切なくて優しい世界
猫のふくまると、素敵なおじさまのお話。 ペットショップで売れ残っていた、ぶちゃいくな猫を、ダンディーなお紳士が買ってかえります。猫の気持ち、おじさまの気持ち、それぞれが描かれていて、どちらもキュンとします。 ふくまるはらこの幸せがつづくのか?と怖い気持ちもありつつ、おじさまと一緒にいられる幸せを噛みしめています。そしておじさまは、ふくまるに癒されていきます。 おじさまも、ふくまるも、幸せだけれど、どこか寂しさがつきまとっているのが切ないです。妻を亡くしたこと、ペットショップで見向きもされなかったこと、それぞれが抱えた寂しさのせいで、ふたりの関係がとても愛情深いものになり、ジーンときます。 おじさまの紳士っぷりは素敵ですし、亡き妻への思いや、ピアノへの向き合い方ど、猫との関係以外でも、気になることもたくさん。興味をもって読み進められました。 猫好きなひとはもちろん、私みたいなペットと無縁なひとでも楽しめる作品だと思います。
なんて心があたたまるんだ…
すごい…これは新種のセラピーだ…
ペットを飼いたくなるというより
親しい人を大切にしたくなる作品