタント先の漫画家が急死し、田舎に帰ろうとする道中になぜかタイムスリップ。偶然出会った漫画家志望の青年に世話になり、お返しに漫画の指導を行う…
慌てず、いたって冷静に自分が置かれている状況に対応している様が、おじさん的な落ち着きを発揮していてグッときます。
果たして、なぜ彼はタイムスリップしなければいけなかったのか、この青年との出会いがこの先どう影響してくるのか…全体的に垢抜けない地味な感じなのですが、目が離せません!