黒魔術師の双子に弄ばれる恐怖
「死人の声をきくがよい」のひよどり祥子の別名(うぐいす祥子)作品。 「死人の声をきくがよい」よりもギャグ的な展開と要素が少なくホラーの割合が多くてとても怖い。 ストーリーは、東都大学に通う主人公がアルバイトとして中学生の双子を教えることになったんだけど、黒魔術の実験台にされたり悪魔召喚の供物にされたりして弄ばれる。普通だったらギリギリのところで助かるんだけど、この漫画はアクセルを踏みっぱなしで、死んだら死んだでいいか!って感じでかわいそう。 伊藤潤二的なでろでろした液体が体から出てきたりして気持ち悪いし、結局ただバケモノに襲われるんじゃなくて、双子に弄ばれた結果バケモノに襲われるっていう人間って怖いなってところに着地させるいいホラー漫画。
週刊ヤングジャンプの増刊 『アオハル』で掲載されていたフロイトシュテインの双子 + 他の1つの短編で構成された短編集
うぐいす祥子のギャグとホラーを楽しめる短編で大好きなのですが『アオハル』は「青春とヒロイン」をテーマにした爽やかな雑誌だったので、苦情や批判が多く寄せられたとあとがきに書いてあり、その辺も含めて面白かった。
アオハルは全号もっているが、ちょこちょこ「青春とヒロイン」の要素が少ない漫画をねじ込んできて、挑戦的な感じが好きだった。ヒロインが全く出てこない宮下あきらの自伝 「魁!!俺の青春塾」はいつかどっかの短編集で収録してほしいもんだ