刑務所を楽しんでる
ムショ仲間の中には刑務官に可愛がられようとする人もいるんだけど、そういう人の話を聞いて「…ああおとなだわな心にグラインダーかけてるわ」「ちゃらついてるムショオタクとはえらいちがいだわな毎日火花散らして生きてるわな」と思ってる花輪さんの姿が印象に残りました。心にグラインダーかけてたらこんなに面白い漫画は描けないだろうからこれでいいんじゃないだろうか。続けて「刑務所の前」も読もうと思います!
拳銃不法所持で、約三年間にわたる獄中生活を送った著者が、自ら体験した日々を自身の記憶やメモをもとに描いた実録刑務所漫画。そこは地獄か、はたまた極楽か!? 知られざる刑務所での体験を赤裸々に描きつつ、とくに、著者が深い関心を持った、「ムショ飯」は、バリエーションが豊富で美味いと驚愕、細密なイラストで描かれている。また、受刑者たちの人間模様を独特のタッチで描かれており、類い稀な稀有な作品となっている。
ついうっかりの出来心で刑務所に入る事になったという、もうそこから可笑しいのですが、刑務所での暮らしがどういったものなのか?というのが手に取るようにわかります。
作者の花輪さんが純粋というか素直というか、この人でないと、この漫画は描けなかった事でしょう。
恐らく、ご本人は笑わせようとしてるんじゃないんです。
なのに、可笑しい。
というか、だから可笑しいのかも知れません。
こちらは、監督崔洋一、主演山崎努で映画にもなってますが、断然、コミックで読んで頂きたい名作です。