漫画も実写もいい
一時期落語はまって新宿の寄席に通ったことがありました。 独特の世界観で、ほかのエンターテイメントとは違う、そして落語家さんの力量によって話の世界は無限にひろがるように感じたものでした。 八雲師匠にほれ込んでしまった与太郎の気持ちよくわかります、演目にもよりますが生と死とそこに色気が混ざると・・・。 雲田さんの絵の雰囲気と底知れない魅力のある落語の世界観がマッチしたいい作品だと思います。
満期で出所の模範囚。だれが呼んだか名は与太郎(よたろう)。娑婆に放たれ向かった先は、人生うずまく町の寄席。昭和最後の大名人・八雲(やくも)がムショで演った「死神」が忘れられず、生きる道は噺家と心に決めておりました。弟子など取らぬ八雲師匠。惚れて泣きつく与太郎やいかに……!?昭和元禄落語心中・与太郎放浪篇、いざ幕開け!!
2016年にアニメの一期が放送され、よく年には二期が放送、今年はなんとNHKでドラマ化までされております。
現在放送中。
今や飛ぶ鳥を落とす勢いの雲田はるこ氏の名前をスターダムに伸し上げたのが、この落語心中ではないでしょうか?
落語で天下取ったるでー!
みたいなサクセスストーリーなら、読んでなかったと思います。
この漫画で描かれているのは、人間の業でございます。
登場人物の誰もが業に取り憑かれている。
業によって落語と死のうとする者、業によって落語を辞めなければならない者、業によって好きな男と離れ離れになる者、業によって弟子を失う者。
運命の糸は何度となく、絡まり、解け、また絡まる。
全ては業のなせる業。
泣かずに読めません。
最終巻は賛否あったようですが、可愛いさ余って憎さ百倍、女心は秋の空って言いますし、師匠、そのお年で!?と考えると、それもまた一興。
漫画も面白いんですが、アニメは声優陣の豪華さに加え、語られてナンボの落語を、文字でなく耳で聴けるるのでオススメです!